第二話 この年で出会いがあるなんて
俺がそう叫ぶと口からありえないくらいの風圧が出るのを感じた。
「え、なんだこれ」
『これがお前のスキルだ』
脳内で閻魔が話しかけた。
『お前の叫びは、とてつもない風圧を出し、時には人を助け、時には敵を倒す最強のスキルになる、、、だ、ろう』
魔王も初めてのスキルだから動揺している。
鈴木は、上下茶色い服でレベル1の勇者のような格好でポーチを肩からかけている。ポーチの中には地図とお金?のようなものがある。本当に初期装備だ。とりあえず地図を見てみるとこの近くに街があることが分かった。一旦鈴木は木々が生い茂ている場所を1人歩いていると街が見えてきた。
「この街は、、、」
とても栄えており、フランスのようなおしゃれな街並みが広がっていた。この街を歩いていると大柄な男と小さめな男の2人が前から歩いてくる。ただこの2人は人間ではない。耳の形が変わっており、肌の色も緑色だ。
「こんにちは」
(めちゃくちゃ日本語だ、、、。これはなんでだ。普通になんでだ)
「ちょっと閻魔さん。なんで日本語なんですかこれ」
脳内で閻魔に聞いてみる。流石に無理かと思ったが、
『この世界の言語を話しても日本語でお前に伝わるようにしといた。逆にお前が日本語でもこの世界の言語で伝わるぞ』
こんな簡単に閻魔と話せるのか。言語の仕組みよりそっちの仕組みに驚いてしまった。
「お前は旅人かな?この街を案内してあげるよ」
小さい方が鈴木に言った。ちょっと悪そうな目つきで大きい方はガタイが良かったけど、本当は優しいのだと思った。改めて見た目で判断するべきじゃないと感じた。
「あーかわいそうに」
「無事ならいいけど」
2人について行くと街のひそひそ声がこちらに聞こえる。もしかすると、、いやこれは確実にダメな感じだと察した。
「あ、僕、用があってこの街に来たのでこの辺でいいですよー」
「そんなこと言わずにいいだろうよもうちょっとさぁ」
「いやいいですよほんとに!ありがとうございました」
そう言って逃げようとすると
「待てよ」
大きい方がガシッと腕を掴む。
「お前弱そうだなー服もボロいし、なんだ?この街になんの用があるんだよ」
大きい方がこちらに言った。
「確かにそうだねー旅人にしては荷物少ないしな。」
小さい方が頷きながら言う。
ブチブチブチっと大きい方が片方の手で鈴木のバッグを引きちぎり、小さい方にバッグを投げる。
「ちょっとやめてくれ」
俺の言葉に気づかずポーチの中のお金に集中している。
「少ないけどあるだけもらうか」
小さい方が言う。
(やばいやばいやばいもう詰むじゃんこれ、、、)
『スキルを使え』
閻魔が言う。
「じゃあなー次は金ちゃんと持ってこいよな」
「いやもう来ないでしょははは」
2人が歩いて去って行く。
「待てよぉぉぉぉぉ!」
鈴木が叫ぶと2人の歩いてる速度が落ち、金縛りのような感覚になった。
「金返せ!馬鹿野郎!」
小さい方がふと持っていたお金を落とし、2人が吹っ飛んだ
「なんだこいつ、、」
大柄な方がこちらに向かって走ってくる。小さい方は気絶している。
「来るな馬鹿野郎!」
そう言うとまた大きい方が吹っ飛んだ。
「また悪さしてんのかお前ら」
自分のスキルの凄さに感動していると突然好青年の男が我々の前に現れた。
「あ、やべ逃げるぞ。おいラヒル!」
だが小さい方は気絶して動かず、大きい方だけ逃げた。
「ありがとうございます」
そう言うとその好青年の男は
「いえ、全然!いやーすごかったですねあれ!」
「あ、見てたんですか」
「あいつらは、この街に来た旅人を狙ってカツアゲするんですよ」
「あ、そうなんですね!あなたは一体」
「あ、僕はジルドルガーと言います。この街を守るために悪人を取り締まる活動をしてます」
まぁ警察のような役割なのだろうそう思った。
「ジルさ〜ん!大丈夫ですかー?」
若い女性の声が聞こえた。
「大丈夫だよー!」
ジルドルガーが若い女性に言った。
「あのーこの人は、、」
若い女性は困惑した様子でジルドルガーに尋ねた。
「彼が自分であいつらを倒したんだよ。しかも声で」
「声で!?すごい!あなた名前なんていうの?」
若い女がこちらに尋ねた。だが、和一は名前を何にしようか決めておらず、どうしようか頭で考えている。
(ただ和一じゃあつまらないし、古いよなー)
そう考えているとまた
「あの名前は〜?」
もう一度聞かれてしまった。するとすぐに
「イチです」
不意になぜかイチと言ってしまった。単純に名前の和一の一から取っただけである。
「イチ君って言うんだー私はセリスーよろしくね」
「イチはさ旅人じゃないでしょ」
ジルドルガーがこちらに言った。やはり荷物が無さすぎるのを怪しまれたようだ。
「ま、、まぁ最近はこういう旅人もいるみたいですよ?」
自分で勇者って言うのは恥ずかしいため、あえて旅人という設定を貫いた。
「ま、まぁ言えるタイミングが来たら言ってくれよ」
彼は信じなかった。
「おっとー君たちは何をしているんだい。あぁまた君かジル君。弱いなりに助けたのかー良かったねいつもみたいにやられなくて」
長髪の男が3人の前に現れた。
「おっとあまりこの辺にいないタイプの人だね。私はキリゴと言います。この街の王であり、勇者でもあります」
キリゴが現れるセリスとジルドルガーの顔が曇り、早くキリゴにいなくなって欲しいのだと感じた。
「ゆ、、、、勇者!?」
キリドは勇者!?だがジルドルガーとセリスの顔が曇った、、、、、、一体なぜか
第三話お楽しみに




