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看護師として働き始めて7年
最近は責任ある仕事が増えてきて指導者として後輩達の教育を担う傍ら、これまで同様看護業務も行うなどとても忙しい日々を送っていた。
今日もいつもと同じく、忙しい日勤帯の仕事帰り、少し小腹がすいて近くのコンビニへとよった。
「唐揚げもいいしコロッケも食べたいなー」
急患続きで気がつけばお昼も食べ損ね、現在の時刻は19時。合間に食べたカロリーメイトだけでお腹がふくれるわけもない。
コンビニの明かりに釣られてフラフラと駐車場を突っ切って入口へ向かおうとしたその時、後ろからかん高い悲鳴が聞こえた
咄嗟に後ろを振り返ったその時、スピードを出したトラックのライトが目の前に迫っていた。
避ける事も、悲鳴をあげる事も出来ずに私はそのまま車にはねとばされた。
衝撃は一瞬で、痛みも感じることなく私の意識はブラックアウトした・・・・・・
眩しい光の中、暖かな何かに包まれてゆらゆらと揺れる。
心地よさにもう一度眠ろうとするが眩しい太陽の光になかなか眠りにつけない・・・
「うぁー、んぎゃ(あー眩しい)」
極めつけには赤ん坊のグズる声
「んぎゃ?(あれ?)」
声の出どころがあまりにも近すぎることに不思議に思った私は霞む目を開ける。
目の前には私を覗き込むように見つめる金髪美女。
碧い瞳に一瞬呆ける。
「アイリーン、起きたのね」
柔らかな声にハッと意識を戻され、美女の近さに咄嗟に両手で押しのけようとした。
「んぎゃあ!」
が、その手は短く全くもって届かない。
短いだけでなく、太く小さい柔らかい手をしている。
これってどうみても・・・
「んぎゃんぎゃあああ!(子供になってるう!?)」
28歳現役看護師
どうやら1度死んで転生したようです。