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第50話 報告会お開き

50話達成!


正確に言えば掲示板回やらでズレてはいるけど……

なんとか50話までこぎつける事が出来ました!

これも読んでくれる皆様のおかげです!

やはり反応があるというのはいいものですね、書くだけ書いて投稿しなかったらここまで書かなかったでしょうしね……


やはり感慨深い物がありますねぇ




俺が声をかけた事で、瞬は落ち込む振りを中断してガバッ!と顔を上げる。


「俺か!?俺はな……俺、は……」


自慢気に何かを言おうとするが……言葉が出てこない様だ。

なんか察してしまった俺の生暖かい視線と、わざとなのか理解していないのか興味津々な視線の二つの視線を浴びながら、とても気まずそうにぼそっと呟く。


「あ、兄貴が凄かった……」

「兄貴?誰だそれは?それより瞬はどむぐっ!」

「明楽ストップ!それ以上いけない!」


明楽が瞬の心をエグる一言発してしまう前に、慌てて明楽の口を塞ぐ。明楽の何気ない一言はたまに人の心をエグっていくからな……要注意だったんだがで最近は無かったから油断してたぜ。


「ボス戦!ボス戦には参加したのか!?」

「……あぁ、一応」

「そこでは何か活躍出来たか!?」


結構落ち込んでいる瞬をなんとかフォローするべく、瞬の性格上間違いなく参加しているはずのボス戦の話題を振ってみる。

明楽が俺に口を塞がれたままでもがもがしていたが、それどころではない!瞬の落ち込みモードは色々めんどくさいのだ。

普段は元気なのだが、一度落ち込みモードに入ると結構それを引き摺り、長い時では3日程落ち込みモードが継続する。

普段元気な分、こちらのペースも崩れるし、何より時折チラッと落ち込んでいるアピールがウザイったらありゃしない。

なので、それに突入する前に至急瞬のメンタルを復活させる必要がある!


「俺個人で目立ったことは無かったな……せいぜい投石を提案したくらいだ」

「投石を提案?どういう事だ?」

「あぁ……ボスのHPが半分を切ってからは、俺達前衛組は何もできなかったからな……何も出来ないのは歯痒かったから、なら石でも投げようぜって言ったんだよ……」


それだ!そこから上手く瞬のメンタル復活作業を開始する!


「それはどうなったんだ!?」

「一応そこから俺達前衛組でボスに石投げまくってたぞ……」

「ファインプレーだ瞬!」

「ファインプレー?何がだ?」

「お前も経験したようだから分かるだろうが、ゲームにおいてやることが無いってのは思った以上に辛い事なんだ。それが長引けば士気にも影響する、士気が下がれば攻撃可能になった時のパフォーマンスにも関わってくる。つまりお前はメイン火力となる前衛組が何も出来ない時に、何か『やること』を作ったんだ。やることがあれば士気は下がらないだろう、それどころか北に行くようなプレイヤー達だ、そこ(投石)でも色々楽しみ方を編み出す事すらしかねない。実際問題、結果を見れば北は2番目にボスを倒している!つまりお前の提案した投石と言う、前衛組が何も出来ない時にやれる事を彼等に与えたと言う功績はとても大きい。お前の提案のおかげで士気は下がらずに繋ぐことが出来た。それが無ければ少なくとも討伐時間はもっと伸びていただろう。つまり、だ!お前はボス討伐において最も貢献したと言っても過言では無い!どぅーゆーあんだすたん!?」


「お、おう……そう、だよな……やっぱ俺は活躍してたんだ!」


瞬がブルーになって反論してこないように一気にまくしたてる。

そして俺の目論見通り、瞬は反論する事も無く、自分は活躍出来たのだと喜んでいる。

実際に俺の言ったことはその場しのぎの適当でなく、本心からの言葉でもあるのだが……いじけモードもウザイが元気なのもウザイな、丁度いい塩梅の瞬はいないのだろうか?


その後、テンションを戻した瞬の話を聞いた所、イベントで凄いカッコイイプレイヤーに出会ったそうだ。俺もリベットというカッコイイプレイヤーには出会ったのでそれを伝えると、明楽も対抗するようにノルシィと言う凄いプレイヤーに出会ったと言ってきたので、お互いに出会ったプレイヤーの凄い所の言い合いに発展してしまった。


まぁ、楽しかったのだが。

えっ?フィロー?アイツはカッコイイって言うよりは変なプレイヤーだったしな……


ここでは無いどこかで、3人(+1人)の人間がくしゃみを連発したのだが、それは鷹嶺家で話している3人の与り知るところではない様だ。



「そう言えば、今回のイベントでレベルが大量に上がったぞ!」

「あっ!俺も俺も!」


その後も少し話していると、話題は自身のレベルに関するものになった。明楽のカレットも、瞬のリクルスもいい具合にレベルが上がったようだ。


「レベルか……そう言えば俺も結構上がったな」

「おっ!護もか!」

「じゃぁさ!誰が一番高いか一斉に言わない?」

「おおっ!それはいいな!負けないぞ!」


どうやらレベルの高さで勝負する様だ。瞬も明楽も絶対に負けないと言う気迫がビンビンと伝わってくる。俺はレベルいくつだったか……記憶を思い起こしながら、瞬の「せーの」の掛け声に合わせて自身のレベルを言い合う。


「31だ!(明楽)」「30ッ!(瞬)」「35かな?(護)」


「「はっ?」」


またしても重なる瞬と明楽の声。

あれ?なんかおかしい事言ったか?


「なんで護はそんなレベル高いのだ!?」

「ぐわぁぁぁぁぁッ!明楽にも負けたぁぁぁ!」

「瞬、近所迷惑だ」

「のわッ!?」


立ち上がって絶叫を始めた瞬にとりあえず安全確認をしてから足払いして瞬を転ばせる。その際に上手く上半身を抑えてやったので、転ぶと言うよりは強めに寝かされるの方が近いかもしれない。


「足払いとはやるな!じゃなくて!さっきも思ったけど護さぁ、足技なんか上達してない?」

「言われて見れば……さっきの(不意打ち撃退キック)もなんか鮮やかに決まったな」

「そうそう、前々からなんか俺に対する技が鋭いなぁとは思ってたけど、ここ最近更に鋭くなってきてるし……なんかあった?」


特に心当たりは……いや、あるな。《EBO》のイベントとかその他で結構小型の敵を蹴り飛ばしてた気がする。


「うーん、一応心当たりはあるっちゃあるんだが……」

「なんぞや?なんか習い始めたりとかして無いだろ?」

「そんな余裕ねぇよ。習い事とかじゃなくて、あれじゃないか?ほら、《EBO》だよ。現実の体は動かないけどさ、体の動かし方は分かるようになるじゃん。それと同じじゃないか?」

「あぁ……なるほど」


瞬も納得したようだ。自分で言って思ったけど、それが本当ならVR世界の中でなんか武術の訓練とかしたら現実でも使えるようになるんじゃ……


「って!それより護のレベルだよ!高くねぇか!?」

「……はっ!そうだそうだ!瞬の言う通り!」

「明楽……ぼーっとしてただろ?」

「そっ、そんな事は無いぞ!?」


あからさまに慌てる明楽にジト目を送ってから、慌てた様な明楽と、純粋に最下位だったショックを誤魔化す様に急かしてくる瞬の2人に俺がイベントで何をやったかを軽く言っていく。


「俺は……北東の奥の方でひたすらソロで戦ってたな。『棍術』がレベル6になって範囲攻撃も覚えたし、奥の方で人が少なかったから結構効率もよかったぞ」


流石に【グラビトンウェーブ】の蹂躙は秘密にさせてもらった。別に言ってもいいんだろうけど……なんか俺と2人の精神衛生上よろしくない様な予感がしたので、伏せさせてもらった。


「効率がいいって……だからってそんな上がるもんか?なんかコツとかあるのか?」

「私だってボスを倒してもせいぜい1しか上がって無いのだぞ?どれだけの量の敵を倒したのだ?」


しかしそれでも疑問は残るらしい。特に瞬はどこか必死さを感じさせるが……レベルが最下位だったのが相当ショックだった様だ。

イベント終了後から丸1日近くアップデートの為のメンテナンス期間に入るそうなので、ログインは出来なくなるのだが……それが無かったら今からでもログインしそうな勢いだ。


「あぁ、そう言えば……俺はボス討伐でも結構レベルが上がったなぁほぼソロで討伐したから経験値も凄かったのかな?」

「「はぁッ!?」」


俺の言葉を聞いた瞬と明楽が同時に驚きの声を上げる。

言ってしまってからこの発言は失言だったかと少し後悔したが、時既に遅しってやつだな。バッチリ2人とも聞いてしまってる。


うん、まぁ気持ちは分かるよ……普通はボスをソロ討伐とかしないだろうしな……


「ボスをソロっておまっ!何があった!?」

「ボスってソロで倒せるものなのか!?」

「うーん……なんて言うか……本当に色々あったんだよ。完全にソロって訳じゃないしな。既に少しHPは削られてたし、俺の持ってる称号とかがボスの特殊技と相性がよかったってのあるし」


その説明を聞いて2人は、「なんか腑に落ちないけどまぁいいか……」と、言葉には出さずに雰囲気で伝えてくるが、とりあえずは納得したようだ。一応詳しい経緯は後で《EBO》内で伝えると言うことでこの話は切り上げる事になった。


その後もイベントの話や途中脱線したりなどして話していると、もうすぐ日付をまたぎそうになったので、慌てて2人を家に帰らせる。別に少しならいいだろうが……日付けをまたぐのとまたがないのって少なからず印象が変わるからな。


帰宅に数秒しか必要としないが、それでもやはりある程度のけじめは付ける必要があるだろう。


明楽と瞬は泊まるとごねたが、家が真隣とは言え保護者の許可もなく外泊はダメだろうと言って2人を家に返そうとするが……それでもまだごねる。


明日が日曜だし別にいいじゃん、と言うのが2人の意見だが……なら明日改めて来いと言って、最終兵器(親への密告)をチラつかせて2人を家に追い返す。

追い返すとは言ってもベランダから各々部屋に帰るのを見届けて、再侵防止に窓の鍵を閉めるだけだが。


そうして突発的なイベント報告会はお開きとなった。



……なかなか時間取れなくて執筆時間ががが……

本当に筆が乗る時と乗らない時の差が酷いなぁ……


次回も、遅くても5日後、最悪でも一週間は空けないようにしまする


今後その場のノリで色々なスキル(複合スキル含む)や称号、武器防具アイテムを増やしていくと思うので何かアイディアがあればお願いします!


おかしい所や誤字脱字、誤用などがあったら是非ご指摘お願いします

ブクマしてくれた方や読んでくれてる方本当にありがとうございます!

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