死なば諸共
我らは追い詰められていた。
我ら以外の部隊の殆んどの将兵は占領軍とその傀儡共の軍に殺されたり、捕らえられたりしている。
もう祖国の山岳地帯に造られた此の地下要塞が発見され攻撃されるのも、時間の問題。
だから事前に決められていた最後の攻撃を行う事が決定され、実行される。
今がチャンスなのだ、傀儡政権を構成している民主主義勢力と王党派勢力が我らを駆逐した後のことを見越して、占領軍の静止を振り切り内戦に突入した今こそ。
まだ占領軍や傀儡政権の軍に見つかって無い地下要塞から全ての弾道ミサイル、巡航ミサイル、自爆ドローンを含むドローンの全てが海峡に向けて飛ばされる。
此等の兵器の中に我々が最後まで使用する事を躊躇っていた2発の核兵器のうちの1発が、含まれていた。
我々は占領軍に攻撃されてから地下要塞で所有していた高濃縮ウランを使い、核兵器を作り上げる。
1発は表向きに公表していた高濃縮ウランを使用して作った物、もう1つはそれより大量に所有していた高濃縮ウランで作った物。
此方は近隣の友好国に隠されていた潜水艦に搭載され海峡を抜け、占領軍や傀儡政府か採掘している原油やLNGが埋まっている海底に近寄りつつあった。
占領軍と傀儡政権の裏切り共に我々は決して降伏しない事を教えてやる。
死ねば諸共だ。
海峡に向けて飛ばされた核弾道ミサイルは途中で占領軍に撃墜された。
それは構わない、何故なら海峡目掛けて飛ばした核弾道ミサイルは目眩ましなのだから。
本命は潜水艦に搭載している50メガトンの核爆弾、それが炸裂した。
爆発で出来た巨大なキノコ雲が、沿岸から1000キロ以上離れている地下要塞がある山の上の観測所で観測される。
此の爆発で我が国の原油やLNGの採掘ができなくなっただけでなく、対岸の湾岸諸国も甚大な被害を被り世界のエネルギー供給がメチャクチャになった。
エネルギーの供給がメチャクチャになり経済的打撃を受けた国々の怒りは占領軍に向くだろう。
ミサイルやドローンを飛ばした事で地下要塞が発見されたらしく、占領軍の攻撃機の群れや地上軍が押し寄せて来ているから、此れから最後の戦いが始まり我々は滅びる。
そうなれば世界の国々は怒りの矛先を占領軍に向けるしかないからな。
「アッラーフ·アクバル!」




