Life is the Journey
—―人生とは旅のようなものだ。
幾星霜を彷徨う末に朽ち果ててゆく。
旅の目的はなんだっていいだろう。
知るためであっても良し。意味を探すも良し。
舞台は手に余る。セットは無秩序で、整然と彩っている。
空は無窮に広く、地には無限の行路が見え、海は限りなき未知が眠る。
あらゆる苦難も、絶望も、引き立て役に過ぎない。
終末までの道のりは笑って歩こう。迷い、彷徨い、ただ進むだけなのだから。
一度立ち止まるのも良いだろう。
それは足を止めているようで、迷い進んでいるのだから。
移ろいゆく景色に涙を流し、眼が眩むこともあるだろう。
それは恐怖だ。だが知るべきだ。未知は恐怖と、感動を与えるのだから。
旅に疲れただろうか。
なら、その場所の景色をじっくり見ると良い。思いもよらぬ別世界が待っているかもしれない。
同じ景色に見飽きただろうか。
ならば別の景色を見よう。限りなき未知が在るのだから。
日記を開いてみよう。
その歩みはただ一つの道だ。道なき道を拓いてきた旅路はその先を導く案内板になるだろう。
――嗚呼、時の流れは早過ぎて、この歩みが止まってゆく。
虚空に伸ばす手は空しく、冷たい風を掴むだけ。
終わりが見える。理由も分からず声を上げる。せめて果て無き世界へ届け。
白銀の月が昇っていく。
日もまた昇るだろう。
彷徨い果てることは、次なる旅の始まりだ。
さあ、旅支度をしよう。
黄昏の空の微睡みの中、前へ進もう。
まだ見ぬ世界へ。