夢
だ分ですがよろしくお願いします<(_ _)>
「むぅ。」
正午を少し過ぎた頃。入学式を終え帰宅している最中、
蒼介はポツリと呟いた。
(なんか、、もっとこう、凄い風格の生徒会長とかが出てきて新入生にとんでもないこと言い渡してザワついたりとかすると思ってたんだけどなぁ、、)
この学校では、新入生以外の生徒の殆どが異能を持っているという漫画もびっくりの特殊すぎる学校なのだ。
そんな学校の入学式。故に蒼介は美少女と偶然知り合ったり、生徒会長がびっくり発言したり、天才新入生がこれまたびっくり発言したりなど、ラノベのような展開が繰り広げられると思っていた。
が。
現実は違った。中学と何ら変わらない、形式沿った何ら変哲のない普通の入学式。なんなら眠くなるレベルですらあった。というか寝たかもしれない。
この学校は異能持ちが日々通っているとは世間一般には知らされていなかったものの、親はその子供の才能ご発覚した時点、才能を持った子供は推薦に受かった時点で
異能についての詳細の説明を受ける。
そのため、入学式では形式どうりの入学式、クラス分け、後日行われる偉植についての簡単な説明に留まり、刺激になるようなことは無かった。
「そうすけぇーー!」
名前を呼ぶ声と共に足音が近づいて来る。
「ん。どしたの瑞葉。」
ーーー朝田瑞葉ーあさだみずはー
蒼介とは中学二年でクラスが同じになってから仲良くなった女子友達。肩まで伸ばした髪に、なかなか整った顔立ち。身長は160半ばほど。胸は、、まぁ、、うん。
、、ともかく、蒼介の友達であり、唯一同じ中学出身の友人である。ーーー
「いや、一緒に帰ろーって。」
「あぁ、うん。 なんか、思ってた程の刺激がなかったなぁ。」
「何が?入学式?」
「うん。もっとこう、、さ。あるかと思うじゃん。」
「思わないわよ。普通はこういうもんでしょ。」
「でもこの学校普通ではないじゃん。」
「ん、、それもそっか。まぁでも学校は学校だったってことでしょう。」
「うーーん。まぁ、、うん、、。」
「それにほら、明日は偉植があるでしょう。」
「そっか。うん、そうだね!」
「私の所には誰が来てくれるのかな?ジャンヌ・ダルク?はたまたマリーアントワネットなんてことも、、」
「うーん。ワンチャンベオウルフでしょう。」
「ははー。ボコボコにするぞーう♡」
拳に血管を浮かせつつ満面の笑で言い放つ。
「そういうとこだよー。」
さりげなく距離を取りつつ言い返す。
そんな下らないやり取りをしながら歩き続け、バスに乗り、家が近づいてくる。
「それじゃあね。」瑞葉が手を振りつつ背を向ける。
「うん。またあしたー。」蒼介も同じく背を向け、家の敷地に踏み込む。
「ただいまー。」
返事はない。
「あ、そっか。」
母親が会社の飲み会で遅くまで帰らないということを思い出す。
父親は蒼介が8歳の時に死んでいる。
事故で死んだとか、殺人犯に襲われたとかはなく、
割と若くして病気でぽっくりと逝った。
元々体は弱かったと聞くが、それでも一生懸命働いて、死んでからも大きな不自由のない生活が送れるだけのお金を遺していった。多分、真面目で優しい父親だったのだろう。正直、小2の時に死んだ父親の性格などはハッキリ覚えていない。
母親は高校生の親にしてはとても若く、30代前半である。こちらはピンピンしており、特筆することもない普通の優しい母親。
「うーん、、片付けの続きしよっかな。」
おもむろに自分の部屋へ上がり荷物を纏める。
なにしろ、来週から学校の寮で暮らすことになる。
毎度毎度バスに乗って学校に向かうのも骨が折れるだろうということで母親が気を使って寮の手配をしてくれた。瑞葉も寮での生活になるだろうと言っていた記憶がある。
夜も遅くなり、荷物も粗方まとまったのでベットに入る。どうやらなんだかんだ疲れていたようですぐに眠りにつく。
視界は真っ暗。声だけが聞こえる。
「私は、、、は、、、で、る、、、な、じ、、、まも、、、な、、。」
断片的に澄んだ女性の声が聞こえる。
何を言っているかは分からず、ハッキリと話すよう促そうとするが、声は出ない。
「す、、、あは、、、である。」
す、、あは?って、、何だ、、?
もっと話を聞きたい気持ちとは裏腹に、感覚は現実へと引き摺り戻される。
「朝か、、、。なんか、、夢みてた気がする、、、
、、、なんか、、こう、、、、、忘れた!おはよう!」
勢いよくベッドから起き上がった。
駄文にお付き合い頂きありがとうございました!
物語の正しい展開の仕方などがよく分からず、変な展開になっていたかも知れませんが、今後直るよう努力はしていくので何卒よろしくお願いします<(_ _)>