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ヴェスパラスト大陸記  作者: 揚惇命
最終章 真実をその手に掴み悪を討て

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更なる衝撃の事実

 魔王の衝撃の言葉に俺だけでなく四天王の面々も唖然としていた。

「だったら、魔王様は俺から話を聞いた時には自分の息子だとわかっていたってことか?」

「あぁ。親友のイーリスだけでなくその息子であるカイルにまで迷惑をかけて本当に申し訳なかったと思っておる。じゃが、可愛い息子じゃ。カイルの口から聞くまでは、妾は本当に人間と魔物を守るための壁を作ってくれていると思っておった。それだけは信じてくれぬか」

「でも、今の話だけでは、2人のオズモンドがいることの説明になっていませんわ魔王様」

「あぁ、そうじゃったな。ヴェルン、お前が言うオズモンドは、オズモンド・ライト。妾が愛した男であり、イーリスとも友人関係を築いていた男だ。それゆえ、イーリスを助けてくれたのじゃろう。あんな姿になってもな」

「おかしい?何かがおかしい?だって、アンタの愛した男ってのは、息子に殺されたんだよな。どうして、今も生きている?」

「それも父の恐ろしさなのじゃ。一度、魔を宿したものは人間の言う天国とやらに行けず魔界に送られる。じゃが父はあろうことか霊体となった彼を操ろうとしおった。じゃが、彼は咄嗟に近くに飾っていた自身の鎧である黒衣の鎧に宿ったのじゃ。こうして、オズマリア王国、最強の黒衣の騎士ダークスが誕生することとなる。ダークスは、自分が父であることを悟られないように息子に忠実に従ったのじゃ」

「何で、アンタは愛する男がそうなっている事を知っているんだよ。おかしいじゃねぇか!」

 何処からともなく掠れた声が聞こえた。

「マリアナを怒らないでやってくれないか。穴弟よ」

「そんな言い方しないで欲しいのじゃ。あぁ、また会えるなんて」

「僕も嬉しいよマリアナ。君は、カイル君だったね?ピースが迷惑をかけて申し訳ない。魔物と人間の架け橋になって平和な国を作って欲しいとピースと名付けたのだが。実際は、その逆を行き、人間は奴隷のように扱い。魔族は滅ぼそうとしている。何度も君のお母さんを元に戻そうとは試みたんだけど。どうやら見たこともないこの姿の僕が語りかけても一向に戻ることはなかった。今もこの通り」

 そこには服を何度も着せる妖精たちとそれを何度も脱ぐ変わり果てた姿の母がいた。

「ブヒッブヒブヒ」

 黒衣の男の下半身を露出させ、迎え入れようとしている。

「霊体なのに何であんなもんが付いてんだ?」

「それは、僕の方が知りたいんだけど。あの目の前で君のお母さんが大変なことしてるんだから取り敢えず止めてくれないかな。ハハハ。頼むから」

「イーリス、起きんか!其奴は、妾の男じゃ」

「母さん、ダメだよ」

 俺と魔王様の2人がかりで母さんを引き剥がす。すると母さんは、今度は俺のズボンに手をかけて俺の下半身を露出させてきた。

「なっ何をしてるんだ!母さん、俺だよ。カイルだよ」

 俺の呼びかけにもブヒッブヒブヒとしか言わない。こんなに心が壊れるなんて。そうだよな。自分の愛した国の兵たちが国民を殺し、自害したんだもんな。その中に息子の俺も入っている。そう思ったんだよな。そして、心を壊した。どうやったら母さんを元に戻せる?ヴェルンに頼む?いやいや、更なる辛い記憶を呼び起こしてどうする。一体、どうすれば良い。

「抱いてやるのじゃカイル」

「マッマリアナ!何を言うんだい。カイル君に母であるイーリスを抱けだなんて」

「イーリスを戻せる可能性があるとしたら人間でもありエルフでもあるカイルだけじゃ。彼奴はこれまでも我が国の女たちを助けてくれた。一向に婿取りをせんかったリリス・ミューラ・マモーネはすっかり骨抜きにされて、カイルの子を1日にどんだけ産む気じゃというぐらい産んでおる。それができるのもカイルが魔族でもあり生命力の強いエルフの血を引いているからじゃ。それに母なら息子がわからぬということはあるまい。何、恥ずかしいか。なら、隣で妾も久々にライトと楽しむとするかの50年ぶりに」

「いや、すごく嬉しいんだけど。霊体だよ。マリアナとしたら気持ち良くて昇天しちゃうかもだよ」

「そんな冗談が言えるなら大丈夫じゃな」

「いや、大丈夫じゃないから。そのテクで50年前に夜這いを仕掛けてきて、子供作ったの誰だったか覚えてる?」

「知らんな」

「いやいや、すっごく気持ち良い。こんなに相性が良い人間がいるなんて、ヤバい愛紋章が刻まれちゃう〜とか言ってたの一言一句聞き漏らしてないから」

「もう黙れライト。妾はお前としたい。それで良いではないか」

「マリアナ、わかったよ。その寂しさ今の僕に埋めてあげられるかわからないけどおいで」

 隣で情熱的な絡みを始める2人。その間にも母さんは俺の下半身を口に含んでいる。

「ダメだって母さん。俺たち母子なんだから。これはダメだって」

「何を言うておるのじゃカイルよ。魔族では、近親相姦なぞ当たり前じゃ。お前が助けたラミアンなんて、今頃産まれた子とやり合って子を増やしているだろう」

「はっ?」

「あんっ。所詮、男と女じゃ。母子であろうが魔族領ではそんなこと関係ない。人間国ではどうだか知らんがな。あんっ」

「カイル君、君も男なら女性を満足させてあげないといけないよ。そういう点では、うちの息子は優秀かな。各国の王妃様を籠絡させちゃったし。未だに子を産ませ続けているから」

 憎むべき対象と比較しないでくれと言いたいが母さんの口も下も気持ち良くて何も考えられない。これが禁断の甘い果実ってやつか?心を壊した母さんが必死に搾り取ろうとする様は、まるで男に捨てられたくないと執着しているかのようだった。

ここまでお読みくださりありがとうございます。

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