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ヴェスパラスト大陸記  作者: 揚惇命
三章 仲間集めの旅

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懐かしい再会

 最後の四天王が済むという鳥族の峡谷という場所を訪れるカイルたち。

「最後の四天王はどんな奴なんだ?」

「私たちの中で1番新しく、イーリスが抜けてから空いていた四天王の一席に魔王様より任命されたのよ」

「暴食の名無し」

「えっ?」

「私の情報網を持ってしてもあの鳥の素性に関しては全くわかりませんでした。どこで産まれて何処にいたのか?ただ言えることは20年ほど前にこの鳥族の峡谷に現れ瞬く間に鳥たちを統治し、魔王様に謁見。その際に魔王様より四天王の位を授けられたとしか」

 20年前?ってことは俺が5歳の頃だな。5歳の頃?うっ頭が頭に何か映像が痛い凄く痛いが大事なことのはずだ。耐えるんだこの痛みに耐えるんだ。うっ。これは、じいちゃんと俺?

「カイル様、何度言えばわかるのですか?そうでは無くてピーヒョロロロですぞ。本当にお前は賢い鷹ですなぁ」

 鷹?そうだ。確かあの日は、じいちゃんと鷹狩りに出かけた日だ。なんで、じいちゃんと鷹狩りに出かけたんだっけ?うっ。これ以上は無理だ。頭が痛すぎる。頭を抱えるカイルを心配する3人。

「カイル様、どうされたのですか?」

「ダーリン、頭が痛いの?」

「坊や、お姉さんが膝枕してあげるから休んだら」

「大丈夫だ」

 どうして、このタイミングでこんな映像を見た?あの鷹はなんだ?掌に乗るほど小さい鷹などいるのか?まるで赤ちゃん?いや、そんなわけないな。赤ちゃんでももっと大きいだろう。遠く離れた鳥族の峡谷でクシャミをする鳥が1匹。

「クシュン」

「鳥長、どうされたのですか?」

「いえ、懐かしい匂いを感じたもので(王都が燃え何処かに連れ去られた皇子様。当時は、私の扱いも知らずこれから長きを共に生きるはずでしたね。あの頃の私はギャルっぽかったですね。20年は私には長過ぎましたイーリス様。貴方の愛したカイル様を探して、ここに帰ってきましたが情報は得られず。魔王様から生きていると知らされすぐに飛んで行きたかったですが我慢しました。カイル様は記憶喪失だそうです。ですが、とうとう会えるのです。もう暫くの辛抱ですよイーリス様。私が必ずカイル様をお側にお連れ致します。記憶も取り戻して差し上げますから)」

「懐かしい匂い?」

「えぇ、私が人間の国にいた頃のね」

「そうでしたか。感慨に耽っていたところを失礼いたしました。もう間も無く、魔王様のお客様が到着されるとのことです」

「わかりました。最大限のおもてなしの準備をするのです」

「はっ」

「(貴方に会えるのを楽しみにお待ちしておりますカイル様。あの頃はキッキッキッキッキッとしか話せませんでしたし。フフフ)」

「鳥長、本当に嬉しそうだな」

「あぁ」

「あんなにお強いのに名前がないとは、どうしてなのだろうか?」

「噂程度の話だがかつて人間の国で保護してくれた者が災禍に見舞われたそうだ。それで、名前をつけてもらえなかった。だが鳥長は、その人が生きていると信じて、名前をつけてもらえる日を楽しみに待っているとか」

「へぇ、愛情深くて献身的で貞操な鳥長らしいな」

「そこ、まだ無駄話を続けるのならお出迎えのメンバーから外しますよ」

「そっそれだけは勘弁してください」

「魔王様のお客様を迎えられるなんて、一世一代の名誉ゆえ」

「では、すぐに準備するのですよ」

 鳥族の峡谷を目指すカイルたち。

「なんだよこの山道。登山かよ!」

「えぇ、最後の四天王は、この山の上に住んでるのよ。でも、私もお会いしたことないけど」

「リリスも?私も会ってないんだけど。というか研究施設に篭ってるし、別にどうでも良かったからさ」

「実は、私も魔王様から会うことを禁じられて、高貴な御方なので、とある人物と合わせるまで、他の四天王及び三公の接触を禁ずると。そのとある人物がカイル様らしいのですけど」

「それどういうこと?」

「それがよくわからないのです」

「まぁ、良いんじゃない。会えばわかるでしょ。魔王様から直々に四天王に任命されている時点で敵対する意思はないはずだからね」

「なぁ、ホントにここを登るのか?」

 目の前に広がってるのは断崖絶壁と呼ぶに相応しい崖だ。山を歩くための山道が整備されているわけでも無く。本当に崖を登るということだ。

「坊やったら、落ちる心配でもしてるの?大丈夫よん。お姉さんのスライムが受け止めてア・ゲ・ル」

「あら、カイル様が落ちたなら私のスパイダーネットでお救いしますわ」

「ダーリン1人ぐらいなら抱えて食べるもんね〜ほら」

 リリスがカイルを抱えるとものすごい突風が吹き荒れ振り落とされるカイル。そして響く声。

「相変わらず我儘ばかり。ゴホン。失礼しました。魔王様より話は聞いております。私の協力を得たいのなら猫の手を借りず御自身の力でこの断崖絶壁を攻略なさい。あっ無理でしたね言い訳ばかりの男には」

 カッチーンときた。

「おいおい。随分な挨拶だな鳥風情が。こんな断崖絶壁登ってやるよ。首洗って待ってやがれ」

「えぇ、お手並み拝見させていただきます」

 俺はこの断崖絶壁の攻略を始めるのだった。

ここまでお読みくださりありがとうございます。

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