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ならず者・現代に転生する ~異世界の力に目覚めたので平穏な暮らしを目指したが簡単にはいかなかった件  作者: 藤明


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第23話 久々に感じる登校


§  §  §


やることが多かった週末の休みも終わり、海波はいつも通りに高校へと通学していた。

教室に入る前からチラチラと海波を見てくる視線があったが、先日のように気安く声をかけてくるものはいなかった。中には目を合わせないようにしようと顔を背けるものまでいた。


(流石に番田先輩にからまれてたから……怪我がないのはおかしいって思われてるかもね……)

(……ああ、そう言えばそんな事もあったな。肝心の番田やソーマはいないようだが……)

(そうだね。噂話を聞くに……って、なんだこの内容??)

(コンクリートで埋めたってどう言う意味だ……)

(こんな感じ……イメージできる?)

(ああ、なるほど。ヤクザが良くやる手……またテレビの話か)


教室の内外では海波がソーマ達を海に沈めたとか、番田達を叩き潰した……などの噂話が出回っていた。何気なく廊下の方を見ると、窓ガラスから覗いていた不良男子などが目線をそらし教室を離れて行った。


(見た顔だった気がするね……そりゃ広まるか……)

(まぁ、よかったのではないか? いじめられていたのが恐れられる様に……どちらにしろ人が寄り付かないな)

(……人で楽しまないでくれよ……)

(まぁ、校内は安全の様だな)



間空提子がいつもと変わらぬ様子で教室に入ってきて席に座る。周りの人間も驚きを隠せなかったが、どれだけ突っ込んだ話をすればいいか手さぐり感があった。


「あれ? テイコ……おはよう……大丈夫だったの?」

「オハヨ。ん? 何が? ちょっと風邪ひいちゃってさ。川に落ちてスマホもだめになっちゃって」

「え、そうだったの? 連絡が付かなかったのはそのせいかぁ。アイフォンだったよね……もったいな……」

「あ~親には怒られたよ」


(……ふむ……特におかしなところが無いのが……おかしいな)

(そうだね。こちらに目を合わせないから……てっきりソーマ達が来るまで学校に来ないかと思ってたのに)

(視線を感じるのだが……どこからだ……)

(僕もたくさんの好奇心をもった視線を感じるんだけど、それじゃないの?)

(それだけではないはずだが……異質なものを感じる)



間空提子は召田宗麻に情報収集を任せられていた。


本音では一人で高校の海波のいる教室には恐怖で来たくはなかったが、半ば脅される形で一人登校する事になっていた。ソーマ達は遠くでこちらの様子をうかがっているはずだった。


間空提子は授業が始まると、バレないように海波の事を観察していた。

(それにしても……近づいても魔力の反応が薄いわね……あんだけの強さだったら体から魔力が漏れ出るはずなのに……)


(……冷汗が引かない……やばい気配を感じるのはたしかね……)


(特に魔力を使っている気配もなし……やはりあちらの記憶を相当取り戻していて……体術や気配の消し方も思い出した……ってところかしら……)


休み時間になると、間空提子にはいろいろな人があいさつに来たり事情を聴きに来る人間から引っ張りだこ状態になっていた。本来の目的が達せられない状態だったが、教室にいる海波と距離をとれたので積極的に席を外していた。

休み時間中も一人の海波を見てふと彼女は思う。


(白波はこの学校では仲がいい人間が……それは……いないよね。あんだけやられてれば……ソーマ君の言うように、おびき寄せるには母親を拉致するしかないのかなぁ……もう、犯罪者まっしぐらじゃない……)


間空提子は泥沼にはまっている事に気が付いていたが、抜け出す勇気も持ち合わせていなかった。



平穏でいびつな雰囲気の授業が続き、休み時間には海波からのアプローチも無く、特に何も起きないので間空提子は安心してきていた。


そんな彼女の気も知らず海波は授業が始まり静かになってきたところで体内の魔力を練り始める。


(さて、少し実験をしてみるか)

(え? なんのだい? ! もしかして!)


海波は授業の真っ最中に突然強力な魔力を解放し、威圧的で暴力的な魔力を周囲に無差別に放った後、すぐに魔力の気配を抑えて元に戻す。

間空提子が驚き、椅子を引きずって大きな音を立てる。が、彼女だけでなく、同じ教室でも三人ほど体がびくっと反応したり、持っていたシャープペンを弾き飛ばしたりしていた。


(え? え? えええええ?)

(ふむ……かなりの人数が「覚醒」していた様だな。離れた教室からも違和感のある音がかなり聞こえるな)


「間空さん、静かにしなさい、いい年なんだからちゃんと座りなさい……」


教師は間空提子が椅子から転げ落ちたのを見て呆れた感じで注意をする。


「す、すみません……」

「あ、担任から連絡忘れてました。放課後必ず職員室に顔を出すようにだそうです」

「……はい……わかりました」


当の間空提子は慌てながらも椅子に座りなおすが、体中が震えている感じだった。視線は無理にでも海波の方に向けないように努力している様が見て取れた。


(やはり、魔力を持っているな……この間、魔力を込めた手で腹パンをしたからか?)

(え? 腹パンで前世の記憶を取り戻すの??)

(一つの可能性だな……落ち着いてきた様だな……魔力の気配が人並みになった……が揺らいでいるな)

(訓練しきれてない感じなの?)

(それか前世の記憶をそこまで思い出せていないか……だな)


放課後になると、間空提子に会いに来る人間と、先ほどの海波の魔力開放を確かめに来る人のせいか教室の廊下が人でごった返していた。


(どうするの?間空さんに話を聞く?)

(あれだけ人が多いんだ……釣り出すのも面倒だ。落ち着いてからでいいだろう)

(放課後も約束してるから……彼女にかまってられないね)

(そうだな。今後を考えると、奴らにかまうよりも武器づくりを優先させた方が良いだろうな)


海波は一人気配を消すように教室を出て行った。


(さて、異質な視線を少し調べてから集合場所に向かうか……)


間空提子は担任に呼び出されていたが、人の輪から抜け出したが、担任のもとには行かずに、そのまま海波の跡をつけて行った。




§  §  §  §  §  §  §  §  § §  §  §


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