第七十九話 アメリカの印象
数時間後、九人はオレゴン州にあるポートランド国際空港に到着した。
そこは成田空港とは違う雰囲気がし、周りにはアメリカ人が多くいる。
最近は日本人も背の高い人はいるけど、それでもここにいる九人はほとんど年齢と同じくらいの平均身長しかなかった。
「何故か所々が大きく見えますね」
「実際にはそんなに大きい訳ではないぞ。約一、二十cm程高くしているだろうがな」
太助がそう言うと、実際にアメリカに来た事がある劉蔵がそれを少し訂正した。
「それにしても、学園長の『翻訳』は文字にも反映されるんですわね」
「便利だろ。俺は英語を覚えたからいらねーが、訛りとかあると大変だから俺も付けて貰っている」
アメリカは基本的に標準語を話すが、日本の様に各地で訛りがあり、英語だけでは話す事は難しい。
そこで北条学園長の『翻訳』で補う。
「それよりも迎えを待たせてんだ、行くぞ」
アメリカの学校に行くならそこの人に迎えに来て貰った方が早い為、迎えに来て貰う様に既に劉蔵が手配していた。
どちらにしても、フェアベルゲンを隠している(だろう)から電車やバスでは通らない所で車でも遠い場所と想定される為、迎えに来て貰った方が楽なのだ。
待っていたのはバスだ。
ただ、これはアメリカの学校が持つバスらしいから三、四十人くらい入るバスだった。
「今回はよろしく頼むよ」
「了解だ。乗りな」
その人は四十代くらいの男性で、九人の中で比較的に背が高い劉蔵と同じくらいの背があり、意外とラフな格好をしていた。
九人は次々とバスに荷物を乗せ、一人一人席へと座る。
向かうのはホテル。
何故、ホテルかと言うと、現在は夜遅くなっていた。
なので、予約をアメリカ側の人にしてくれた。
アメリカのホテルは日本とは違う所が多々あり、外国慣れしていない四人(迅澄、小雨、来栖、華花実、美結)が知っている三人(太助、摩利)から教わりながら、今日は眠りについた。
翌朝、再びバスに乗ってアメリカの学校に向かう。
バスが道路を走っているが、景観は日本と違い、荒野や砂漠が見えながら、少しずつ東へと向かっていく。
そして着いたのは小さな町だった。
そこは人口千人以下しかいなく、学校は高校まではある町だ。
しかし、バスは更に奥へと向かい、森の中へと入っていき、開けた場所は高い建物が立ち並んでいた。
バスは校門らしき門を通り、止まった。
運転手のアメリカ人と九人はバスを降りて、荷物を出した。
「此処がアメリカのユニークニスト・スクール・西支部になる」
そこがアメリカのフェアベルゲン(日本が呼ぶ)持ちがいる特殊学校だった。
アメリカについては(自分が)よく知らないので、結構省いています(いつもの事である)。
アメリカ慣れしている太助と摩利は家族の旅行で慣れています。
ついでに小雨はアジア側に行った事があります(本編には全く関係ない……と思う)。
次話はアメリカの学校に着いた後になります。
アメリカの学校を「ユニークニスト」としたのは(自分の英語力がないので)「唯一の」のユニークから持ってきて、「ピアニスト」や「ヴァイオリニスト」から用いただけで実際には無いと思います。




