表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
生贄ゲーム  作者: 奏良
2/47

#1:いつもどおりの朝

2年3組 30人


NO/1 阿木将太あぎしょうた 男  NO/2 伊上美加いがみみか 女

NO/3 石見紀子いわみのりこ 女  NO/4 植田裕樹うえだゆうき 男

NO/5 卯木多凌うぎたりょう 男  NO/6 表真夕おもてまゆ 女

NO/7 薫由梨絵かおるゆりえ 女  NO/8 陰山幸かげやまさち 女

NO/9 川丘琥珀かわおかこはく 男 NO/10 川角緒美かわすみおみ 女

NO/11 神谷かみやりい 女  NO/12 小林陸こばやしりく 男

NO/13 佐野之治さのゆきじ 男  NO/14 柴田啓二しばたけいじ 男

NO/15 曽根浩太そねこうた 男  NO/16 田中伊代たなかいよ 女 

NO/17 田部大吾たなべだいご 男  NO/18 宝麗佳たかられいか 女

NO/19 千田泰葉ちだやすは 女  NO/20 樋乙矢といおとや 男

NO/21 寧都留香ねいとるか 女  NO/22 春哉将はるやしょう 男

NO/23 長谷川美穂はせがわみほ 女  NO/24 藤原飛鳥ふじはらあすか 男

NO/25 松井悟まついさとる 男  NO/26 松原成美まつばらなるみ 女

NO/27 三浦慶みうらけい 男  NO/28 森安哲也もりやすてつや 男

NO/29 安田沙織やすださおり 女  NO/30 和久利洋介わくりようすけ 男

その日も、いつもどおり朝がきていた。

何一つ変わらない、変わるはずもない朝だった。

「泰葉おはよう!」

「あ、真夕!」

私と真夕は、毎朝と同じように八百屋の前の交差点で待ち合わせ、一緒に学校に向かっていた。

「今日の時間割何だっけ?」

「えっと・・・一時間目が国語だったことしか覚えてないや」

「国語かぁ」

そんな、たわいもない会話を平然と済ませ、私たちは学校へと歩を進める。

「おはよう」

「おはよう」

その単調なあいさつをたくさんの友達と交わし、私たちは教室へと向かった。

2−3と書かれた教室の前で、足を止める。

私は、この教室に入るのが、恐ろしくてならなかった。

真夕が恐る恐るといった様子で扉を開ける。

「おら、てめぇ、自分が悪いんだからな」

今日も、たくさんのクラスメイトに囲まれ、大吾君が蹴られ、殴られを繰り返されている。

私と真夕は目を伏せ、自席についた。

このクラスにいることが、苦でならない。

こんな教室、なくなっちゃえばいいのに。

そんな風に、願ったからかな?

あんな非現実的な事件が起こったのは・・・。


チャイムが鳴り、大吾君を囲んでいた男子も女子も、何事もなかったかのように席につく。

ホームルームの時間だ。

今日も、きっと担任の水橋先生は、大きな声で笑いながら入ってくるだろう。

私たちのクラスの現状も知らず。

「・・・みんな、おはよう」

ところが、先生の態度は今日は違った。

若干の釣り目である先生の目は、今日は垂れ下がっていた。

全体的に、表情も暗い。まるで、目に見えない重たい荷物を背負っているようだ。

まさか、先生、いじめの事を知ったんじゃ・・・。

私の背中に、その恐怖が走る。

きっと、そんなことになれば先生のことだ、クラス委員の私のせいにするに決まっている。

私がこの教室を恐れる一番の理由はそれだった。

クラス委員がしっかりしないからだろう。

先生のその声が聞こえてくるようで、恐ろしかった。

ところが、先生の口から出た言葉は、私さえ、予想もしないものだった。

「みんな、ゴメンな」

先生は、それだけつぶやいて、何か、消火器のようなもので、白っぽい気体を教室中に撒き散らした。

みんな、突然のことにきょとんとしていたが、その光景が、徐々にゆがんで見え始める。

あれ?おか・・・しいな・・・

まぶたが重い。

私はその重みに耐えられず、深い眠りについた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ