舞台裏① 被害者と傍観者
今回はものっそい短い上に本編と全く関係ありません、本当に申し訳ない……
見なくても3時のおやつが3時10分のおやつになるくらいの変化しかありません
「おっ、山田さ〜ん、イベント終盤に入りましたよ」
とある建物の一室、幾台ものパソコンと大型モニターに机の上に散乱した資料類、カップラーメンや黄色い箱の栄養補助食品などがゴミ箱に大量に詰め込まれている部屋の中に、若い男性の声が響く。
その声に錠剤の入ったリボン付きの瓶を握りしめ、腹をさすりながらパソコンの画面と険しい顔でにらめっこをしていた壮年の男性が、やつれた顔をパソコンの画面から外し半ば虚ろな目でその声の主に沈んだ声で言葉を返す。
「…………あのなぁ山口、俺にそんな余裕はない。あの悪魔のせいで今スキルバランスを洗い直してる最中なんだよ……」
「まだやってるんですか!?もうかれこれ5〜6時間ぶっ続けじゃ無いですか!」
「…………《EBO》にいったい幾つのスキルがあると思ってるんだ?武器系スキルは『棍術』『弓術』『剣術』だけで済むからまだマシだが……いや、他の奴が変な事始めないとも限らないし、結局全部見直さないと行けないのか……アハハ……これは大変だぁ……」
そう言って虚ろな目で虚空を眺めケラケラと笑い出す山田、その目からは光る物がこぼれ落ちていたそうな。
もちろん全ての確認を1人で行わなければならない訳では無いが、スキルバランス構成担当班のリーダーと言う立場上、他の人よりも確認が多くなってしまうのだ。そんな事もあり、今の彼は子供たちから貰った胃薬が手放せない状態だ。
そのあまりに沈んだ声と言葉の内容に、声の主ーー山口 良太郎(31)、クエスト制作担当で一人暮らしの独身、趣味はバードウォッチング。は言葉を返す事が出来ず、哀れな山田に冥福を祈るように手を合わせ、そっと視線を外す。
「山口は、いいよなぁ……アイツがあんまり関わってこないで……」
山田のその呟きは大量のスキルが羅列されたパソコン画面に飲み込まれ、背を向け歩き出していた山口に届くことは無かった。
「斎藤さ〜ん!イベントが「うるせぇ殺すぞ」 「すいません」
山田の反応にもめげずに、斎藤 幸太(35)、称号効果バランス構成担当、妻と二人暮らしで子供はいない、趣味はボトルシップ作成。に声を掛けた山口は、とあるプレイヤーに冗談半分で作った称号を取られまくったせいで、ゲームのパワーバランスが崩れかけ、最近荒み気味の斎藤に殺意と抑揚のない殺害宣言を向けられ、即座に謝罪を口にする。
山口は斎藤の若干血走った瞳に言い知れぬ恐怖を覚え、なるべく斎藤を刺激しないようにそそくさと撤退する。
そんなボロ雑巾の様な山田と斎藤の様子を見て、(あまりプレイヤーXが絡んでこない)クエスト担当でよかったと心の底から思いながら、1人でイベントの映像が映し出されたディスプレイに向き直り、ポップコーンとコーラ片手に追い込み時には仮眠用ベットにも使われるソファに座り込み、観賞モードに入る山口。
山口の気楽そうな態度に、斎藤は殺意のこもった瞳を向け、山田は「山口はいいなぁ……」とケラケラ乾いた笑いをこぼしていた。しかし山口はそれには気付かずに映画鑑賞のノリでイベントの進捗を確認する。
その画面には、北に出現したイベントボス、《劣火竜》と戦うプレイヤー達の姿が映し出されていた。
山田と斎藤をここまで追い詰めたプレイヤーXとは誰なんでしょうか?(すっとぼけ)
ちなみに余程のことが無い限りは称号やスキルの効果の下方修正、上方修正は行いません
こんなん書いてる暇あんなら本編書けや!と言われるかもしれませんが……書いていた《劣火竜》戦のデータがごっそり消えよったので場繋ぎと報告をするために投稿する事にしました
現在半狂乱で内容を思い出しながら書いております
出来れば明後日までには投稿出来たらいいなぁ……
今後その場のノリで色々なスキル(複合スキル含む)や称号、武器防具アイテムを増やしていくと思うので何かアイディアがあればお願いします!
おかしい所や誤字脱字、誤用などがあったら是非ご指摘お願いします
ブクマしてくれた方や読んでくれてる方本当にありがとうございます!
今後も当作品をよろしくお願いします!




