耳をざらっと
どうもみなさん、ご機嫌いかがでしょうか。
うっかり自分の身にときめきイベント起こしちゃったりした田鍋こえりです。
ときめき…ときめきイベント…
わああっまずいです。
鼻血ふきます、ふいちゃいます!
あれから三日ほどたちましたが、実はもう、二回ほどふいてたりします。
誰にもひみつな乙女のひみつです。
ああ、二重表現でした。
そんなことはいいんですが。
「ね、みーこ。」
何がどうなっちゃったのか知りませんが、またもや放課後の教室。
わたし、誉くんの宿題を見てたりします。
また先生に泣き付かれました。
誉くん、本当にまずいんですね。
「みーこってばー。」
「わあっ、あ、はい。」
「ここわかんない。」
わたしとしたことが、軽くトンじゃってました。
これはいけません、勉強しましょう。
学生の本分です。
「どれですか?」
「これ。」
どれどれとばかりに髪をかきあげて耳にかけちゃったりしたわたしが悪かったんでしょうか。
ぺろっ。
……はい?
「耳ってね、セイカンタイなんだよー。」
笑顔でお花を飛ばしてる誉くんと、たぶん、ゆですぎたタコみたいになってると思われるわたし。
ぺろっとされた耳に、ざらっとした感触。
「…よく鼻血ふくね、みーこって。」
ああ。
どうしましょう。
何もかもが、真っ赤です。