プロローグ2
ブックマークがある。こんな稚拙な小説を読んでくださる皆様に感謝!!
日本のとある高校の教室で二人の男子がいた。
「お~い、諸葉、飯にしようぜ。」
「ん、悠斗かいいぞ。って何処に行くんだ?」
他愛のないごく普通の会話。昼ごろになるとよく耳にする高校生らしい言葉だ。
「んなもん決まってんだろwコンビニでな!((ドヤァ))」
まったく自慢にもならないことを自信ありげに話すこの男、”長谷川 悠斗”という。
「はあ、そうだと思った。なあ、悠悪いことはいわん、弁当ぐらいつくれ。」
あきれた顔で友人に忠告する男は”紅 諸葉”という。
「いやいや諸葉さんよ、俺にそんな家事スキルあると思うのかね。」
「自慢げに言うことじゃないだろうがッ、前にも簡単なの教えたろッ!」
「ああ、カレーか。また作ってくれ、諸葉のうまいからな・・。」
「お・ま・え・は~~~~ッ!」
もはやできる、できない以前の問題である。あきれてなにもいえず、頭をかかえる諸葉。
これが彼らの日常の光景。ほかのクラスメートはいつものことなので苦笑するだけである。持つべきは友というが肝心の友人の生活スキルが皆無というのはどうなのだろう。諸葉は友人の将来が心配になる今日この頃であった。
ーー ーー
「はあ、悠斗のやつ、いい加減に生活スキルあげろっての。」
愚痴をこぼしながらすっかり暗くなった夜道を街灯を頼りに帰路についていた。あのあと放課後になってすぐ部活にいこうとする悠斗をとっ捕まえて悠斗の住むアパートで掃除をしつつ料理を教えていた。
掃除といっても大掃除に近く、これだけで悠斗の私生活がうかがえる。
二人は小さいときからの幼馴染で小、中とずっとつるんできた仲であった。最初の頃は諸葉には門限があったためなかなか会う機会はなかったのだが悠斗はこっそり家で鍛錬中の諸葉を連れ出し振り回していた。ちなみに諸葉の家は旧家の屋敷でそれなりの警備があったはずなのだがどうやってはいったのかは謎のままである。今となっては本人自体憶えてない有様である。
諸葉は昔のことを思い出し苦笑いしながら歩みを進める。このときそれは偶然であった。大型トラックが諸葉に突っ込んできたのは。諸葉に落ち度はなかった。居眠り運転と無灯火であったため気づくのが遅れたのだ。
諸葉の意識はそこで途切れた。
ーー ーー
「んん、ここは・・・どこだ?俺は確か、家に帰る途中だっ・・たはず。」
家に帰る途中だったはずなのだが、無灯火のトラックが近づいてきたあたりから記憶がない。
いやそもそもトラックが突っ込んできた時点で生きているとは考えられない。
(まさか、死んじまうとはな・・・。悠斗の奴大丈夫か・・・?)
いつまでもこのままではなにも解決しないと判断し立ち上がってあたりを見渡してみる。今優先すべきはおかれている状況の把握と情報である。
周りはすべて塗りつぶされた黒一色。それしか情報がない場所にいる。つづいて自身の状態。これは簡単にいえば魂あるいはエクトプラズムのようなものだった。
そして最後にここはどうゆう所なのかという情報を得るためとりあえず真っ暗な空間をまっすぐすすんでいく。進んでいくうちに真っ黒な空間に変化があった。
変化というよりなにか大きな力の存在を感じ取ったのだ。諸葉はそれに近づいていく。次の瞬間黒一色の空間が突如として白い空間に切り替わる。そこにいたのは眩い光を放つ女性であった。
『あなたは・・・なぜここに・・?ここは虚無の空間。神か神に準ずるものでなければ虚無に侵食され消えてしまうのに・・・、あなたはいったい・・?』
女性は鈴を転がしたような声で諸葉に語りかけてきた。
「むしろこっちが聞きたい。ここはなんだ?そしてアンタは誰なんだ?」
逆に聞き返す諸葉。今おかれている状況を知りたいがための行動であった。
『さきほどいったようにここは虚無の空間。あなたのような魂がくることはまずない。魂は基本、輪廻の円環にはいるから。間違ってもここに落ちるはずがない。前例がないから。』
(輪廻とかいっている時点で俺は本当に死んでる訳か、そしてなんらかの事態がおきここにいるわけだな。)
「ここがなんなのかはわかった。それであんたは誰なんだ?」
(だいたい予想できるがな・・。)
ここまでくれば目の前の女性はなんなのかは大体予想できる。
『わたしは・・リリス。すべての事象の創造主。輪廻の仕組みも、魂の構造もわたしが・・・つくった。多くのものは至高神とよんでいた。・・・でもいまのわたしに力はない・・』
まさかの最高位の神であった。神だろうとは予想していたが位が違った。
「なぜなんだ?アンタのような存在がなぜここに・・?」
『ひとりの神が反旗を翻しわたしはちからを奪われた・・。神は唯一神と名乗り、わたしをここに閉じ込めわたしの管理していた世界を奪ってしまった。さらに彼はわたしの子供たちを邪悪なる魔族と称して人間たちに排除をうながしている。』
「クズだな、そいつ・・。まあそれはともかくこれから俺はどうなるんだ?」
『・・・本来なら、転生の輪に入るのだけれど、おそらく無理。だから残った権限で元管理していた世界に転生という形で送ることになる・・。』
「わかった、なにか俺にできることはあるか?」
『わたしの子供たちを助けて欲しい。それと送る際はこれからうまれることと、あなたと親和性のある存在に融合という形で転生させます。そのままだとあいつにみつかるから・・。』
それをきいて諸葉はうなずく。正直聞いてみればその唯一神とやらはそうとうクズだとわかる。絶対に自分とは相成れないだろう。
「わかった、いつでもはじめてくれ。」
『では・・・いきます。最後に名前をきいても・・?』
「諸葉、紅 諸葉だ。」
『では、諸葉さんあなたにわたしの加護がありますように・・・。』
眩い光が包んだあとはそこに諸葉はいなかった。
白い空間は再び黒く包まれていった。
こうして紅 諸葉は”レプラゲイル”に転生した。のちに覇王とよばれ恐れられることになる。
なんとかできた。文章力悪化してないかな・・・・。不安だ。