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生贄ゲーム  作者: 奏良
19/47

#18:最悪の復讐連鎖

2年3組 18人  死亡 12人


  

NO/3 石見紀子いわみのりこ 女  

NO/5 卯木多凌うぎたりょう 男  NO/6 表真夕おもてまゆ 女

NO/7 薫由梨絵かおるゆりえ 女


              NO/12 小林陸こばやしりく 男

NO/13 佐野之治さのゆきじ 男  

NO/15 曽根浩太そねこうた 男  

NO/17 田部大吾たなべだいご 男

NO/19 千田泰葉ちだやすは 女

NO/21 寧都留香ねいとるか 女  NO/22 春哉将はるやしょう 男

NO/23 長谷川美穂はせがわみほ 女  NO/24 藤原飛鳥ふじはらあすか 男

NO/25 松井悟まついさとる 男  

NO/27 三浦慶みうらけい 男  NO/28 森安哲也もりやすてつや 男

NO/29 安田沙織やすださおり 女

「予定通り」

男の口からこぼれたのは、その言葉だけだった。

ものすごい勢いでキーボードをたたく。

「全部、こっちの予定通り。駒の配置は、もうすぐ完成だ・・・」

その場には、高笑いが響いていた。


   ――――――


「みんな何処?」

沙織は一人たたずんでいた。

あの麗佳のことがあってから、みんなばらばらの方向に走っていってしまい、はぐれてしまった。

一人になると、孤独感と共に、恐怖が急に襲ってくる。

その時、急に後から何かが倒れかかってきた。

驚きに叫び声すらあげられなかった。

そして、倒れかかってきたものは私の背中にすがるように、でも、徐々に崩れ落ちていった。

私は思わず振り返る。

「ひっ・・・」

そこには、すでに息耐えた大吾君の姿があった。

「だ・・・大吾君!」

真っ青な顔で、もう、呼吸も脈も無い。

「嫌・・・嫌・・・」

私は思わず後ず去った。

小学生の頃は、本当に仲が良かった大吾君。

いじめがあったとはいえ、それが始まったのは高学年に上がってから。

いじめが始まっても、いじめられてる嘉人君をいつも思っていた。

なのに、こんな風に・・・。

「大吾君・・・」

誰に殺されたの?

背中に突き刺さるナイフを見て、私はそう思った。

そして、真っ先に思い出したのは、陸君――――――。

「あいつ・・・」

憎しみしか感じなかった。

きっと、麗佳をけしかけたのも、あいつだ。

慶君は、誰かを睨みつけていた。絶対、小林陸だ・・・!

「許さない!」

憎い。

許せない。

私の心は、その感情であふれ返った。

あいつを、一番苦しめるのは・・・そう、


ワタシガサキニ、テツヤクンヲコロスコト――――――。


自分がにやりと笑っているのがわかる。

私は、憎しみだけに動かされ、その場を走り出していた。


復讐してやる。

大吾くんの手の中にあったナイフをかざし、私は叫んだ。


「絶対、許さない!」


   ――――――


「本当に・・・ここは何処なんだ・・・」

水橋は、生徒を連れて行った道をずっとたどってきていた。

けれども、同じ道を何度も通っているような感覚に陥り・・・実際、同じ道をぐるぐると回ってしまっていた。

「一体誰が、何のために・・・」

そうつぶやくものの、答えは浮かんでこない。

「畜生」

その時、後の木がざわりと揺れた。

「なっ?!」

口に、布が押し当てられる。

そして、眠気がいっぺんに襲ってきた。

何が起きたのかすらわからず、水橋は意識を手放した。

「あんたは、特別ゲストなんだよ」

その声が、聞こえた気がした。

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