第2話 キャラメイキング
2018/01/09 改稿
色々考えて『初期選択スキルの中からパッシブスキル』を削除しました
起動してから少しすると暗転していた視界が開けてきた。今俺が立っているのは不思議な空間で何個かの水晶のような物が浮かんでいる。恐らくホーム画面なのだろう。水晶の一つに《EBO》の文字が浮かんでいたのでそれに触れてみると目の前にウィンドウが現れた。
《EBOを開始しますか? yes/no》
yesを押すと水晶から光が溢れてきて視界を埋め尽くす。光が収まり辺りを見渡すと目の前に大きな鏡があるだけの部屋だった。
《キャラクターメイキングを行います。プレイヤーネーム、容姿、ジョブ、初期スキルを選択してください》
その声が聞こえると同時に目の前にウィンドウが現れた。早速キャラメイクに取り掛かる。
目の前のウィンドウに表示されている初期ステータスはこうなっている。
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『name』
ジョブ:
サブ:
Lv. 1
HP:100/100
MP:100/100
STR:0
VIT:0
AGI:0
DEX:0
INT:0
MND:0
LUK:0
SP:50
【パッシブ】
なし
【スキル】
なし
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まずは名前。これは他のゲームでも使ってる『トーカ』にすることにした。ちなみにこの名前の理由は護→ガード→ドーガ→トーカの順で変化していった。
次にジョブ。これはメインジョブとサブジョブを選べるらしくまたサブは必ずしも選ばなければならない訳では無いらしい。
ジョブの部分をタッチするとジョブ一覧が出てくる
【ジョブ一覧】
騎士、重戦士、軽戦士、弓術士、狩人、神官、魔導師
錬金術師、罠師、軽業師、採掘師
この11個が選べるジョブらしい。ちなみにそれぞれの説明は以下の通り。
『騎士』
前衛職
魔法もそこそこ使えるオールラウンダー
初心者向けのジョブ
【使用可能武器】
剣、槍、盾
『重戦士』
前衛職
大剣や剣での豪快な攻撃や大盾を使ってのタンクなど向けな高火力高HPを持つが動きは遅い
【使用可能武器】
剣、大剣、大盾
『軽戦士』
前衛職
短剣や籠手による遊撃などの素早い動きを生かした機動力が売り
【使用可能武器】
剣、短剣、籠手
『弓術士』
中後衛職
使える武器は弓のみだがその分遠距離攻撃性能が高い
【使用可能武器】
弓
『狩人』
前衛から後衛までこなす万能職
短剣と弓に加え罠師以外で唯一罠を扱える
ただしその能力の専門には一歩劣る
出来ることが多いため器用貧乏になりやすいので注意
【使用可能武器】
短剣、弓、投擲補佐
『神官』
後衛職
回復や支援などのサポートがメインとなる
前線で戦えないこともないが後衛の方が活躍できる
【使用可能武器】
杖、メイス
『魔導師』
中後衛職
属性を一つ決めそれをメインとする
メイン属性の苦手属性の魔法は成長が遅くなる
【使用可能武器】
杖
『錬金術師』
生産職、唯一錬金術補佐をもつ
戦闘には向かないが魔法も使える
基本サブ職業
【使用可能武器】
杖
『罠師』
補佐職、基本サブ職業
罠を張り敵の妨害をする
【使用可能武器】
短剣
『軽業師』
補佐職、軽業補正があり、基本サブ職業
軽戦士と組み合わさることが多い
立体的な動きのスキルが多い
【使用可能武器】
短剣
『採掘師』
採取職、採掘補正がある、基本サブ職業
戦闘にはまるで向かない
かわりに採取系の行動に大幅ボーナス
【使用可能武器】
短剣
「うーん、結構悩むな……どれにするかな」
個人的には狩人とか色々出来そうだし面白そうだな。メインは狩人でいいか。どうせあの2人は趣味全開で後先考えずジョブ選びそうだからな……一緒にプレイするならフォローは全部俺がするんだろうし、サブに神官入れとくか。
……いや、アイツらのサポートなら神官がメインの方がいいか。よし、そうしよう。
次にSP。SPはステータスポイントの事でレベルが1上昇する度に10ずつ
またレベルが10の倍数になる毎に50貰える
初期ステータスポイントは50
HP、MPは1ポイントで10上昇
その他は普通に1ポイントで1上昇
ステータスの項目はそれぞれ
HP(体力)
ゼロで死亡、一定時間内に蘇生されないとデスペナルティが発動して最後に立ち入った街に戻される
MP(魔力)
魔法やその他スキルの発動に必要な数値
STR(攻撃)
物理的な攻撃力、弓や投擲もここ
VIT(防御)
物理的な防御力、毒などの継続ダメージへの耐性もここ
AGI(敏捷)
行動の素早さ
DEX(器用)
細かい作業や遠距離攻撃の命中
INT(知性)
魔法的な攻撃力、回復魔法の効果もここ
MND(精神)
魔法的な防御力、デバフの抵抗もここ
LUK(運)
ドロップ率などに影響
となってる。
デスペナルティとは読んで字のごとく、死亡時のペナルティ(デメリット)のことだ。
ちなみにデスペナは1時間の間ステータスと入手経験値半減、LUKが0になる。特にLUK0がキツイらしい。
俺のジョブは狩人と神官だから……DEXとINTとMPは確定だな後は……STRとAGIも欲しいな。後はLUK何かも面白そうだ。
次はスキル。スキルは初期スキルから5個選ぶらしい。
スキルにはパッシブと言う常時発動と普通の任意発動の二つに別れる。
武器スキル
『剣術』『槍術』『盾術』『体術』
『弓術』『棍術』『杖術』『罠術』
魔法スキル
『火魔法』『水魔法』
『風魔法』『土魔法』
『光魔法』『闇魔法』
『回復魔法』『付与魔法』
能力スキル
『索敵』『隠蔽』『隠密』『見切り』
『軽業』『投擲』『採掘』『夜目』
『遠見』『咆哮』
生産スキル
『鍛冶』『裁縫』『料理』『錬金術』
『加工』
とりあえず初期スキルはこんなものらしい。ここから5個選ぶそうだ。ここで選ばなかったのも後で習得出来ないことは無いらしい。まぁ魔導師なのに剣術なんかとっても剣使えないけどな。
ちなみに剣でも大剣でも短剣でも全部剣術らしく、使用武器によって自動で切り替わるんだと、凄いな。
選ぶのはまずは『棍術』『弓術』『回復魔法』『付与魔法』は確定としてあと一つ。
候補としては短剣用の『剣術』罠用の『罠術』と『隠蔽』、『隠密』や『遠見』何かも良さそうだ。2個のジョブで5つってのも悩ましいな。ジョブが一つの人はここら辺は有利なんだな。
よし、決めた。『罠術』にしよう。他のは後で取ればいい。
最後は容姿だな、と言っても性別を変えられるわけでは無いし容姿もそこまで派手にはいじれない。変更できるのは髪色、目の色、肌の色の変更と髪を伸ばしたり短くしたり、顔にペイントを入れたり程度だ。
肌の色はリアルと同じ、髪色は白髪にして目の色は鮮やかな赤にした。これは他の容姿を設定できるゲームでいつも白髪赤目にしていたのでそのまま使うことにした。そこ!中二病とか言わない!
最後にざっと見直しをしてOKボタンを押す。すると声が聞こえてきた。
《キャラクターメイキングを終了します》
《このままゲーム開始まで待機していてください》
「まだ始まらないのか?」
てっきりキャラメイクが終わったらさっさと始まると思っていたが……
辺りをキョロキョロすると視界の隅に現在時刻が表示されている時刻は『09:56』まだ開始していなかったらしい。開始前でもキャラメイク出来たのかよ。
そのまま俺は10時になるまで鏡で容姿の確認をしていた。顔立ちはリアルと同じだが色素が完全に抜け落ちた真っ白な白髪に鮮やかな赤色の瞳が非現実感を醸し出している。
「さて、あいつらはどんなキャラに仕上げたのか……ちょっと楽しみだな」
待つこと数分遂にアナウンスが流れた
《時間になりました。これよりEBO正式リリースを開始します》
《ログインしますか? yes/no》
迷う事なくyesを押す。すると足元に魔法陣が現れ光り出す。
結構演出が凝ってるな。
《プレイヤー『トーカ』、EBOの世界へようこそ》
《果て無き戦いの世界をお楽しみください》
光に視界が埋め尽くされ一瞬の浮遊感が襲い来る。そして俺の意識はゲームの世界に飛びたった。
おかしな所や誤字脱字、誤用があれば是非ご指摘お願いします。