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生贄ゲーム  作者: 奏良
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39/47

#38:本当の過去

2年3組 1人  死亡 29人


  

 

 

 


 


              

   

NO/15 曽根浩太そねこうた 男

 

 

   

 

 

 

 

 

帰り道、俺はいつもどおり一人だった。

一緒に帰ってくれる「友達」なんて、いないし、必要ない。

必要ないものを持ち運ぶほど、俺はお人よしじゃない。

施設にいた頃は、仁と桜と嘘の笑顔をかわして楽しんでいた。

友達じゃない。だけど、大事な仲間だと思っていた。

不意に、桜の顔が浮かぶ。こっちに近寄りたいんだろう。だけど、目立ったことは禁止されているから近寄れないんだ。

わかっている。心ではわかっているのに、体は言うことを聞かない。

自然に、涙は流れていた。

それは、もう一度仲間になりたいからじゃない。

俺が、彼らの未来を知っているから―――――――。

桜と仁だけは、施設のことなんて忘れて、楽しく暮らしてほしい。

なのに、こんなの――――悲しすぎる。

「おい!」

その時、不意に後から突き飛ばされた。

涙を瞬時に止め、顔をごまかす。

振り返ると、大吾が(・・・)俺の顔をみてにやりと笑っていた。

俺は、無言で再び歩き始める。

「なんだよ、つれねぇな・・・あれ(・・)、ばらしても良いんだぜ?」

動きが止まった。

俺は振り返って鬼の形相で睨みつける。

「おー、怖!」

わざとらしく大吾が笑った。

殴りたい気持ちを押さえて、俺は歩き始める。

許さない。あいつだけは、絶対許さない。

俺は心に誓い、後からいやらしく叫んでくる大吾を無視し、歩きつづけた。

その時、再び勢い良く突き飛ばされた。

俺はまた大吾かと睨もうとしたが、視界に入ってきたのは別の人物だったので、慌てて目を伏せる。

「邪魔なんだよ、気色悪りぃ」

そう言って、哲也が俺を勢い良く車道の方に突き飛ばされた。

その時、運悪くというんだろうか、車がやってきて―――――


俺の意識はとんだ。

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