第45話 むしゃくしゃしてやった
やっちまったなぁ!
「見〜つっけた♪」
他プレイヤーから逃走するように東エリアを奥に駆ける事数分、イベントボスを倒した事で出現する様になったモンスター(らしき影)を、ようやく見つけた。
そのモンスターの姿は《劣地竜》が最後の悪足掻きで呼び出した子蛇に酷似した蛇だ。
《劣地竜》が呼び出した子蛇のポイントは100だったけど……アイツは何ポイントかな?
ちなみに《劣地竜》を倒した時のポイントはこうだった。
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劣地竜の鱗×15《ポイント換算》
劣地竜の牙×8《ポイント換算》
劣地竜の毒袋×3《ポイント換算》
劣地竜の尻尾×1《ポイント換算》
劣地竜の逆鱗×1《ポイント換算》
劣地竜の紋章×1《MVP》
地竜核(小)×1《LA》
劣地竜……10000(10000÷1)P
劣地竜の眷属……100P×10
MVP……1000P
LA……1000P
アイテム換算
200P×15
250P×8
500P×3
750P×1
1000P×1
合計 21250P
総合 56250P
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なんかポイント換算されてないアイテムもあるけど……純粋に獲得出来たって事っぽい。インベントリにしっかり入ってたし。て言うかボスモンスターの素材は全部獲得出来たっぽいな、核と紋章だけポイント換算されてないが……まぁMVPもLAも別枠でポイント入ってるからいいのか?
それよりも数字が凄いことになってるな、単体で2万ちょいって……
本来なら複数人で倒す前提だから多分《劣地竜》の持ってた10000Pは(活躍によって差異はあれど)山分けにされるはずだったのだろう。だけど倒した時には俺のソロ討伐だとシステムが判定を出してしまったのだろう。リベットや他のプレイヤーへの罪悪感が凄いな……
トーカは知らないが《劣地竜》戦に参加したプレイヤーには決着が付いた時にある程度のポイントが入っている。
もちろん普通に参加した時よりも少量だが、この配分に文句を言うプレイヤーは居ないだろう。
《劣地竜》相手に何も出来ずに立ち尽くしていた事ぐらい充分理解しているのだろうから。
「切りす……殴り捨て御免!【インパクトショット】ッ!」
新しく出現する様になったモンスター……《スタンピード・スネーク》の真後ろに『縮地』で移動したトーカは、そのまま相手に視認されることも無く【インパクトショット】で相手のHPを削り飛ばす
『シュァァァッ!』
「ッ!?危なっ!」
はずだったのだが、《スタンピード・スネーク》のHPは、ほんの一ミリ程を残していた。
「あれ?耐えられた?まぁいっか」
耐えられた事には一瞬面食らったが、所詮は残りHPは一ミリ程度、噛み付きを回避してからの顔面強打で余裕でした。
「おっかしいなぁ……耐えられるとは思わなかった」
光になりゆく《スタンピード・スネーク》を見ながらトーカが首を傾げる。
《劣地竜》を(ほぼ)ソロ討伐したおかげで、大量に入った経験値によってレベルが一気に三つも上がり、得られた70SP(通常分20+10の倍数時の50)を、STRに40、INTに10、移動も大事だと気付いたのでAGIに20振り分けたので、結構火力は上がっているはずなのだが……
「うーん……何でか、なッ!と」
少し首を傾げていると、隙が出来たと思ったのか飛びかかってくる《スタンピード・ウルフ》を右足を軸にして回転し、その勢いを載せた一撃で消し飛ばす。
「まぁ、2発で死ぬし関係無いか」
少し考えたが、1体分しか情報が無いとなると考察の仕様がない。なら変に考えるよりもどんどん倒して行こう、と言う方向に方針が決まった。
そしてそのまま東エリアを荒し続けてる。その結果分かったことは、やはり《スタンピード・スネーク》には確定耐えスキルがあるらしく、一撃では死ななかった。
しかし、事前に少しでもダメージを与えておくとその効果は発動されない事も分かった。ポケットなモンスターのが〇じょうみたいなものだ。
ところで『すなあ〇し』中の『かいが〇のすず』持ちレベル1『がんじょ〇コ〇ドラ』の『が〇しゃら』戦法って強いよね。
え?連続攻撃?その他の対策?知らない子ですね。少なくとも瞬はしてこなかった。 アイツ単発強攻撃大好きだからな、よく『はかい〇うせん』を防がれてたよ。
アイツのお気に入りがレベル1の『ココ〇ラ』1体倒せずに果てていく姿は哀れの一言に尽きるね。そしてようやっと1体倒した時に二体目の『がん〇ょうココド〇』を見た時のアイツの絶望の顔と言ったら……
閑話休題
「1発で死なないなら2発殴ればいいじゃない!」
光に変わり行く《スタンピード・スネーク》に向かってそう言い捨てると、周囲のモンスターの蹂躙を開始する。
地面に叩きつけられたり、空の彼方へ吹き飛ばされたり、まとめて爆殺されたり、環境ごと吹き飛ばされたりとモンスターの大虐殺を行うこと少し、北エリアのイベントボスが討伐されたと言うアナウンスが響き渡った。
《北エリアのイベントボスが討伐されました》
《以降は北エリアに新モンスターが出現します》
《北エリア、東エリアの両イベントボスが討伐されました》
《以降は北東エリアに新モンスターが出現します》
「おっ、北も終わったな。よし、北東に戻るか」
アナウンスを聞き終わるや否や、トーカは北東に向けて駆けていく。地面を走るよりも『空歩』と『跳躍』での空中移動の方が早いので、そちらを使い、空を弾丸の様に跳んでいく。
時折『空歩』の回数回復の為に着地するのだが、その度に地面が爆ぜるか揺れるかし、周囲のモンスターや環境にとても大きな被害を与えていく。
「もうやだアイツ……どうすればいいんだよ……」「変なスキル作ったお前のせいだろ」「俺作ってねぇのもあるぞ……そもそも常識的に考えて普通のスキルしかつくってないし……」「作って無くても認めてんだろ、混ぜたら危険ぐらい想定しとけよ」「ならお前の称号も充分頭おかしいだろ……」「うるせぇよ……」
と言う会話がとある部屋から聞こえ、その声に被せる様に「バジちゃぁぁぁぁぁぁん!あっ、サラちゃんもワイちゃんも逝きそう」と言う声が響き渡ったと言う。
まぁ、いちプレイヤーであるトーカには関係な(ry
ちなみにこの会話の内容の、スキルと称号の部分を1回ごとに入れ替えると無限ループ出来ます。
「おぉ、あれが北に出る新モンスターだな」
空を跳ぶこと少し、北東エリアに到達したトーカは《スタンピード・ラビット》や《スタンピード・ウルフ》などのイベントモンスター達に紛れ、東エリアのボス討伐で出現する様になった《スタンピード・スネーク》や大型の蜥蜴の様な見た目のモンスターもいる。
「早速……【インパク……いや、そうだ!」
途中までは見慣れぬ大蜥蜴ーー《スタンピード・リザード》の後頭部に不意打ちドッキリしようとしたトーカだが、《劣地竜》戦でのストレスが溜まっていたのだろう。よからぬ事を思い付いた様で、1回地上で陸継ぎすると、全力で空を駆け上がっていく。
さぁ、もうトーカが何するか分かったかな?
ご唱和ください。せ〜のーー
「【グラビトォォォンッ!ウェェェェブ】ッ!!!!」
さぁ、やって参りました!第2回【結果はどうじゃろな】のコーナーですッ!
第1回は問題形式でしたし、第2回の開催なんて予定していませんでしたが、ノリでやって参りましたこの企画!是非暇な方はご参加してください!
(暇じゃない人は「何言ってんだこいつ?」的な目をこちらに向けないでください。心が折れてしまいます。非難コメはもっと心が折れるので、お控えて下さいほんとにお願いします)
※参考資料
・今トーカの『空歩』はLv.6、『跳躍』もLv.6。
・バフのバリバリ全部のせ〜レベルアップの香りを添えて〜
・トーカは5回『空歩』で『跳躍』を重ねた
・最後に地上に向かって『跳躍』してる
・『手加減』の強制発動(運営の仕込み)
モンスターへのダメージ……無調整
フィールドへの影響……全カット
正直一緒にご唱和しちゃった人、先生怒らないから素直に手を挙げなさい
ちなみに作者は執筆中に叫びました。
(」^o^)」グラビトンウェーブ!
今後その場のノリで色々なスキル(複合スキル含む)や称号、武器防具アイテムを増やしていくと思うので何かアイディアがあればお願いします!
おかしい所や誤字脱字、誤用などがあったら是非ご指摘お願いします
ブクマしてくれた方や読んでくれてる方本当にありがとうございます!
今後も当作品をよろしくお願いします!




