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第112話  この様な客はお断り!


 夕食の時間になり、お客様のご案内した後にお酒等の注文を取り、陶板料理の固形燃料に火を入れたりと色々作業をこなしていたが今日はお客様の目線が料理ではなく葵に向かっていた。


 連泊のお客様からは

 

 「あれ、あんなに可愛い子いたっけ?」と聞かれたし、家族連れで来ていた娘さん達には


 「おねいちゃん、すごくきれいだね。」と言われ、葵は少し・・いや、かなり嬉しそうだった。

その後落ち着いたタイミングで葵が女将さんに呼ばれた。


 「葵ちゃんちょっといい?」


 「分かりました。ちょっと行ってくるね総ちゃん。」


 「いってらっしゃい。」と見送りつつ最後のグループが来るまでは平穏だった。


 夕食の開始時間から30分ほど過ぎた頃に最後の三人組が入って来たが、既にかなりの飲酒をしていたのか、ふらつきながら大広間に入って来た。


 「おう、にいちゃん、飯はどこや、はよ案内せんか!」


 「こちらです。どうぞ。」と案内をしてから


 「本日はあ・・」


 「とりあえず生3つ急ぎで、・・・はよ持ってこいボケ。」といきなり言ってきたので心の中で呟く事にした


 「しばくぞ、ボケが」 と心の中の声が口から出てしまっていた。


 「あん、なんか言ったか、クソガキ。」とヒートアップしてきたので


 「いえ、生3つですね。すぐにお持ちします。あと陶板料理の火を・・・」


 「おう、これなんや、生やないやんけ、客にこんなもん食わすんか?・・こら、ガキなめてんじゃねーぞ」と、陶板料理を知らないのかと思いつつ


 「いえ、これに今、火を付けますので、火が消えたらお召し上がりください。後お味噌汁をお持ちしますので、少々お待ちください。」と軽くあしらい厨房に向かって行った。


 (ここ、持ち込み禁止なんだけどな・・・まぁ、言っても駄目だろうし、さっさと持って行くか)と味噌汁の提供を終わらせ生ビールを用意しようとした所で、女将さんに呼ばれた


 「総一郎君、ちょっといいかしら。」と葵と入れ替わりで事務所に向かった。


葵が調理場に入ったタイミングで大将から


 「葵ちゃん、生ビール三つを五番卓によろしく。」と言ってきたので


 「分かりました。」と持って行くと


 「遅いぞ、・・て・・ネイちゃんカワイイやないか・・・」と悪酔いしている三人組は


 「おう、ネイちゃん、オジサン達と飲もうぜ。」と絡んできた。


 「困ります。私は・・・」と葵が嫌がると


 「こっちは客やで、いいからサービスの一つでもせんかい。」と手を掴んで葵を無理やりに掴んできた。


 「嫌です!止めてくだ・・」と葵は振り払おうとしていたが


 「いいからこっちに来てサービスでもせんかい!!」と大きな声で叫ぶのでその声は事務所まで聞こえた。

 その騒ぎに気付いた自分は直ぐに葵の元に駆け付けた。


 



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