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47話 「なんか、エメラルド様、強くなってない?」




アンディはダンジョンから戻ると、ルビィ様に連れていかれた。

今回最後の方でアンディが調子悪そうだったから、切り上げたんだけどね。


「エメさん、練習しましょー!」


その代わり、アレクがあたしの周りにいつもいてくれるけれど。

オルセンさんやセドリックさんとも、手合わせをすると、お二人はちょっと、驚いたみたいだ。


「なんか、エメラルド様、強くなってない?」


そうかな? アンデッドしか相手にしてないからよくわからないんだけど。


「一気に30階層以降に潜行できるのは、魔女のダンジョンの補正もあるだろうけれど、実力はついてきているってことだろう。成長ぶりが半端ないね。中層階、見えてきてるんじゃない?」


アダマント様も見学してるし。

あたしはアレクのスタッフを振り払って、アダマント様の言葉に耳を傾け、動きを止めた。


「サンドラにも魔女の補正がかかっていると思います?」

「エメラルドはどう思う?」


あの子はゴーストをあたしに仕向けた。

他にも従えているアンデッドはいるかもしれない。あたしにサムのスケルトン軍団がいるみたいに。


「自分じゃない他人が魔女になりえると、エメラルドは思ってるのかな?」


サンドラに関して言えば――あの子はアンデッドになっている。多分上位のアンデッド。

他のアンデッドを従えているなんて、上位のアンデッドならありだ。


「サンドラが中層階にいたとしても、あの子は魔女にはなれないでしょう?」


あたしがそういうと、アダマント様は微笑む。

正解か。アンデッドが魔女になった例がないってことよね。

いろいろ考えたの。サンドラが何故強いのか、ゴーストを従えて、ダンジョンでゾンビになったやつらをあたしに仕向けているのか。

アレクが立ち止まってるあたしにスタッフを振り上げて、攻撃をしてくるけれど、あたしは、メイスでアレクのスタッフを振り払う。


「うん、強いな。アンディなしでもいけそうじゃないのか?」


オルセンさんはそういうけれど、アンディはいてほしい。

ダンジョンはアンデッドしかいないから。なんていうかアンディがいてくれるとほっとする。

でも調子悪いなら無理はさせられない。


「そうですねー、ダンジョンで鍛えられたって感じがしますよ、エメさん」


「うん……でも、アンディとサムのおかげでもあるからね」


「あ~喋るスケルトン。ちょっと興味あるなあ」

「わたしも会ってみたいです~!」


オルセンさんとアレクはサムに会いたいのか。

あいつお調子者だからな……。でも、あいつも階層を進むたびに強くなってたし、軍団に入ってくるスケルトンが増えてきている。


「なんにせよ、中層階突破したら、一度オレとセドリックとアレクも一緒に深層階に向けて潜らせてよ、エメラルド様」


「エメラルド様と言わないなら、いいですよ」


オルセンさんにそう言うと、オルセンさんはははっと笑う。


「いやーなんか今回戻ってきた貴女を見てると、もう魔女の後継よりも魔女って感じになってるからさー」


そうなの?

あたしはアレクを見るとアレクもうんうんと頷いてるしアダマント様も頷いている。

ひたすらアンデッドを狩ってるだけなんだけど。

そうなのか……。


「ルビィ様も心配してましたよ! ダンジョンに潜行してる時間が長すぎるって。でもアンディよりもエメさんはけろっとしてるから」


ルビィ様の心配は、アンディにかかる負担のことも含まれてるのかも。

アンディはダンジョンにもぐってもゾンビにならない――そういう何かをルビィ様がアンディに施しているって気はする。例えば、アンデット化封じの術式とか……。潜行時間が長いと効果が薄まるのかな?

今回は実体を持たないモンスター相手にストレスがかかっていたみたいだけど。


「実体のあるアンデットの討伐はなんとなくいけるんですが、前回潜行した時に、ゴースト出てきたんですよ、ああいう場合の対処法ってどうすればいいんですか?」

「光魔法とか神聖魔法が効果的なんだけど、この東側辺境伯爵領のダンジョンでそれを扱える魔女っていないからな……」

「光魔法……」

「霊の浄化が一番なんだけどね」

「浄化……」


神様への信仰が全然ないってわけじゃないけど、多神教で、信仰薄い土地柄だからその魔法持ってる人っていなさそう。


「燃やすしかないね」

「燃やす……」

「炎系の魔法だね。幽体は薄暗いところの方に出現する。光を当てる感じで闇を払う」


実体があろうとなかろうと、アンデットには光、炎が効果的ってことか。

ブンっとメイスを振ると先端に炎が宿る。


「次回試してみます」


セドリックさんに火炎系魔法のレクチャーをしてもらう。

何度か練習をするとセドリックさんは言った。


「エメラルド様がサブウェポンの銃を使わない日も近いかもしれませんね」


褒めてくれるのは嬉しい、肯定感は自信になる。

だからこの気持ちを持ったまま、あたしはダンジョンに早く潜りたい。

早く早く――……スタンピードを確実に止めたいのよ。



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