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日々の下らない話  作者: 嵯峨 一雄
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フルメタルパーソン

 文房具屋を見るっていうのは結構楽しい。この間驚くべき事に一本五千円のシャープペンが売ってありました。なんでもそうだけど、上には上が居るんですねぇ。試し書きをしても良いと言うので使ってみると、なるほど高いだけのことはある。すごく書きやすかった。

 僕もシャープペンは何本も使ってきたけれど、その中で理想のシャープペン像というものを作ってきました。

 ・重量がある

 ・適度にしなる

 ・胴体が細い

 この三点を満たしたシャープペンはとても良い。

 そこで、このシャープペン。なんと全てをクリアしていました。何が他のシャープペンとこの様な差をつけているのか。

 説明書を見てみると、なんと、フルメタルでした。道理で高いわけです。今時脆くて軽く、しなりの悪いプラスチックで済ましてしまう事が多いのにもかかわらず、ブランドと使いやすさを重視し、値が張ることを顧みないなんて、並大抵のプライドじゃ出来ないでしょう。いやはや敬服しました。きっと作っている人もシャープペンと同じようにフルメタルの精神を持っているんでしょうね。

 フルメタルの精神といえば、昔から「健全な身体に健全な精神が宿る」と言いますよね。そう考えてみると、シャープペンて人間みたいじゃないですか?

 芯が心で軸が身体。それぞれ思い思いに紙に絵を描こうとする。カリカリやっているうち、何かの拍子でポキッと折れたりして。

 まあ、あくまでたとえ話ですけど、日本人はプラスチックの身体からフルメタル、とはいかないまでももうちょっと健全な身体に進化したほうが良い人が増えている気がします。そんなことを考えるのは当事者の僕だけでしょうか?最近体重が増えちゃったんですよね。はぁ。

 そんなこんなで五千円のシャープペンを目の端でとらえながら隣の108円のシャープペンを手に取る僕。いや、だって五千円があったらラーメンが何杯食べられると思います?こればかりは止められません。

 一度プラスチックになってしまったら、なかなかフルメタルには戻れないようです。「おじさん、替え玉!」

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