表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
32/310

第30話 荒ぶる神官

トーカハッチャケ回になります、そして今後数話続くと思われます


やり過ぎた感はあるけどイベントの熱にあてられてしまってはしょうがないでしょう(言い訳)

 

 ヒャッハー(リクルス)汚物(モンスター)消毒(蹂躙)し、ヒャッハー(カレット)汚物(モンスター)消毒(焼却)している頃。


 そのヒャッハー2人をいつも抑えていた彼が、2人のヒャッハーから解放され、日頃のストレスを発散するように荒れ狂(ヒャッハー)っていた。


 ◇◇◇◇


「シャ!オラッ!オラァ!オラァッ!」


『グルァァッ!』

『ブルモッ!』

『ギュビュッ!』

『グガァァッ!』


 亀甲棍で殴り付けた《スタンピード・ウルフ》が光と消え、振り抜いた勢いそのままにアッパー気味に打ち付けられた《スタンピード・バイソン》の残滓が虚空に光る。

 アッパーで亀甲棍を振り上げた状態のトーカに突っ込んで来た《スタンピード・ラビット》は頭上より振り下ろされた凶器によって地面の染みと早変わりした。直後、振り下ろした体勢のまま『縮地』で《スタンピード・ベア》の真後ろに回り込んだトーカは、背骨を下から抉るように殴り飛ばし空に光の花を咲かせる。


「オラァ!かかって来いよォッ!」


 ほんの数秒で4体のモンスターを光に変えたトーカはそのまま止まること無く戦いに身を投じる。

 攻めてくる集団そのものを一つの敵と認識しているのか『ジャイアントキリング』がしっかりと発動しており、だけど個体数は別カウントの様で『蹂躙せし者』も発動している、更に言ってしまえば常に戦闘に《スタンピード・ラビット》が入ってくる為、『ウサギの天敵』もバッチリ発動する。


 諸々の事情により今のトーカはステータス的には過去最高の状態になっており、周囲の空気にあてられたのか、はっちゃけられるチャンスだからなのか、テンションも最高にハイってやつになっている。


 つまり、現在のトーカは色々な意味で大変な状態になっているのだ、それも過去最高レベルで。

 そして今この空間内にこの状態のトーカを止められるクラスのモンスターは存在しておらず、ただ彼に蹂躙されるのを受け入れるしか無かったのだ。


「『逃げてんじゃねぇぇぇぇぇぇぇッ!』」


 今のトーカに恐怖を感じたのか逃げ出そうとするモンスター達に『咆哮』で無理矢理硬直させる。


 《『咆哮』のレベルが上昇しました》

 《『咆哮』が『挑発』か『威圧』に進化可能です》


「あ゛ぁッ!?『威圧』寄越せッ!」


 《『咆哮』が『威圧』に進化しました》


「オラァ!【ハイスマッシュ】ッ!」


『グガァァァッ!?』


 取得した威圧を早速発動させながら背を向けて逃げ出していた《スタンピード・ベア》に【ハイスマッシュ】をぶち込む。

 諸々の強化が乗ったトーカの、諸々の強化が乗った一撃に当然、逃げ腰だった《スタンピード・ベア》が耐えられる訳も無く、一瞬でその命を刈り取られ、光となった。


「オッ……ラァッ!」


 残光の中を駆け抜け、《スタンピード・ベア》の巨体に隠れる様に逃げていた《スタンピード・ウルフ》を背後から殴り付ける。

 断末魔の叫びをあげる暇もなく消し飛んだ《スタンピード・ウルフ》には目もくれずに新たな標的へと駆け出す。


「チッ、バフが切れたか」


 しかし体の動きが少しだけ重くなっている事に気付き、バフを掛け直す。【マジックアップ】で魔法の効果を上げてからの【アタックアップ】、【アジリティアップ】【スキルアップ】念のための【ディフェンスアップ】を自身に掛ける。


 そういやリクルスとカレットに掛けたバフもそろそろ切れる頃か?まぁこれは勝負だしな、『付与魔法』は俺のアドバンテージだ、せいぜい有効活用させて貰うとするかな。


 《『付与魔法』のレベルが上昇しました》

 《条件を満たしたため、スキル『呪術魔法』を取得しました》

 《称号『呪術師』を取得しました》


「あっ?呪術魔法?」


 なんだそれ?聞いたこと無いスキルだな、条件が云々言ってたし特殊なスキルなのは間違い無いだろうが……心当たりとしては今回のスキルレベル上昇で『付与魔法』がLv.5になるってことか?


 いずれにせよ今は確認している時間は無い、詳しい確認は後だそれよりも……


「『誰が動いて良いって言った?』」


『咆哮』による行動不可が解除され、逃げ出そうとするモンスター共に『威圧』を乗せて声を掛ける。


 逃げ出そうとしていたモンスター達はその声にあてられ、動きを硬直させる。中には逃げ出そうとゆっくりと動こうとしているヤツもいるが……


「『おい』」


『ッ!?』


 そちらに少し強めに『威圧』を放ちその動きを無理矢理やめさせる。


 逃げ出そうとはいい度胸じゃねぇか、その度胸に免じて真っ先に殺してやるよ。


「オラァッ!【インパクトショット】ッ!」


『縮地』を発動して逃げ出そうとした《スタンピード・ベア》に一瞬で詰め寄る。そしてその無防備な背中に【インパクトショット】を打ち込む。


『グガァァァァッ!』


 身体中の骨が砕ける様な音と絶叫をあげた《スタンピード・ベア》は直後にその体を爆散させる。

 そしてその光景は見せしめには充分だった様で逃げ出そうとするモンスターは居なくなる。心が折れたとも言う。


 さて、後はこいつら殴り飛ばすだけだな。


 《称号『恐怖の体現者』を取得しました》

 《称号『危険人物』を取得しました》


 ……うっせぇやい


 なんかまた厄介そうな称号を貰ってしまったが……こう言った(名前がヤバイ)タイプの称号は効果が良いって相場が決まってるしな。


 ※決まってません


「オラッ!オラッ!オラァ!オラァ!」


 動けないモンスター達をどんどん光に変えていく、しかし見た目の華やかと反してトーカの心は沈んでいく。


 これは戦闘じゃ無くて作業だよな……もっと思いっきり戦ってみたいな、あぁ……番人熊戦が懐かしい……


 もはやただの作業と化した討伐を行い、段々心が廃れて来たある時、トーカにとっては希望、モンスターにとっては更なる絶望となるインフォメーションがトーカの視界に現れた。


 《『棍術』のレベルが上昇しました》


「ッ!来たっ!」


『棍術』Lv.6への到達、これはトーカが待ちに待っていたレベルアップだった。何故Lv.6へと到達をそこまで望んでいたのか、それは簡単だ。


 トーカは少し思い悩んでいた、単体攻撃のバリエーションは豊富だが範囲攻撃が少ないと。それは物理攻撃スキル全般に言える事だが、普通の前衛は一対多なんて言う状況には陥らないので、ある意味特殊な悩みではあるのだがトーカにとっては結構大きな悩みではあった。


 そして!その望みを解決する方法が『棍術』スキルがLv.6になると覚えられる二つのアーツにあった、という訳だ。


「『棍術』のレベルが上がったならこんな事してる場合じゃねぇ!」


 トーカは嬉々とした表情で付近の行動不可のモンスター達を撲殺し尽くし、場所の移動を開始する。


 ◇◇◇◇


「ここら辺でいいかなっと」


 辺りを見渡し、満足そうに頷くトーカ。

 彼が今いる場所はと言うと、北東の更に奥の方、物理攻撃が効きやすい強敵がワラワラといる地点で、距離だけを見るならリクルスとアッシュの蹂躙劇場より奥の方に来ている。


 するともちろん大量のモンスターが湧いていて、辺りにはプレイヤーもいない。となるともちろんほぼ全てのモンスターがトーカに狙いを定め、襲い掛かる。


「さぁて、ぶっつけ本番だ!派手に行こうぜぇッ!」


 テンションが天元突破し、どこか壊れ始めたトーカが普段は見せないような凶悪な笑みを浮かべ、襲い来る大量のモンスターと相対する。


『グルガァァァァッ!』


 真っ先に襲い掛かって来たのは《スタンピード・ベア》だ、その巨体に似合わぬ俊敏さでトーカとの距離を一瞬で詰める。

 しかし、今回ばかりはその俊敏さが仇となってしまった。


「よぉし、丁度いいな、オラァ!【プッシュメイス】ッ!」


 向かってくる《スタンピード・ベア》に『棍術Lv.3』で使用可能になるが、今まで出番が無かったアーツ【プッシュメイス】を発動する。

 効果は単純でノックバックが大きくなると言うだけだ。それ故に普段はあまり使われる機会が無かった。しかし、今回ばかりは事情が違う。


『グガァァッ!?』


 掬い上げる様に振るわれた亀甲棍は【プッシュメイス】のノックバック効果に加え、称号の『飛ばし屋』の補正も加わり天高く打ち上げられる事となり、その身を空中で光に変え始める。


「まだだっ!」


 しかしそれでは終わらせない!トーカは瞬時に『縮地』と『跳躍』による空中転移でその身を光に変え始めている《スタンピード・ベア》の真上に移動する。


「フッ!」

『グオッ!?』


 そして《スタンピード・ベア》を足場にもう1度『跳躍』を発動する。

 トーカは二段ジャンプにより更に高く飛び上がり、《スタンピード・ベア》は死してなお踏み台にされた事に驚きの声を上げながら空に溶け消える。


 《『空歩(くうほ)』を習得しました》


 なんか知らんが新しいスキルを入手したらしい、しかし今の俺にはそんな事に気を使う余裕は無い。ぱっと見地上10m程にいる様だ、これは期待出来るぞ。


()ぜろ有象無象(うぞうむぞう)共ッ!【グラビトンウェーブ】ッ!」


 ズガァァァンッ!


 落下の全衝撃を亀甲棍に乗せ、思いっ切り地面に叩き付ける。

 その衝撃で地面には大きなクレーターが出現し、着地音は爆音となって周囲を駆け巡る。

 更には落下ダメージで俺のHPが半分近く持っていかれるがそこは【ヒール】で即カバー。『回復魔法』って素晴らしい。


 もちろん無意味にこんな事をする訳が無い。

『棍術Lv.6』で使用可能になるアーツその1【グラビトンウェーブ】。

 このアーツは地面を叩き付け、その衝撃で周囲を攻撃する物理攻撃系スキルでも数少ない範囲攻撃なのだ。しかも、叩き付ける時の威力や衝撃が強ければ強い程周囲へのダメージや効果範囲が大きくなると言う効果も備えている。


 さて、ここで問題です。


 どこぞの神官が諸々の強化を乗せた状態で地上10mの高さからの落下の衝撃を乗せて【グラビトンウェーブ】を放ちました。


 以下の問に答えなさい


(1)この場合、地上はどうなりますか?(5点)

(2)そもそも地上10mから落下する神官って何ですか?(95点)


今回は最後に問題が付いています

暇な方は是非やってみてください

そして(2)は作者のガチな問でもあります


今後その場のノリで色々なスキル(複合スキル含む)や称号、武器防具アイテムを増やしていくと思うので何かアイディアがあればお願いします!


おかしい所や誤字脱字、誤用などがあったら是非ご指摘お願いします

ブクマしてくれた方や読んでくれてる方本当にありがとうございます!

今後も当作品をよろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] ハンドル握ると性格変わるタイプ↑
[一言] (1)地層が捲れます。他の場所では地震、雪崩、津波などの災害に見舞われるでしょう。 (2)おかしなことを聞きますね? 神(邪神)が不浄なるもの達(神官の判断)を滅するために遣わした使途(死途…
[一言] 問1 地面「オ゛レノカラダハボドボドだぁ゛」 問2 運営「お前ら(一人)人間じゃねぇ!」
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ