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第八十五話 現れたもう一つの組織『解放者』

 

「待っていたよ」

「本当に『母の元へ』は大々に行うなぁ」

「今回は君達を呼ぶためですよ。『解放者フリーダム』。グラ」


 いきなり現れた男性が『解放者フリーダム』の者らしい。

 親しく話す程に戦っているのだろうか。


「それに君がいなくても問題はなかったかもしれません」

「?」


 深具は迅澄を見ながらそれを言った。


 しかし、グラは理解できていないようだ。


「相変わらず服装は変わりませんね」

「それはお互い様」


 グラは民族衣装のような服装。

 深具は忍装束。


 どちらも特殊で今の世とは違う服装。


「まぁ、そんな訳で任務は完了。それではさようなら」

「ちょ、ま…。行ってしまったか」


 深具の言葉に反応し、『隠戯』は煙幕で消えた。


「アンタが『解放者フリーダム』なのか?」


 やはり、一番気になっていた劉蔵が聞く。


「はい。まさか知っている者がいるとは」


 グラは自分達のことを知っていたことに驚いている。


「まぁ、そんなことよりも『母の元へ(オリジン)』が現れた国にはウチらのメンバーを行かせたから大丈夫」


 同じ頃、各国でもグラのような『解放者フリーダム』の者が現れていた。


 ーーイギリス側ーーーー


 伸戯は苦戦していた。


「私と似たような剣を持っているというのに使いこなせていない」


 目の前にはアーサー王がいた。

 彼の持つエクスカリバーは伸戯の持つ名剣エクスカリブスの元になった剣で、その力は桁違い。


 頑丈で威力が高く、そして鞘に入っていても感じる光。

 聖なる剣と呼ばれてもおかしくなく、その剣自体が能力を持っているかのようだった。


 その剣に伸戯の剣である名剣エクスカリブスだけでなく、頑丈だけが強みの名剣デュランダリンでさえ、砕かれてしまった。


 伸戯のフェアベルゲンである『神速』もアーサー王からは視認可能であるし、幾ら速かろうとアーサー王は追いつき追い越す。


 伸戯から速さを取ってしまったらただ身体能力が上がっただけの能力者になってしまう。


「くそがっ!」


 既に憤怒モードに入っており、この時は攻めに転じることが多く、焦りが出てしまい、防御を疎かにしていたのも負けた要因でもある。


 だったとしても勝率なんてほぼないに等しい。


「まぁいいでしょう。人材は部下がやってくれましたのでね」


 人材確保はガンドラゴン騎士団の部下達が代わりにやっており、アーサー王は立ち向かって来る者を試していたに過ぎない。


「まだ帰るのは早いのでは。王よ」

「いえ、貴方を待っていました」


 颯爽と伸戯の目の前に現れたのは銀色の鎧を着る男性。


「今回は貴方達『解放者フリーダム』を呼ぶ任務でもありますよ。ロンスラット」


 彼は『解放者フリーダム』に所属するロンスラット・ベック。

 アーサー王物語に出てくる円卓の騎士でアーサー王の部下だった。


 アーサー王物語ではアーサー王の妃と不倫をし、円卓の騎士の崩壊を起こしてしまった人物。


 しかし、彼らが仲が悪い訳ではなく、当時の親友のようだった。


「王の期待する者はいましたか?」

「いや、いなかった。でも、今判断するのは難しい。そこの者は何かを生み出さなければ成長することはないだろう」


 そもそも彼らのレベルで判断されても困るのだが、アーサー王が言っている「そこの者」というのは伸戯のこと。


 伸戯は『神速』のフェアベルゲン。

 単純に言えば速くなる能力。

 技のほとんどがそれになる。


 そんな能力があったとしても彼らに影響することない。

 幾らがんばったところで超えることはない。


 だから、アーサー王は期待をしなかった。


「それよりも今日はただ来ただけか?アロンダイトを後ろに携えているということは」

「はい。今日は戦いには来ていません。止めに来ただけです」

「そうか。こちらもまだ『解放者フリーダム』と戦う時ではないと判断している。任務も終わりましたし、帰るとします」

「そうですか。ここの人達は私達が預かります」

「好きにするといい」


 アーサー王はガンドラゴン騎士団の部下達と共にどこかへ消えていった。


 ーーーロシア側ーーーー


 夕実達はイキャーナに敗北していた。


 夕実のフェアベルゲンは『認識』。

 前に戦った李音がいて、最近少しずつ仲もよくなってきた。

 その李音のフェアベルゲンは『無音』。


 二人のフェアベルゲンは相性がよく、連携も取りやすい。

 でも、残念ながら二人のフェアベルゲンはサポート用でしかない。


 学校内では強くても卒業した暗殺者達や初期メンバー、さらには『母の元へ(オリジン)』に勝とうなど不可能に等しい。

 なぜなら、かろうじてある能力者としての身体能力向上は戦闘型の能力フェアベルゲンと比べれば天と地の差がある。

 彼女らが二、三倍だったとして戦闘型は八〜十倍はある。

 それには個人差はあるが、熟練度が増える毎に差が開くということになる。


 それを補うには普通に鍛えるしかない。

 でもそれは戦闘型だってしていること。

 だから、難しい。


 今回、二人は夕実を囮にし、李音が攻撃するという戦法を取った。

 さらに夕実が『認識』で李音に認識しないようにして、李音が『無音』で可能な限り気配を消していた。


 しかし、イキャーナはそれを気にすることなく、李音を殴った。


 そして夕実を殴り、どちらのフェアベルゲンも効かないということがわかった。


 この時点で二人は能力を持たない武道家のような者だ。


 結果として何もできなかった。


「結構やりましたね。イキャーナさん」

「俺は戦闘するしかないんだからしょうがない」


 そこに現れたのはローブで身を隠す男性。


「パルチースン、待っていたよ」

「まぁ、今日は何もしませんけどね」


 その男性はギルギロー・パルチースン。

 ロシア帝国の崩壊の一因と呼ばれる人物。


 彼は宗教と関わりが強く、さらには人々の治療も行っていた。


 ロシア皇帝一族とは治療ということで招かれたが、次第に親しくなり、ロシア皇帝一族も彼を信頼するようになる。


 その後、彼は内政にも相談役として口を出せる立場となり、ロシア皇帝一族以外は不満を高めた。


 それはロシア皇帝と国民との関係を悪くし、後にロシア帝国の崩壊とソ連という国を生み出した。


 彼は時代を変えてしまった人物なのかもしれない。


「では、任務は終わったので帰るとします」

「今は何もしない」

「そういうことだな」


 そう言い、イキャーナはムーラム軍団と共にどこかへ消えた。


 ーーーーーー


 現状、『母の元へ(オリジン)』と『解放者フリーダム』は争うことない。

 なぜなら今は準備期間だからだ。


 何が動いたから二つの組織が動いた。

 そういうことかもしれない。


 ーーーーーー


「では少し話をしよう。日本の者はすぐに帰国した方がいい」


 それがユニークニストスクールの者達と迅澄達に向いてグラが話した言葉だった。


グラの設定の元はネイティブ・アメリカンです。ただモデルはいません。いると思いますがしませんでした。

ロンスラットとパルチースンは以前と名前を変えています。まだ以前のは変えていませんが、帰るつもりです(いつになるかは分かりません)。二人の過去は大まかにし、詳しく書きません。曖昧な方が自分としては都合がいいですし。


それとパルチースンの史実(本物)の方では暗殺されていますが、そのような人物でも使っていく予定です。

さらに二つの組織のメンバーは善人悪人をバラバラにいれているので、ロンスラットやパルチースンはまぁどちらかというと悪役みたいな感じではありますが、この物語には全く関係ありません。


次話は急遽迅澄達が帰国し、モイヒェルメルダー学園に現れる者の話を聞きます。

元々、まだ第四章が続く予定でしたが、急遽この話で終わりし、第五章に行きます。


最後に以前話した作品タイトルの件で『楽しさへの探求物語』にしました。

自分的にはあまり気に入りませんが、内容的に合ってるのかと思います。

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