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天才かもしれない
うーん、何だかちょっと催してきた。
ちょっと失礼しますよ。
「ねぇお母さん! アリスがトイレでおしっこした! 何にも教えてないのに! 凄い! 天才かもしれない!」
私がトイレシートの上で用を足し始めると黒猫ちゃんは興奮した様子で立ち上がり、大きな黒猫さんの元へと駆け出した。
あれは着ている服装から判断して女性だろう。
もっとも、前世の感覚と獣人さんの美的センスが同じならば、という前提の話だけれども。
「あら、それは良かったわね、アリスがおしっこしたらすぐにあなたがちゃんと責任を持って後片付けしてあげるのよ、いいわね?」
「はーい!」




