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To be Prison  作者: ごまだんご
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囚われの理由

まあ、囚われていると言っても、見窄らしい牢獄に入れられているというわけでもなければ、鎖に繋がれているというわけでもない。

住むには十分な広さのある屋敷に閉じ込められている。

つまり軟禁されているわけだ。

もちろん私は魔王であるから、魔術は使えるのだが、屋敷にかけられている封印は、人間界独自の魔法であるため、私には解除する手立てがない。


さて、囚われている理由だが

魔王だからといって別に人間界を征服するだの、滅亡させるだの、そんな謀をしたことは全くなく

魔界の歴史の中でもそんなことをしたという事例すらないのだ。

その事実は魔界だけでなく、人間界にも周知されていることであるのだが…。

異世界からやって来たある人物が人間界に訪れたとき、とある一冊の書籍を本屋に売りに来たらしい。

その本はハラハラドキドキの冒険物語で、瞬く間に人間界で大人気になって大量に複製されたり、二次創作されたりして来たのだという。

そしてその物語の大まかなあらすじというのが

「人間界が邪悪な魔王と魔族に征服されつつあり、さらには姫が人質にとられて、陰謀を阻止し、姫を救出するため勇者が旅立ち、なんやかんやあって仲間たちと魔王を討ち倒した」

というものらしい。


で、その本に影響された者たちが「魔界ってなんかわからないけど危なくね?」って思想が生まれたらしく

お偉いさんたちも本に夢中になっていたこともあって「まあ、なんかあったら困るから先に魔王捕まえとくか」

というふわっふわした理由で、私がここに軟禁されているということだ。

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