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ヴェスパラスト大陸記  作者: 揚惇命
最終章 真実をその手に掴み悪を討て

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王国の最後を知る

 隙間から光がその奥には裸の男女?って、なんてもの見てんだこのガキって俺か。

「リーパー、ほらぁ。ここ舐めて欲しいでしょう。ほら私のここ舐めて良いから。もっとお城のこと教えてよ」

「あぁ、君の胸は最高だ。苺の味がするよ。ストロベリー」「そんなこといいからぁん。お城のことお・し・え・て」

「あぁ、ストロベリー。僕は君といられて幸せだ。城の地下通路はね。玉座の間にも通じているんだ。それは、王族しか知らなくて、奇襲なんてされたらたまったもんじゃ無いから絶対に外部に漏らしちゃダメなんだ。わかったかい。あっそんなにしたら。うっ出ちゃう」

「御褒美よ」

 この女、どうして。この城のことを知りたがる?まるで、何か事を起こすつもりじゃねぇか。って叔父さんだっけ?めちゃくちゃ気持ちよさそうにして、ベラベラと饒舌に秘密話してんじゃねぇよ。深く咥え込まれて出してるしよ。しかもこのガキ、その一部始終覗き見してるし、これって俺がこの事を父に話していたら何か変わってたってことか?ひょっとして、俺自身も取り返しのつかないことに加担していたってことか?うっ頭が。くそくそくそ。だとしたらなんて愚かなガキなんだ。俺はどうやら立ち去ったみたいだな。それにしても叔父さんに頼まれてた用事って何だ?用事を頼んでおきながらストロベリーと呼ばれてる人と情事に耽ってたってのか?まだ会話が続いているみたいだな。

「他には何かないの?教えてくれたらココ使わせてあげても良いわよ」

「本当かい。そうだな。これは本当に言っちゃいけないことなんだけど」

 叔父さん、何考えてんだ。まさか!?あの売女がエルフだってバラす気か。

「実はその地下通路外にも通じてるんだよね。で、そこから侵入されたらきっと城のものは誰も気付かない。だって、その地下通路の存在を知ってるのは僕とファイン兄さんだけだからね」

「あぁ、最高ね。そんな素敵な情報をくれたんだから最高級の御礼をしてあげなくちゃね。ほら、おいで。ダーリン」

「あぁ、ストロベリー。やっと一つになれるんだね」

 叔父さん、それ別の穴!どんだけ馬鹿なんだよ。手玉に取られるのも納得だわ。

「すっごく気持ちいいわ。ダーリン」

「僕もだよ。ストロベリー」

 演技うますぎかよこの女。俺もリリスとかと経験がなかったら手玉に取られてたかもな。それにしても哀れすぎんだろ叔父さん。秘密をペラペラと喋って、貰ったご褒美が別の穴で童貞喪失とか。この場合は、違うか実質童貞のままなわけだしな。また視界が切り替わる。これは、兵士に囲まれてるじいちゃんを見ている俺?何してんだよ。早く助けろよ。お前はいつも見ているだけかよ。飛び出して行った。良いぞ、やるじゃないか。捕まった。

「何だこのガキ。父ちゃんを離せ〜」

 じいちゃんの様子で何かを察していたのか父さんって呼んでるな。いや歳の差いくつだよ。流石に、騙されないだろう。

「ほぅ。このジジイの子か。その歳で精力が有り余ってるようだな。さぞ良い奴隷となるだろう。そのガキともども連れて行け」

 ええええええ!なんか知らんけどあの兵士チョロすぎるだろ。そうか、この日俺は奴隷として連れて行かれたんだな。また視界が切り替わる。ここは、王城?

「ファインよ。さぁ武器を取れ。獅子王と言われたその腕前を見せてみよ。ワシが打ち倒した後は、お前の妻はワシの側女にするがな」

「ふざけるなイーリスは誰にも渡さんぞ」

 コイツはオズモンド!?というか25年前から歳が一向に変わっていないように思う。本当に人間か?実は、人造魔族とかなんじゃ?それにしても俺の父は獅子王って呼ばれてたのか。じゃあ一太刀は浴びせてるよな。ってえっ?一撃。奥の間に進んできてる。こっちはどうなってるんだ。

「イーリス、カイルはとりあえずは無事よ」

「良かった。よく知らせてくれたわ。貴方も早くここから離れなさい」

「そんな。イーリス、この期に及んでもエルフの力を使う気はないの?」

「行ったでしょ。私は愛する人と人間として生きると決めたの。ここに侵入者が踏み込んでくるってことは、ファインが死んだってこと。でもカイルが生きてるなら私は例えアイツの娼婦となろうとも生きながらえる。泥水を啜ってでも大好きな私の坊やと再会するために。貴方にこんなこと頼めた義理じゃないけど、この事を魔王様に報告してくれる?そして、いつかカイルが尋ねることがあったら力になってあげて欲しいって。頼み事ばかりでごめんね」

「ホント、アンタなんか大嫌いよ。自分の身を捨ててまで子供の成長を見たいだなんて、死ぬよりも生き恥を晒すなんて、その道の先に絶望しかないのに」

「それでも、私はその道を歩むと決めたの」

「もう、わかったわよ。必ず伝えるわ。それに1日だけだったけどカイルは私のご主人様だしね。できる限り動向も追うわよ」

「ホント義理堅いわよね貴方も」

「はいはい。じゃあね。エルフのお姉さん」

「さようならフレーズヴェルグの赤ちゃん」

 まさか、こんなことって、あの売女、いや母さんは俺のためにもう一度俺と会うためだけにオズモンドに陵辱される道を選んだってのか。そんなことも知らずに俺は売女だの売国奴だの好き放題言ってたのかよ。それもこれも俺があの時見てしまった事を父に言えば、じいちゃんが取り囲まれていた時、茂みにずっと隠れていれば、母さんは売国奴なんかじゃない。本当の売国奴は叔父さんに嫁いだストロベリーおばさんだったんだ。俺の意識が覚醒していくのを感じる。

ここまでお読みくださりありがとうございます。

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