第四十話 小雨vs匠(手合わせ)後編
今日は二本投稿しています。
先に前編からお読み下さい。
ーー匠視点
(俺で試しただと!俺を見下しているじゃないか。まぁ、落ち着け。今回は今まで通りにはならないからな)
匠は次の行動に移るためにいつも小雨相手をする時、いつも腰に無かった剣を今回は差していた。
それを抜き、構えを取る。
(いつまでも傲慢にやっていたら、先には進められんからな。剣術では負けるが、いつもより間合いは広い。絶対に捉えてやるからな)
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ーー小雨視点
小雨は今回匠が剣を差している事に疑問を持っていた。
(今日は何か違う様ですね。剣術は私程ではありませんが、剣の素質はあると思いますから。これから使っていって欲しいです)
疑問を思っていたとしてもいつも通り冷静に自分の実力を出すまでと考えており、匠が剣を使う事は良い事だと思っていた。
そもそも徒手空拳は攻撃特化と言えるだろう。防御の型があったとしても少ない。
武器を持つ事によって防御、受け流しそして自分に傷が付かないという事だ。
それを加える事で、レパートリーが増えるのだ。
(しかし、この状況でどんな剣術を行うのかが匠さんに負ける可能性が高くなるだろうね)
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小雨は短刀を仕舞い、今度こそ刀を抜く。
そして、二人が走り、打ち合いになる。
優勢なのは小雨。
剣筋の速い小雨は刀(非殺傷)を匠の体に当てていく。
匠は小雨の剣を防ぎながら、どうにか攻撃出来ないか探していた。
ーー匠視点
(クソッ!防げねぇ。力なら抑える事は出来るだろうが、剣筋が速すぎる。しょうがねぇ、あれをやるしかねぇな)
実は匠、今までフェアベルゲンを全体に使っていたのだが、状況が劣勢だと分かり、次の行動に移る。
『部分強化』
体の一部を強化する事で全体に使うよりも高くなる。
そして、太助の『武器生成』の切り替えを応用する事にする。
(足と腕に強化。徹底的に踏ん張りと剣筋を上げる事でこの状況を打破してやる)
その後、匠は時々一瞬だけ指の数本をさらに強化して、瞬間的に力を上げる。
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ーー小雨視点
(いきなり、私の剣が防がれてきましたか。どんな事をしたかは分かりませんが、少しは良い戦いになりそうです)
小雨は突然自分の剣が防がれた事に不思議に思いながらも、剣筋だけで自分の域まで達した事に喜んでいる。
小雨は女性であろうと武士の家系、戦いを好む者だ。
(うん?何故でしょう?私が押されている様に思えるのですが……)
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匠が『部分強化』した事で状況が匠に傾いてきた。
匠は徐々に剣筋を速くし、押されても踏ん張りが効く。
逆に小雨は押されていた。
剣術では小雨の方が上だが、剣筋が速くて小雨でも対応するのが難しくなってきた。
ーー匠視点
(よし、良いぞ。このまま、押し込んでやる)
しかし、ここで油断してしまう匠。
状況は確かに匠が優勢ではあるが、それは小雨がまだフェアベルゲンを本気で使っていなかったらの話。
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それは突然起きた。
小雨はフェアベルゲンの能力で極限までに速さを上げた。
そして、匠の背後に回り、刀を斬りつけた。
匠は倒れて、『部分強化』も消えて疲労が襲った。
結果、小雨vs匠の手合わせは小雨の勝利に終わった。




