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ヴェスパラスト大陸記  作者: 揚惇命
最終章 真実をその手に掴み悪を討て

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オズマリア帝国兵vs魔王国の魔物

 オズモンド・ピースの精神を乗っ取った。前魔王で現魔王マリアナの父デモンズの号令によりオズマリア帝国兵7000万・新兵として認識されている魔物3000万を超える大群が行軍を開始した。その中には魔物も多い。コカットス率いる鳥型の魔物・フェンの率いる犬型の魔物・ヨルムの率いる蛇型の魔物・最強魔物の一角麒麟のキリ。それらを人間と認識しているオズマリア帝国兵。身も心も魔物となり、デモンズの妻となったアダマント王国の元王妃ルビー改めコウギョク。苗床として魔物を産み続ける側妃のサンフラワー王国の元第一王妃ローズマリーと第二王妃ナデシコ、デザート王国の元王妃ウォータとデザート王国の元王子の妻キリン、エンペラード王国の元王妃で息子によってトドメの一言を刺されデモンズに堕ちたクイーン。彼女たちもデモンズの苗床として帯同していた。

「進め進め。魔物との戦を今回で最後とするのだ」

「オズモンド様に栄光あれ。オズマリア帝国に繁栄を」

「コカットス、人間の兵など皆殺しで構わん。捨て駒として、マリアナを苦しめてやれ」

「コッコッコ、娘にすら容赦のないところ相変わらずですなぁ」

「それにしてもコカットス、スパーダ如き土蜘蛛にいいようにされたみたいね。抜け駆けしておいて、失態を晒すなんてバッカじゃないの〜」

「あの時はそもそも指揮権がなかったんだから仕方なかろう。あの馬鹿どもに渡した結晶をマリアナに渡すためだったんじゃからな」

「マリアナの奴め。騙されたとも知らず取り込みよって、この脆弱な人間の身体より、魔物の身体。いや娘の身体の方が順応するのは明らかだからな。それにしても、あの研究バカの人間は本当に役に立った」

「イルミネでしたかな?」

「あぁ、人を魔物に変える薬品の開発。人の理性を失わせる薬品などなど。本当に役に立った。用済みとなったから種馬として、可愛い可愛いワシの愛馬であるケンタウロスのルルにくれてやったわ」

「人間を捨てたイルミネのやつも本望でしょう」

「オズモンド様、新兵共の手を煩わせることなんてありませんぞ。このワシ、オズマリア帝国軍の総司令官カマセーヌが駆逐してやりましょうぞ」

 カマセーヌの目には新兵に見えている。

「頼もしい限りだ。此度も頼んだぞカマセーヌよ」

「勿体なきお言葉。あの弱小国で蔑まれてきたオズマリア王国が人間国家を統一しオズマリア帝国となった。それも十分すぎる栄誉。そして此度魔物完全に駆逐する。その采配を奮った。それに加担できること望外の喜びぞ。オズマリア帝国に栄光あれ」

「馬鹿な男だ。そもそも、弱小国だからこそ人間国家を統一できたのだ。このワシの有り余る力を持ってな。さてさて、カマセーヌ如き、すぐに殺されよう。ククク、これが本当は人間を滅ぼす戦いとも知らずになぁ」

「デモンズ様、顔がニヤケてやすぜ」

「これがニヤケずにいられるだろうか。自ら人間を滅ぼしてくれるのだからな。もう、オズマリア帝国にいる男の数はあの7000万しかいないのだからな。そして、女どもは全て魔物の苗床としてやった。即ち、人間は産まれん。もうな。ワシが人間国家を統一した時に全ては決まっていた。そして、邪魔な男どもは今日、マリアナによって全て殺される。ククク。ハーッハッハッハッ。これが笑わずにいられるだろうか。あの馬鹿娘が最後に役に立ってくれるのだからな」

 カマセーヌが意気揚々とオズマリア帝国兵7000万を率いて、魔王国へと差し掛かる。

「者共、この戦で魔物に目のもの見せてやろうぞ。さぁ、この薬を飲むのだ」

「うおおおおおおおおおお」

「何だこれは(身体の底から何かが失わらていく感じだ。あのお優しいオズモンド様が本当にこのような薬を)ゴフッ」

「身体が熱い。動けない。カマセーヌ様。これは一体」

 1人1人と理性を失い獣と化し、魔物に襲いかかる。魔王国の魔物の多くは未だに魔物壁がお互いの領域を守るものだと信じて疑わない中立の魔物たちが居た。彼らからすればこれは、その気持ちを踏み躙られた最悪の裏切り行為。よって、魔王の号令なく理性を失った人間どもの駆逐を担う。

「ぐるわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」

「本当にマリアナ様の言う通りなのか?人間どもがこの魔王国に攻めてきたのか。なら、我らが平穏のため返り討ちにするまで、いくぞ勇士たちよ」

「ナンデ、オデ、コンナメニ。(なんで俺の手がオークの手に?まさかあの薬は、人を魔物に変える薬だったと言うのか。あの優しかったオズモンド様が?どうして、憎むべき対象に人を変えるのだ。まさか、これが真の狙いだった?魔物を滅ぼすのではなくて、全ての人間を魔物にすることだったのか。ワシは騙されて。もう理性が消えていく)」

 中立の魔物による一方的な虐殺。7000万の兵の屍がそこに築かれていた。その中には人間としての原型を留めていない魔物と言って差し支えないものも混じっていた。あぁ、哀れなカマセーヌ。その命は忌むべき魔物と成り果てオークとして死んだ。今日、この日人間は絶滅の時を迎えたのだ。残るは魔物を産むために身体を作り変えられた女のみ。デモンズの高笑いが聞こえるだけであった。

ここまでお読みくださりありがとうございます。

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