5の話
1話の前書きを見るべし!
ルナサファイアが目を開けると見慣れた顔が目に映りました。
「ルーアじゃない! ただいま」
「お帰り、ルナ。試験はどうだったか?」
「良く分からないわ」
ルナサファイアは曖昧に微笑みました。ルーアもそんなルナサファイアを見て目を細めます。
「あぁ、そういえばな。俺の正体について話したいことがあるんだ。ただし、約束してくれないか? お前の母親に言わないって」
「えぇっ!? で、でも……」
ルナサファイアはすっかり考え込んでしまいました。
しばらく無言が続きましたが、パッとルナサファイアが顔をあげました。何か決意したようです。
「良いわよ。でも、こちらにも条件があるわ。あなたの正体はシュジェ神だったとお母さまに話させてもらうわ。あと、結婚して」
ルーアが息を呑む声が聞こえました。少し、言いにくそうに口を開きます。
「あのさ、俺の正体ってそのシュジェ神なんだけど」
ルナサファイアは王女らしくない行動をしました。口をポカン、と開けたのです。どうやら理解できていないようでした。
「嘘……よね? だってあの神様、ルーアより紳士だったし、年齢も違うわ。それに、シュジェ神は美の女神エハルナと結ばれてるのよ?」
「ルナ。お前、馬鹿だろ? 神だから姿は自由に変えられるし。美の女神はまだ天界に存在してねぇんだ。お前がちょうど似合う。後、人から物をとるのはやめてくれな」
二人はお母さまの許可も得、無事天界で仲良く暮らしましたとさ、おしまい。
やっと完結しましたー!
ここまで見てくださり、ありがとうございます!