#18:最悪の復讐連鎖
2年3組 18人 死亡 12人
NO/3 石見紀子 女
NO/5 卯木多凌 男 NO/6 表真夕 女
NO/7 薫由梨絵 女
NO/12 小林陸 男
NO/13 佐野之治 男
NO/15 曽根浩太 男
NO/17 田部大吾 男
NO/19 千田泰葉 女
NO/21 寧都留香 女 NO/22 春哉将 男
NO/23 長谷川美穂 女 NO/24 藤原飛鳥 男
NO/25 松井悟 男
NO/27 三浦慶 男 NO/28 森安哲也 男
NO/29 安田沙織 女
「予定通り」
男の口からこぼれたのは、その言葉だけだった。
ものすごい勢いでキーボードをたたく。
「全部、こっちの予定通り。駒の配置は、もうすぐ完成だ・・・」
その場には、高笑いが響いていた。
――――――
「みんな何処?」
沙織は一人たたずんでいた。
あの麗佳のことがあってから、みんなばらばらの方向に走っていってしまい、はぐれてしまった。
一人になると、孤独感と共に、恐怖が急に襲ってくる。
その時、急に後から何かが倒れかかってきた。
驚きに叫び声すらあげられなかった。
そして、倒れかかってきたものは私の背中にすがるように、でも、徐々に崩れ落ちていった。
私は思わず振り返る。
「ひっ・・・」
そこには、すでに息耐えた大吾君の姿があった。
「だ・・・大吾君!」
真っ青な顔で、もう、呼吸も脈も無い。
「嫌・・・嫌・・・」
私は思わず後ず去った。
小学生の頃は、本当に仲が良かった大吾君。
いじめがあったとはいえ、それが始まったのは高学年に上がってから。
いじめが始まっても、いじめられてる嘉人君をいつも思っていた。
なのに、こんな風に・・・。
「大吾君・・・」
誰に殺されたの?
背中に突き刺さるナイフを見て、私はそう思った。
そして、真っ先に思い出したのは、陸君――――――。
「あいつ・・・」
憎しみしか感じなかった。
きっと、麗佳をけしかけたのも、あいつだ。
慶君は、誰かを睨みつけていた。絶対、小林陸だ・・・!
「許さない!」
憎い。
許せない。
私の心は、その感情であふれ返った。
あいつを、一番苦しめるのは・・・そう、
ワタシガサキニ、テツヤクンヲコロスコト――――――。
自分がにやりと笑っているのがわかる。
私は、憎しみだけに動かされ、その場を走り出していた。
復讐してやる。
大吾くんの手の中にあったナイフをかざし、私は叫んだ。
「絶対、許さない!」
――――――
「本当に・・・ここは何処なんだ・・・」
水橋は、生徒を連れて行った道をずっとたどってきていた。
けれども、同じ道を何度も通っているような感覚に陥り・・・実際、同じ道をぐるぐると回ってしまっていた。
「一体誰が、何のために・・・」
そうつぶやくものの、答えは浮かんでこない。
「畜生」
その時、後の木がざわりと揺れた。
「なっ?!」
口に、布が押し当てられる。
そして、眠気がいっぺんに襲ってきた。
何が起きたのかすらわからず、水橋は意識を手放した。
「あんたは、特別ゲストなんだよ」
その声が、聞こえた気がした。




