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ヴェスパラスト大陸記  作者: 揚惇命
三章 仲間集めの旅

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ゴーレムの協力を取り付ける

 リリスとミューラと共にゴーレムの村の長老の元に向かう。

「これはこれは四天王のリリス様とミューラ様、この度は危ないところをお救いくださりありがとうございます」

「成り行きだから気にしないで良いわ。それより聞きたいことがあるのよ」

「なんでしょう?」

「どうしてゴブリンとオークを匿っていたのに逆に攻められたのかしら?何かの作戦?それともそういう趣味趣向なのかしら?」

「!?何のことでしょう。ワシらは何も知りません」

「助けてくれた恩人に話せないんだ。貴方たちも魔王様に逆らう者って事で良いのね?」

 さっき岩風呂の準備をしてくれたゴーレムが会話に乱入する。

「ちょっと待つでやす長老。いつまで義理通すつもりでやす。アイツらにそんなもん通じねぇでやす。洗いざらい話してやるといいでやす」

「そんなことをすればワシらの命が。そう何度も再生できるのではないのだぞ」

「だからってずっとあんな奴らの言いなりでいいわけないでやす。長老がそのつもりならアッシが話してやるでやす」

「待てタタン。お前は村の者たちを危険に晒すというのじゃな。そんなこと長老として許さんぞ」

 多くのゴーレムの若者が入ってくる。

「長老、今まで誰のお陰でこの村が守られてきてると思ってんだ」

「そうだそうだ。タタンが居なけりゃ今頃全滅だ」

「俺たちはタタンのためなら危険に晒されてもかまわねぇぜ」

 多くの若者に詰め寄られとうとう長老は折れて話すことを決めた。

「仕方が無いの。今から25年程前だっただろうか。ゴブリンの王が我らに仕事を持ち込んできたのじゃ」

「どんな仕事だったの?」

「そう急かさんでくれ。ちゃんと話してやるからの」

「こっちは急いでいるのよ」

「リリス、少し黙ってろ」

「!?申し訳ありません御主人様」

「あの四天王の色欲のリリス様が人間の男に一喝されて従順になるなんて、あの人間の男はとんでもねぇ」

「お前たちゴーレムもだ。これ以上、騒いで邪魔をすれば魔王に密告するぞ」

「すみませんでした。それだけはどうか御勘弁を」

「うちの雌豚が迷惑をかけたな。長老、続きを話してくれるか?」

「はひぃ(ひょっとしてコヤツがゴブリンたちが騒いでいた魔王様の庇護を受けた人間の男か?なんたることじゃ。あの四天王の色欲のリリス様と怠惰のミューラ様が骨抜きにされておる。逆らうのは賢明な判断ではなかろう。大人しく従うとしよう)」

「そう怯えなくても良いわよ。リリスが悪いんだから」

「そういうことだ」

「仕事とは人間の国に攻め込むというものじゃった。我らの村はその頃、武断派と呼ばれる者たちとわしのような保守派の老人たちが対立していたのじゃ。そして武断派の連中がこぞってその計画に乗りゴブリンの王に手を貸したのですじゃ。程の良い捨て駒としての」

「まるでお前は関係ないと言いたそうだな。手を貸し人間の国を攻めたのは事実だろう」

「確かにその通りじゃ。だがその事に賛同していた武断派の連中は意気揚々と盾となり続けて、粉々となり再起不能となってしもうた。わしらにどう責任を取れと言うんじゃ。同じ事を繰り返さんために今回は話を聞き断ったのじゃ。評価してもらいたいぐらいじゃ」

「今度は責任転嫁か?死人に口なし、俺には関係ない。その話と今回とは関係ない。今回は断ったんだから過去のことは水に流せってか?どんだけの血が人間の国で流れたと思ってんだ。それにどんだけの人間が貴様らに連れ去られたと。その人達にそう言って許してもらえると思うか?答えはノーだ」

「だったらどうしろって言うんじゃ」

「お前の知ってる事を全部話せ。お前のその口ぶりからして保守派でありながらその戦いに駆り出されたんだろう?」

「!?やれやれ、とんだ人間の男がいたもんじゃな。良かろう。何が聞きたいのじゃ?」

「お前達の言うゴブリンの王とは、さっきの王冠を付けたゴブリンか?」

「あぁ、そうじゃ。あの男はゴーブ。25年前の人間国への侵攻の作戦をとったゴブリンの王じゃ。その隣にいたのは、オークの王オックス。お前さんのいう通り25年前たくさんの人間の女を攫った男じゃ」

「奴らやっぱり主要メンバーだったんだな。人間の王とは誰だ?」

「人間の王?はて、そのような名前に聞き覚えはありませんが」

「まだ隠し立てするつもりなのね」

「いえ、決してそのようなことは。ですが人間の王などわしは存じませぬ」

 嘘をついているようには見えないな。所詮捨て駒として使う目的だったゴーレム達に話すつもりはなかったという事か?あるいは人間の王ではない?いや、それはありえないな。そこを疑ってどうする。密に連絡をとっていたのはやはりあのゴブリンの王とかいうゴーブとオークの王であるオックスか。それにしても、いったいどれだけの魔族を抱き込んでいたのだオズモンドは?いや、本当にオズモンドがこれだけのことをしたのか?アイツを操る裏の権力者がいるなんてこと無いよな?

「わかった。よく話してくれたな。で、お前達の処分だが魔王に協力してもらう。良いな?」

「はい。こうなっては致し方ありませぬ。ゴブリンやオークと戦いましょうぞ」

 良し、取り敢えずゴーレムの協力を取り付けることには成功した。村を回るのも楽じゃないな。まだ全然回れてないのにもう半年も過ぎたってのかよ。やれやれ前途多難だな。

ここまでお読みくださりありがとうございます。

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