表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
30/36

躊躇いがなかったとは言えない、それでも私はその魅力に抗えず、転送装置の中に足を踏み入れたのだ

 今、私の目の前には転送装置がある。


 この中に入れば今はもう遠く離れたあの場所にきっとたどり着けるのだろう。


 でも、この転送装置の中に入ったら最後、二度とここには戻ってこれないかもしれない。


 優しい黒猫ちゃんとも会えなくなってしまうかもしれない。


 躊躇いがなかったとは言えない、それでも私はその魅力に抗えず、転送装置の中に足を踏み入れたのだ。


 なんちゃって。


「おかーさん、みてみてアリス」


「くすっ、なにそれ」


 私は転送装置の中に入った私を指差して笑う黒猫ちゃんを見上げた。


 手にしているのは携帯電話、動画でもとっているのだろうか。


 ちなみにあの時タブレットかと思ったアレは携帯電話サイズだった。

 サイズ感がわからん。


 それはともかく、私は床に赤いガムテープを貼って作られたサークルの中に入り、黒猫ちゃんに愛嬌を振りまきまくった。


 ほら、思う存分私の姿を撮るがいい。


 よし、サービスだ、手も振ってやろう。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ