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第零話 出会いと死?

二作目です。

一作目とは違い、現代設定となります。

 

  汐村(しおむら)迅澄(じんす)はごく普通の中学生で得意なことが特に無いという比較的平凡な少年である。特に特徴的なのは好きな事はなく、人生の中で一度も楽しいと思った事がなかった。

 そんな迅澄は今年から三年生ということで受験生となるのだが対策はあまりしていてなかった。


 ある日、迅澄はいつも通りに何と無く授業を受けて帰宅していた。歩いていると遠くから声が聞こえた。


(何かあっただろうか)


 そう思いながら声のする方に近づいて行った。


 そこは建物に囲まれたちょっとした公園みたいな所だった。


「おい、早くしろ。追ってくるぞ」

「すっません」

「これでも走ってるですが…」


 そこにいたのは三人組だった。


(ちょっと大きい男性がリーダーであとの二人が子分ってところか。見るからに悪者だな。)


 その後、迅澄は植木の影から三人の行動を見ていたがずーっと三人を見ていたので目の前にあった石に気が付かなかった。案の定、蹴ってしまった。


「誰かいるのか?」


 そしてリーダーにバレてしまい、迅澄は次の行動を考えたがどれも失敗してしまうと思って大人しく、三人の前に現れるようにした。


「服装から中学生か高校生だと思うが何故、俺達を尾行していた?」


 リーダーの言葉に迅澄はまたしても考えたが仕方ないと思い、正直に答えることにした。


「帰宅途中であんたらを見つけて、興味本位に尾行してた」

「これは厄介なことになったか、それとも好都合となったのか分からないな」


 リーダーは迅澄の答えに小声で何かを言っていた。その言葉に迅澄は疑問に思った。


(好都合になるのは分かるが僕は見た目が貧弱だからだと思う。しかし、厄介なこととは?警察を呼ぶことや呼ばれている状況では問題にはならない。そんなの僕を人質にすればいい。)


 そう、この状況は迅澄の方が悪い。


「これは、一か八かだ。おい、お前」

「はい」

「なんだか、落ち着いているようにみえるだが、まぁいいか。こっちに来い」


 たしかに迅澄は落ち着いている。でもこれで少しは恐怖はしている。

 迅澄はリーダーのこの行動に、


(考えはしたがここは悪者がよくやる最善のやり方をするのだろう。しかしどうしたものかまともに受け入れることも無いだろうがこれは仕方ないだろう)


 何故、迅澄はこれに受け入れるのか。それはリーダーが迅澄に銃を向けているからである。

  迅澄はリーダーに近付いて行った。案の定、リーダーに捕まり、頭に銃を当てていた。


「ハハハハハ、引っかかったな」

「いや、銃を向けられたら応じるしか無いだろう」


 子分の二人は今まで黙っていたが迅澄が捕まったことにリーダーと同じように笑っていた。


「お前ら、逃げるぞ」


 そう言って逃げるのに転じようとしていた。

 しかし。


「ちょっとお待ちになってくれませんか?」


 そこにやってきたのは金髪の女性で制服を着ていた。制服は黒いブレザーのようだ。


「止めるのは良いけど人質を取られたからどうするの?」


 そう言ったのは先程の女性の後ろにいた。

 黒髪にポニテをしていて先程の女性と同じ制服を着ていた。よく見ると腰に刀らしき物があった。

 そうするとこの刀がレプリカか何かでは無い限り、帯刀していてこの国の法では銃刀法違反ということになる。


「それでお前らは何しに来た」


 それもそうだろう。黒髪の女性が持っている刀が本物だったとしてもリーダーは銃を持っているし、迅澄を人質にしているから手出しは出来ない。


「一応、聞くけど人質を離してくれませんか?」

「それは無理だね。お前らのどちらが代わりになるなら離しても良い」

「良いよ。私が代わってあげる」


 代わりになると言ったのは黒髪の女性だった。


「私が代わってもあげても良いんですよ」

「いや、私が代わる」

「そこまで言うなら何も言わないわ」


 金髪の女性も代わると言ったが黒髪の女性はそれでも代わたいみたいだ。


(あまり女性に助けられるのは好きじゃないけど助かるなら良いかな。)


 迅澄は助かるなら何でも良いようだ。


「じゃ、その刀か分からないがそれを置いて、こっちに来い」


 リーダーがそう言うと黒髪の女性は素直にそれを地面に置いて男性達がいるこちらへやって来た。


「よし、抵抗するなよ」

「大丈夫だ。人質が安全になるまで抵抗はしないさ」


 黒髪の女性は男性達に近づき、子分の一人が黒髪の女性の手を捕まえた。

 そして迅澄は解放し、背中を押した。

 しかし、その後にパーンと鳴った。それは銃声だった。

 リーダーは迅澄を押した後、すぐに銃を迅澄の頭に狙って撃っていたのだ。

 撃たれた迅澄はそのまま倒れてしまった。迅澄は言うと


(うわぁー。完全に頭を撃たれたし、めちゃくちゃ痛いし)


 以外にも落ち着いていた。死ぬかもしれないのに。

 リーダーはというと


「油断大敵だな。人質を離すとは言ったが殺さないとは言っていない」


 たしかに油断大敵だった。実際に女性二人は少し固まっていた。でも人質が無くなったということは女性からしたら好きに戦うことができてしまう。

 リーダーが気が付くのが遅かった。後ろにいた子分の二人が横たわっていることを。


「は?今何をやった?」

「あなたは人質を殺したことに私達は予想外だった。しかし、人質がいないということは何も恐れることはない。だからまずはお前の子分から戦闘不能にした」


 そう、リーダーは間違いをした。リーダーが迅澄を殺したことではない。それは女性二人が予想外と思える行動だったからである。しかし、リーダーの落ちどころはこの女性二人が戦闘に強いことだ。


「それでは終わりにしましょう」


 そう言って金髪の女性は手をリーダーに向けた。そしたら手から炎が放出された。

 それをリーダーは足に受け、前に倒れた。

そこにすぐに小雨が気絶される。


「よし、これでいいかな。それでその子、どうするの?ある意味、犠牲になっちゃたけど」

「死んでしまったと思いますけど一応はご確認をしましょうか」


 二人の女性は迅澄が本当に死んでしまったのかを確認するために近づいて行った。

  二人の女性が迅澄を見て、確実に頭を撃たれたことを確認した。その後、黒髪の女性が心臓が動いてるか確認した。


「それでそうですの?」

「これは()()生きています!」

「それは本当ですの?」

「本当です」


 それもそのはずだ。頭を撃たれた人は確実に死ぬ=心臓が止まっている。医学的なことはよく分からないが普通はそうだろう。


「私達が運んでも良いけど難しいか。仕方ない、人を呼ぼう」

「そうですわね。この子が危険な状態なのは確実ですが運ぶのは無理ですわ」


 そう言って黒髪の女性は電話をかけた。


 数分後、何人かの人達がやってきた。


「事情はあとで聞きます。この子の状態はどうでしたか?」

「銃で撃たれているけど心臓はまだ動いています。詳しいことは分かりませんがこれは異常なことでは?」

「それはそうですね」


 やって来た人達の一人の男性が黒髪の女性に話しかけていた。


「もしかしたらこれは……」

「そうかもしれません」


 とこの異常な状態に何か思い当たることがあるみたいなことを男性が言った。黒髪の女性も同じことを考えていた。

 他の人達は担架に迅澄を乗せて容態を見ながらどこかに運んでいった。


「それでは私達も戻りましょう」

「そうですね。ケガ人は出てしまったが解決はできましたから」


 と言ってどこかに帰っていた。

 悪者三人組は迅澄と同様でどこかに運ばれて行った。たぶん、刑務所に運ばれるだろう。


 その後、その場所は何もなかったかのように綺麗になっていた。

※内容変更

リーダーを殺害から気絶に変更し、処分から刑務所に運ぶことに変更しました。

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