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第135話  交流会に向けてのシゴキ・・・


 交流会の開催まではメンバーは票から10日間ほどしかなく、いつもの通りの授業や課題にプラスで放課後に模擬戦の訓練を行うので結構な疲労が溜まってきた。


 (ヤバイ、これメンバーにならない方がよかったんじゃないかな・・・)と思いつつ皆のサポートのおかげで何とかすごせていた。


 そう思いつつ、今まで皆とほぼ一緒に過ごしてきた時間が無くなっている事に寂しさを感じていており、同然それは訓練においても悪い影響を与えていた。


 「待て、加治訓練生、こちらに来い!」と今日も鬼教官の説教が待っていた。


 「いいか、この模擬戦の結果はお前の評価にも繋がってくる。活躍すればお偉方の目に付くし、駄目なら評価もダダ下がりだ。これはお前の将来の人生設計にも大きく関わる事なのだからしっかりせんか!!」


 と言われたが心の中では


 (お前の評価にも繋がるからな・・・)と内心思いつつ

 

 「は、もう一本お願いします。」と再び教官との訓練に明け暮れた。


 寮に帰る際に司と一緒のタイミングになったが


 「・・・どうよ、司・・・」


 「・・・それ、分かって聞いてるでしょ・・・マジツラタンだし・・・もう無理ぽ・・・」


 「・・・以下同意・・・」と疲れ果てた自分達を名を呼ぶ声が後ろから聞こえた。


 「総ちゃん、司君お疲れだね」と葵が声を掛けてきてくれたが


 「・・・葵はいいよな・・・模擬戦の訓練無いし・・・羨ましいよ・・・」と自分がボソッと呟くと


 「・・・じゃ、この発表、総ちゃんがする?」とそこそこ厚い冊子を渡してきた。中を見てみると葵の発表する内容の添削がこれでもかとあり、


 「あとこれ、海外向けに英語に翻訳もしてるから・・・」と葵も疲れた様子だったので


 「すいませんでした。」と自分は頭を下げ謝っていた。


 「ううん、大丈夫。皆大変だけど頑張ろうよ。ほら、澪姉たちが待っているし、行こ。」と寮の方を見ると、皆が出迎えてくれていて


 (もう少しだけ、頑張るか・・・)と思っていた時もあったが、翌日からの訓練でも悲鳴に近い声を上げていた。

 

 そうこうして交流会に向かう事になった。当日はまずバスで港まで移動しそこからフェリーに乗っての移動になった。


 フェリーに乗り込む時にふと港外を見ると一隻の軍艦が見えた。


 「あれ?なんで護衛艦が・・・」と疑問に思っていると陽斗が


 「お、あれは駆逐艦 夕立 ではないですか・・と言うか総一郎、護衛艦てなに?そんな艦種なんてあったっけ?」と聞いてきたので


 「言い間違いだよ。ほら早く行こうぜ。」と雑魚寝の二等船室に向かっていった。



 その頃の 夕立 の艦橋では


 「全く、なぜ我々が民間船など護衛しないといけないんだ。本来なら海上保安庁のいや、そもそもこの日本海で護衛が必要か?」と艦長は相当頭にきていた。


 「仕方ありません。命令ですし・・該船には通信担当を二名派遣しております。」と副長が報告書を提出して艦長はその報告書にサインをした。


 「で、魔法庁の内藤少尉はどうしてる?」と艦長が副長に聞くと


 「部屋でお休みになっております。出港時刻には顔を出すそうです。」と返答し


 「・・・あれにも気に入らない・・・海の事は我々に任せておけばいいものの、そんなに護衛したいなら自分達ですればいいのに。」と同乗している内藤少尉にも憤慨していた。

 

 「仕方ありません。魔法庁の人員と人材不足は今に始まったことではありませんし、」と副長は嫌味を言いながら、


 「間もなく出港時間ですね。では少尉殿でも読んで来ましょうか?」と副官が言ったタイミングで


 「いえ、もう来ております。」と艦橋に内藤少尉が来て


 「艦長、この度は魔法庁の要請を受諾頂き誠にありがとうございます。我々も色々不足しておりますがよろしくお願いいたします。」と多少の嫌味を返しておいた。


 (・・・全く、その程度の嫌味なんか日常茶飯事なんだから、魔法庁の伏魔殿はこんなものじゃないわよ。・・・)と内藤少尉は自信の時計にて時刻を確認し


 「では、艦長よろしくお願いいたします。」とお願いして、艦橋の空気はとても穏やかにギスギスした感じになっていった。


 


 

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