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第1話 「邂逅の霊都」〈1〉序の1

(^ー^)ノ改訂部分は後半の能力表示のみです。

シナリオⅣ 1章 前章~1~


プロローグ(序の1)


長い旅路の果てに、身を焦がしながら、先の見えぬ虚ろな闇の洞窟を突き進むかのごとく。

もはや、この身を突き動かすのは、我が身と魂に同居する竜精の呪いなのか?

それとも、自らの出自を呪う我が怨念なのか?

もはや、それも定かでは無い。


だが、見える景色は今や、全てが紅く彩られていた。

常に全身が熱い。燃えるようである。

彼の眼光は自ら取り込んだ竜精のごとく、真紅の虹彩を滲み出していた。

その憎しみの瞳が追うものはただ一つ。

全てを裏切ってでも、他を力でねじ伏せてでも、復讐と言っていいのだろうか?これを遂げたい相手がいたのだ。


故に、彼に敗北は許されない。

悪逆非道と罵られようと、我が前に立ち塞がる者に容赦はしない。

その為ならば、どのような手段とて使ってみせよう。

否。それを使ってきたのだ…。

故に彼はこう言われ畏怖された。


紅き竜人と。


第1話 「邂逅の霊都」〈涙とともにパンをかじった者でなければ、人生の本当の味はわからない〉If you’ve never eaten while crying you don t know what life tastes like

〈1〉草創歴0449年4月12日


それは竜精の顔を模した仮面を纏いし戦士。

暴風雨の中を高速で波を切り裂き進む船艇の上であっても尚、その存在感は怯む所を知らず、より一層紅く彩られていくかの如く。

全身を赤き鎧、と言っていいのだろうか?鎧と言うよりも、全身をくまなく覆う強化スーツと言った方が正しい。


並外れた「錬金アルケミア術式」に特化した島国ジ・ハド煌王國の技術の粋、魔道が世界の秩序を上書きし再構築する道理を物理的に証明し、物質に置き換えて留める錬金道(科学)。

この国が創る兵器群は、世界の中心たる中央大陸全域に於いても、50年は先を行く先進技術を保有しているこれを秘匿していると言う事実は、外交問題上ありえない事であった。

ましてや、所詮は中央大陸北東群の小規模な島国がである。


黒き巨大艦船「マルティコラス(人面獅子)」。

紅き竜人が指揮し、煌王家ブライネッスから受賜わったこの船艇は、四方を海に囲まれた自国を守る為に5体建造された、守護の要とも言うべき「ヴォルフ」級大型駆逐艦船の1機である。

その動力機関は「アストマイスキュロン」。

一般的に中央大陸全般で言われる「錬金アルケミア術式」と、ジ・ハド煌王國で使われる物とは別種と考えていい。


極度に発達した科学技術は霊子力学ゲネトリクスの解明にまで到達するであろう。

霊子力学ゲネトリクスの頂点「八葉パンタ・レイ」の解明に至り、またこの世界に於いて、魔道は神的エネルギーに帰順する系譜にあり、これを物理的に究明した科学は、それが次元構成の消費と分かってもなお、世界を消費する理由があった。守るべき「物」があったのだ。

この世界に於いては錬金道は等価交換では無いのだ。とは言え、先行設備投資には天文学的な費用が必要ではあったが。


それを以て創り出された鎧もまた、着用者の筋反応を感知し、動作を補佐するのみならず、不可視の制御フィールドを発生させる事で、常人の域を越えた反応速度と感知能力を付加させる。これは魔道に於けるエンチャント(付与)と同義である。

何より錬金道で精製された鉱物は、その霊子配列を組み替えることにより、より希少で硬度の高い物質マテリアルを生み出せた。

紅炎鉱石(プロミネンス)」は物質世界には存在しえない、別の高次元界にあるべき鉱石である。

この赤き鉱石を使用し、彼の鎧は造られている。

それは彼と相性が良いからと言うべきか、彼の中の竜精と波長が近しいと言うべきか…。


今や、紅き竜人はジ・ハド煌王國の5将軍が一角、赤竜騎士団将として、海を越えて攻め来る蛮族を迎い撃つべく出陣していた。

海原は黒く変色し荒れ狂い、空は暴風雨に彩られた世界にある。

敵対者は文明社会の中心と謳われる中央大陸に於いて、その富を狙う辺境の蛮族と称される者達。

とは言え、その事実はどうあれ、言い換えれば彼自身が蛮族の出と言う事になる。

それ故に、傭兵として流れ着いた彼の出自を蔑む目もかつては確かにあった。もっとも、そんな事は知ったことではないがな。


そして、このどうしようもなく呪われた海を越えてまで、海域を侵犯する理由を知りたくもなる。

それがジ・ハド煌王國の秘匿する秘密なのであろうか。


事実、中央大陸を覆う海域は全域が変異に侵されている。

この暴風雨は次元間の淀みから産み出された半永久的に続く現象であろう。

俺の瞳は物質界と精霊界を踏破し、その構造を瞬時に理解する竜の瞳「ヴァルヴァトスの神眼」である。

その瞳の力を以ってしてもなお、この大規模な捻れ現象に由来する、所属不明な精霊力の暴走を見定める事は不可能であった。この中にあっては、耐久力の低い通常の人種(魔道の加護の無い)は精神力を蝕まれ、思考を停止した廃人と化すに1時間とかからない。


これが世に伝わる、原因不明の渡海死人病である。

無論、この「マルティコラス(人面獅子)」の外骨格表層はフルディレクション・デフェンス(全方位防御)により遮断されてはいるが、それは紙切れのようなものだ。

煌王國民はこれを絶対と信じてはいるが、俺に言わせれば御守り程度の物でしかない。この鎧も然り、だ。

どのような悪意の奔流の只中にあっても、強固な個体である彼は、その存在そのものが多重世界に定着している為、その悪障を受け付けない。

それは竜精と同化したことによる「半竜半人(シーヴァ族)」の特性。


黒き巨大艦船は海面にそびえ立つ鏡面のごとく、海を引き裂き進む。傍目からは常識の範疇を超えた巨大さであろう。ましてや、中央大陸に艦隊戦の概念は無い。

豊富な資源と領土を奪い合うのに、敢えて呪われた海域戦を行う利益は無い。南東諸島群での海戦で使われる艦船とは規模も大きさも違う。

前提として、中央大陸外圏からの侵攻を想定して防衛構想を築いているのも妙ではあった。


『どうもキナ臭い匂いがするんだけど?』


俺の脳裏に声が響く。

背に帯剣した真紅の剛剣から禍々しい胎動が感じられた。問われるまでもなく、急な出兵の要請からこっち、感じていた不穏な空気をお前も感じていたと言うことか。


「…まあ、何が起こったとしても、こっちは特に問題じゃないだろ。俺とお前がいればどうにでもなる。」


『だけどさ〜、残してきた皆んなが心配じゃないの〜?』


それはそうだが、何の策も残して来なかったわけではない。そもそも心配する程、信頼に値しない人材など俺の配下には1人もいない。


「戦力的に言えば四柱の眷族、四人だけで十分だ。」


『ああ〜、最近じゃ皆んな、軒並み成長限界を軽く突破してるからな〜。』


それ以外にも、俺達に匹敵する過剰戦力保有者は幾人も配置してある。大抵の障害は、俺からの直接指示が無くても対処してくれるだろう。常々、ジ・ハド煌王國の動向は慎重に見定めて来たし、それは継続中だ。後手に回らないと信じたい。


『化け物揃いとは言っても、それでも僕たち程ではないけどね〜。』


「……。」


思うところはあったが、赤竜騎士団将として「マルティコラスス(人面獅子)」の船橋に立つ姿に揺るぎ無く、その視線は前方の波間に注がれている。それっきり、脳裏に問いかけてきた少年の声は途絶えていた。

どうやら、しばらくは俺の背中で大人しくする事に決めたようだ。


ジ・ハド煌王國の広域結界内に侵入した奸賊に如何な思惑があろうと、完膚なきまでに叩き潰す事が己が役目(表向き)。今は、ただ己の目的を叶える為の礎として、利用出来る物は利用するまでの事。

そう、このジ・ハド煌王國でさえもだ。

そうでなければ、この身を焼き尽くす呪いの轟炎は消えそうにも無い。


◇ ◇ ◇


ステリアス・シーヴァ【竜絶鱗オーバーロード発動中】

種族〈シーヴァ族〉

階級〈赤竜騎士団将(準 国家守護級エトナルク)〉

所属国〈ジ・ハド煌王國 (ジ・ハド・トゥインコル・キングダム)〉


カテゴリー〈25.8+Ω〉

戦闘力 382+Ω

防御力 260+Ω

生命力 350+α

回避値 265+β

知能値 86

器用値 95

魔力値 374+β


相生相剋〈火気〉属性 359+Ω

相生相剋〈木気〉属性 304

相生相剋〈金気〉属性 281

相生相剋〈土気〉属性 283

相生相剋〈水気〉属性 306+α


竜技ドラゴニックアーツ

九十九式(下位)見えざる(ブリトマルティス)赫炎かくえん〈火気〉

九十九式(下位)束縛 (カリュプソ)の静謐せいひつ〈水気〉

九十九式(下位)復讐 (エイレイテュア)の逆鱗〈土気〉

九十九式(下位)開闢 (アイオロス)の威風〈木気〉

九十九式(上位)叙事詩 (テルプシコラ)の泡沫うたかた〈水気〉

九十九式(上位)名高き (クレイオ)の終極〈金気〉

九十九式(上位)呼び声 (エウテルペ)の風笛〈木気〉

九十九式(上位)喜劇 (タレイア)の蓋世がいせい〈土気〉

九十九式(上位)粛清 (メルポメネ)の雷霆らいてい〈金気〉

九十九式(上位)無我 (エラト)の炯眼けいがん〈土気〉

九十九式(上位)天啓 (ポリュムニア)の玲瓏れいろう〈白金気〉

九十九式(上位)蒼穹 (ウラニア)の終天しゅうてん〈木気〉

九十九式(上位)森羅 (カリオペ)の皇緋こうひ〈火気〉

百八式(高位)始原 (オケアノス)の悠遠ゆうえん〈水気〉

百八式(高位)血花 (アネモネ)の熾烈しれつ〈土気〉

百八式(高位)明星 (フォルフォロス)の終焉しゅうえん〈金気〉

百八式(高位)降誕 (アイテール)の招来しょうらい〈木気〉

百八式(高位)王刻 (ダモクレス)の炎環えんかん〈火気〉


戦技バトルアーツ

一刀両断

十文字斬り

紅蓮刀

浮船

縮地しゅくち

雷切り

法海雷音(雷槍)

鍔割り

天之尾羽張り

産衣

楯無

薄金

膝丸

沢瀉

月数

日数

八龍

涅槃寂静


固有能力パーソナルスキル

ヴァルヴァトスの神眼(竜眼第5位階)+β

轟炎ピュラリス・フォース

因果律限界値ルミナリエス突破

貪欲なるあぎと能力スキル編纂技能〉+Ω

アイビス・ヴォイス

隠世かくりよ空間〈玉依姫〉


能力スキル

大剣+Ω 剣+α 小剣 細剣 大刀+β 刀+Ω 小太刀 斧 手斧 槍 投槍 投擲

騎士槍 棍棒 盾 小盾 軽装 重装 甲冑 剛脚 剛腕 頭突 指突 投技 隠蔽

偽装 突撃 奇襲 暗躍 潜伏 連携 騎乗 貫通 物理抵抗+Ω 精神抵抗+Ω

命名+Ω 統治+Ω 破壊+Ω 粉砕+β 破砕+β 自己回復+α 身体強化+α

異常耐性+Ω 魅了+α 嗅覚 硬化 感応 共鳴 同調 波動 障壁+α 格納+β

呪詛返し 竜神刀+Ω 破魔 天剣 智剣 慧剣 法剣 降魔 破邪 折伏 弘誓

多聞 阿那含 阿頼耶識 天元突破+Ω


魔力系マグス術式

下位(基本三原理)火属性イグニス付加ギフト

下位(基本三原理)火属性イグニス魔道弾ブリッド

下位(基本三原理)火属性イグニス誘導波動ソリュード

下位(基本三原理)水属性アクア付加ギフト

下位(基本三原理)水属性アクア魔道弾ブリッド

下位(基本三原理)水属性アクア誘導波動ソリュード

下位(基本三原理)光属性ルーメン付加ギフト

中位(戦略アグレッシオ級)火属性イグニス波動ブラスト

中位(戦略アグレッシオ級)水属性アクア波動ブラスト

中位(戦略アグレッシオ級)火属性イグニス紅弾レッドショット

上位(統治者イムペリウム級)火属性イグニス衝撃波動エクスプロージョン


邪術系ゴエティック術式

妖手へレシー支配エディタ

黒業カース厭離シール

無明クライム眉月クレセント

強制遵守コンクェスト黒印マーク

魂喰ソウルイーター

因子破壊アポカリプス


召喚系インウォーカティオ術式

下位 召喚サモン

上位 召喚サモン

高位 召喚サモン

隷属契約コントラクト

眷属召来+Ω

地獄界転生

餓鬼界転生

畜生界転生

修羅界転生

人界転生

天界転生

六道輪廻転生+α


眷属ファミリア

四柱の眷属

相生相剋の五人衆

闘種アスラ十二天

王土守護者メスケイル

擬似神エンティアの軍勢

元老院ゼナトース

飛天ゼロスしもべ

六道転生ニルヴァーナ

東の翁

西の聖母


称号

赤き竜人

傾国の貴公子

闘種の王 (アルカェウス)

調和者シジコス

子爵ヴァイカウント

選定候

牛種サテュロス殺し

刀鬼王の再来

天剣アビシェーカ


装備

竜刀アムドゥシアス〈大剣〉【竜絶鱗オーバーロード発動中】

属性:暴君LV820〈ディヴァイン級〉

付与効果:暴君の加護〈第5位階〉

剣撃物理破壊力ソードアーツ限界突破+Ω〈オーバースキル〉

竜技ドラゴニックアーツ特性限界突破+Ω〈オーバースキル〉

所持者固定契約〈魂〉

耐久値:1300/∞


竜面マルティコラス〈仮面〉

属性:竜面の者LV350〈聖痕武器スティグマ級〉

付与効果:竜因子アデック封印

自己再生+β

耐久値:250/∞


外骨格装甲(モーターフレーム)「赤竜」〈全身甲冑〉

属性:紅炎鉱石(プロミネンス)LV270〈飛跡武具サクラメント級〉

付与効果:相生相剋親和性+火属性イグニス強化

物理抵抗遮断〈紅炎鉱石(プロミネンス)

精神抵抗遮断〈紅炎鉱石(プロミネンス)

狂気(オルギア)回路

耐久値:300

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