レベル2:伯爵家の養女
なぜレベルを上げるのか? そう問われたなら、私はこう答える。次のレベルが見えるからだ、と。
私にとって、レベル上げが全てである。これまでも、そしてこれからも。
私の名前はシュナ・ゼクレア。今年で8歳になる元孤児の女の子だ。ゼクレア伯爵家に仕え始めて早二年。ようやくこの生活にも慣れてきた。
……と言っても、つい半年前に"メイド見習い"から"侍女見習い"へと肩書が変化し、この家での立ち位置も大きく変わったばかりである。
メイドと侍女は、まるで違う。簡単に言ってしまえば、平民でもなれるのがメイドであり、相応の身分が無ければなれないのが侍女だ。
となれば、当然ながら元孤児の私が侍女になれる道理は無い。普通に考えればなれる筈がない。平民の血は平民であり、それは伯爵家の養子となっても変わらない。変わるはずがない。許されるはずもない。
けれど私は許されている。
要するに、表向き私は貴族の血筋であるということだ。たとえそれが虚言であり、嘘であり、欺瞞であり、詐称であったとしても。
なぜそんなことになったのか。
その理由は、ここに来て一年が経過しようとしていた頃だった。
「……シュナ、あなたは貴族の子ね?」
突然、伯爵夫人……養母様にそう尋ねられた私は驚いた。あまりに突拍子のない質問であったから。
「……いいえ。私は貴族の子ではございません。孤児院から連れられた際に、ガーランより聞いたのではございませんか?」
「ええ、もちろん聞きましたとも。ですがおよそ1年間、私自身の目であなたを見て。その結論として、あなたは貴族の子として英才教育を受けてきたと考えるのが妥当と判断しました」
その言葉は堂々としており、疑う余地の無い事実を告げる様に断言された。
「私が英才教育を……ですか。失礼ながら、そう判断された理由を伺ってもよろしいでしょうか?」
「理由も何も、あなたは隠していないでしょう。言葉遣い。振る舞い。歩き方。落ち着き。……随所に現れる丁寧さは、おおよそ平民の家庭で育った子が身につける所作ではありません。分かっていて、その振る舞いをしているのでしょう?」
当たり前のように養母はそう言った。
正直に言えば、この時の私の驚きは相当なものであった。この言葉遣いや所作はそう見えるのか、と。
そもそも、この言葉遣いや振る舞いが「丁寧である」と、私はこのとき初めて知ったのだ。
元々、赤ん坊の頃よりレベルを上げ始めた『言語』と『振る舞い』の技術である。物心が付く頃には、なぜかこの言葉遣いと所作が身についており、それから今に至るまでそれが崩れることはなかった。
要するに、この「丁寧な言葉遣いと所作」が、私が今までレベルを上げ続けた結果ということだろうと思う。
そう結論付けた私は、養母様より言われた言葉にこう返した。
「いいえ、私はわかっておりませんでした。良ければお聞かせ下さい。私のこの言葉遣いや振る舞いに、違和感はございませんか?」
もしこれがレベルを上げた成果であるというのなら。
「……言葉遣いとしての違和感は無いでしょう。けれど、7歳の振る舞いとしては、少しばかり出来すぎているわ」
レベルは学びを凌駕する。時に自らの持ち得ない知識の獲得に繋がるということだ。
「さようでございますか」
「ええ、過度な丁寧さは相手を警戒させます。覚えておきなさい」
そう言ってから養母様は極僅かに広角を上げると思い出したように言葉を続けた。
「それから、あなたは明日から貴族の子として相応しい知識を学んでもらいます」
「私は平民の血筋ですが……」
「いいえ、あなたは貴族の血筋よ。先月に亡くなった私の従姉妹の隠し子。あまりに酷い環境であったため父親から隠し、孤児院へと預けていた。万が一にも他にバレることの無いよう平民と偽って。そして一年前、彼女が死病に罹りもう長くないと悟った末、彼女は私にあなたを託した」
そういう設定、ということだ。
恐らく既に根回しは済んでいるのだろう。
「では、私の父親は?」
「残念ながら、既に他界してしまったわ」
すなわち私という存在に関係していたとされる人物は既に居らず、証人は伯爵夫妻だけということ。
「あと明日からは本邸で生活して貰うから、荷物をまとめておきなさい。細かいことはあなた付きのメイドになるリリーナから聞いて」
「かしこまりました」
そうして、私は貴族の血を引く養女となったのだ。
この出来事はかなりの幸運であった。
もちろん平民の孤児から貴族、それも伯爵家の養子というのは本来あり得ない形の出世である。しかし、それ以上に幸運であったことは貴族教育を受けられたことだ。
語学やマナーに始まり、算術、歴史、音楽に絵画など、様々な知識を得た。
そうして半年経った今日も、家庭教師より新たな知識を学んでいる。
「改めて、本日より君に魔学を教えることになったデリアだ。よろしく」
黒い髪を後ろで一つに纏めた、深い赤色のローブ姿の綺麗な20代ほどの女性。鑑定してみれば、どうやらだいぶ腕が立つようである
目の前の人は魔法に関する技術レベルが諸々60を超え、70に届こうとしているものもあった。
60レベルというのは、その業界でのプロと呼ばれるに十分な技術力。すなわち、目の前の彼女は魔法のプロであり、その中でも中堅程度の実力はあると見て良いだろう。
「シュナ・ゼクレアです。よろしくお願い致します」
そう私が返事をすると満足気に頷いた。
「よし。じゃあ早速だが、君の魔法適性を見てみようか」
「魔法、適性?」
魔法には適性がある、ということだろうか。
もしそうであれば不思議だ。私の使える魔法は空間魔法に加えて、火、水、風の4種類。そして、どの魔法も同じ経験値で技術レベルが上がった。
「聞いたことないかい? 魔法には属性が6つある。火、水、土、風、光、そして闇だ」
「それは知っております。無属性を加えた計7つが基本魔法であり、それらの組み合わせにより多種多様に変化する、と」
「ああ、その通りだ。そして、人にはそれぞれの属性に適性の有無が存在する。そのため使えない属性、使える属性が明確に分かれる」
明確に、か。私が今使える魔法は適性があった魔法で、適性が無ければそもそも使うことができないのかもしれない。
「魔法適性はどうすればわかるのですか?」
「この、魔法具を使う」
そう言って懐から取り出したのは掌サイズの丸い石板。デリアさんがこちらに見せた表面には、薄らと中心から外側に向かう線が見えた。
「これに、魔力を通すのですか?」
「ああ。そうすると魔力の持つ適性によって線に色が付く。私の場合は……ほら」
そう言うと、デリアさんの持っている石板表面に3本の色が走った。緑、青、白の三色。
「私の場合は、風・水・光の三属性が適正だから、こういった線が現れる」
「では、デリアさんはその三属性以外は使えないのでしょうか?」
「使えないことはないが……使いものにならないという意味では全く使えないとも言える」
ということなので鑑定魔法で属性魔法に絞ったレベルを見て、本当だ、と思った。
風、水、光属性のレベルが60を超えている一方でそれ以外の属性は5にも満たない。なるほど、ここまで差があるものなのか。
しかし逆に言えばレベルは上がっており、次のレベルまでの経験値も存在している。つまり適性がなくともレベルを上げられるということだ。
はいと手渡された円形の石板を持ち、魔力を込めた。すると、白と黒の光が伸びた。
私の使える属性は無属性を除けば火、水、風の3種類。だからこそ3色は伸びると予想していた。けれど伸びたのは白と黒の2色だけ。
要するにこれは。
「へぇ、珍しい。君は光と闇に適性があるみたいだね」
私に、火、水、風の適性はなかったのか。
「幸い私は光魔法を扱えるからね。君には魔法の基礎部分に加えて光魔法の応用的部分も教えていくこととしよう」
「はい。ご指導よろしくお願い致します」
「そんなに畏まらなくて構わないよ。これからよろしくね」
そうして魔法についての講義が始まった。
「まずは魔法とは何か、というところから」
魔法とは何か。本で読んだから知っている。
「自らの魔力を媒介に仮想次元からエネルギーを調達して起こす現象のこと、ですよね」
「教科書通りの解答だね。大正解だけど……ちゃんと理解できているかい? 仮想次元って考え方自体が少し特殊だからみんなこの説明じゃ頭を捻るんだけど」
どうだろうか。たしかに自分なりの解釈で納得している部分であったため、その解釈を説明する。
「私の解釈では、まず大前提として、この三次元空間上に存在しないエネルギーが仮想次元と呼ばれる空間に存在しています。一般に魔力エネルギーと呼ばれているものです」
魔法という現象を起こすにはエネルギーが必要で、それは別空間に存在している。
「この魔力エネルギーをこの三次元空間上で活用するための力が魔力で、これの保有量には個人間で差があります」
持つ魔力が小さければ、大きなエネルギーを動かせないから魔法の威力は小さくなる。
逆に持つ魔力が大きければ、大きなエネルギーを動かせるから魔法も威力も大きくできる。
「こうして調達した魔力エネルギーを、魔法陣を通すことで現象という形に変換したもの。それが魔法、という認識です」
そこまで言い切ったところで、いや……と考える。
魔法陣を通さず仮想次元から持ってきたままのエネルギー……魔力エネルギーをそのまま打ち込む『魔弾』も魔法に含まれるのではないだろうか?
それに魔力エネルギーを現象に変換している、と言ったが、別のエネルギーに変換することで間接的に現象を起こす魔法もあるため正確とは言い難い。
それを付け加えようと口を開きかけたとき、デリアさんが急に私の両肩をガシッと掴んだ。
「凄いじゃないか!!」
「……はい?」
「いやはや、頭の良い子だと聞いてはいたがそこまで理解してるとは思いもしなかった。素晴らしいよ」
そこまで褒められるものなのか、なぜ褒められたのかがよく分からない。なんなら、私の読んだ本の内容そのままだ。
「本を読みましたので」
「ああ、本を読んだだけでそこまで理解できることが凄いのさ。エネルギーや次元の概念はもちろんのこと、魔力と魔力エネルギーの明確な区別からエネルギーと現象の関係まで理解しているのだろう?」
「そう、ですね。理解しております。それらも本に書いてありましたから」
私は少し首を捻る。話の意図がわからない。
本を読めば分かる内容しか話していないのに、それを彼女は凄いと言う。
そう思案していることを悟ったのか、デリアさんはふっと笑って私の頭に手を置いて言った。
「本に書かれていることを全て理解することは、大抵の人にはできないんだ。文を読むことと、文の内容を理解することは似て非なるものだからね」
本に書いてあるのに理解できないとはどういうわけか。私の頭にハテナが浮かぶ。
「きっと君は本気で、理解できない理由が分からないんだろうね。ははっ、読解レベルが桁外れに高いのか、それとも単純に頭がいいのか。どちらにせよ素晴らしいことだよ」
読解レベル。そう言われると、思い当たる節があった。幼少期からあらゆるところで経験値が得られて、レベル上げが捗った覚えがある。
何かしらのものを見て考えさえすれば、必ず経験値を得られるのだ。他人の行動から、道端に落ちた石粒一つに至るまで。どういった理由の行動なのか。何を思っているのか。なぜここにあるのか。なぜその形なのか。
読解レベルが上がるほど、一つ一つのものから読み取れることが多くなった。
なるほど。どうやら本の理解も、この読解レベルの賜物であったらしい。
「まあそこまで基礎が理解できているなら、早速実践から入ってもいいかもね。原理が分かっているなら、倣うより慣れろさ。まずは……魔弾からかな。魔弾ってのは……」
先程考えていた、魔法陣を必要としない魔法だ。それくらいなら既に使える。
「魔弾なら、使えます」
「へえ、本当かい? それじゃあこの……氷壁に向かって打ってもらおうか」
デリアさんがそう言うと同時に、数メートル先の地面に氷の壁が現れた。水属性が使えると言っていたから、恐らく水魔法の応用だろう。
「承知しました。では、打ち込みますね」
そうデリアさんに確認し、頷いたのを見てから氷壁へ魔弾を打ち込む。とりあえず、計10発。
魔法陣を要しないこの魔法は速度と連射能力が極めて優秀であり、その上誰でも使える。
「どうでしょうか?」
「っ…………本当に驚かせてくれるね」
「というと?」
魔法陣を通さない以上、必要なのは魔力の操作だけ。理論さえ知っていれば魔力を操作することは容易いと本に書いてあったから驚くほどのものでもない、と思っていたのだが。
「魔弾というのは、魔力操作だけでできる魔法だ。けれど魔力操作が拙ければ連射するどころか、発射することもできない。それがここまでの速さとは……一体どれだけ魔力操作の練習をしたんだい?」
ああ、魔力操作レベルを上げたから、か。あらゆる魔法を練習すると同時に経験値を得られて、精密な操作をするほど上がり幅も大きかった。他のレベルと経験値になる部分が重なっていることもあって、今までも日課を含めてあらゆるときに上げていた。
「家事をする際に毎日魔法を使っておりましたので、そのせいかと。今でも毎日寝る前に練習しております」
「家事に魔法を……それだけでここまで、ね」
どうやら疑われているらしい。
私は間違ったことは言ってはいない。けれどもし通常の人より成長が早いのだとしたら、それはきっと私が効率良く吸収しているからだろう。経験値の伸びは学び方を教えてくれる。
暫く真剣な顔で口を閉じていたデリアさんは、一つ頷くと私の目を見て言った。
「はっきり言おう。君は天才だ。どうやらレイシア様の言っていたことは正しかったらしい」
「レイシア様……養母様はなんと仰っていたのでしょう?」
「気味が悪いほどの天才だとさ。初めはただ頭の良い子かと思ったけど、なるほど。気味が悪いと評されるだけはある」
気味が悪い、か。正直、言われ慣れているからなんとも思わないけれど。
「本日が初対面の教え子に対して些か失礼な物言いですね」
「なに、褒めているのさ。それに君は、周りの評価より自分を高めることの方が大事なんだろう?」
それはそれはその通りだ。自分を高めることが一番の娯楽であり、それ以外に興味がない。
私は肩を竦めることで肯定する。
「まあいいさ。本当は魔力操作に1年かけて、残り1年で魔法を教える予定だったんだけど……予定変更だ。今日から魔法を教えよう」
そう言うとこちらへ来いと言うようにデリアさんは館へ向けて歩き始めた。
私はそれに追従しながら、背中に問いかける。
「光属性でしょうか?」
「ああ。まあ君に適性があるのは光と闇だからまずは…………ちょっと待て」
デリアさんが急に言葉を切るとこちらを振り返った。
「どうか致しましたか?」
「君は家事で魔法を使っていたと言っていたな?」
「はい」
「……何属性の魔法か聞いてもいいか?」
「水と火と風です。火は料理に、風は掃除に、水はそれら両方でよく活用しておりました」
特に水属性は他にも花の水遣りに使えたり、喉を潤すことにも使えたりと一番使っていた。お陰で属性魔法で一番レベルが上がっているのは水魔法である。
「三属性、それも適性外の魔法を?」
「はい。家事に使う程度でしたら問題ございませんでした。加えて、当時は適性というものを存じませんでしたので」
「家事で使うレベル、か。果たして私の適性外の魔法でそれができるかどうか」
鑑定した限りではレベル5未満だ。さすがにできないかもしれない。
私が実際に家事に使えるようになったのはレベル10程度だった気がする。
「ただ必要に駆られただけですから。……ところで今はどこへ向かっているのですか?」
「ああ、レイシア様のところだ。教育のカリキュラムは彼女の監査があるからね。変更するなら報告と認可が必要なのさ」
養母様が私の教育に関する一切の権利を伯爵様より預かっているが、内容まで管理しているとは思っていなかった。どうやら思いのほかちゃんとした教育を受けていたらしい。
「ただ君にとっては少し悪いかもしれないね」
「私にとって悪い、ですか」
私にとって都合の悪いことというと、学ぶ時間が減るとかだろうか。なるほど、カリキュラムが早まると学べる範囲が増えるかと思ったが、単純に魔法を学ぶ時間が減る可能性もある。
もしそうなればせっかく魔法のレベルを堂々と上げられる機会の損失になる。特に火魔法を始めとした危険性の高い魔法はこの機に上げなければならない。
そこまで思考して、呟く。
「……なるほど、それは由々しき問題ですね」
「まあ私にとっては良いことづくめだけどな」
学ぶ時間が減るなら給金は減りそうなものだが。
「成果給ということでしょうか」
「いや、給料は変わらんさ。しかし私の評価は確実に上がるはずだ。そうすれば、私の目標にぐっと近づく。……それに、面白いものも見られそうだ」
「???」
評価が上がる? 面白いもの?
一体なんのことを指して言っているのかさっぱりだ。そしてそこまでわからないとなれば、恐らく間違っていたのは仮定だろう。デリアさんの言う"私にとって悪いこと"の認識のズレ。
「デリアさんが考える、私にとっての悪いこととはなんでしょう?」
「そりゃあ、内容がかなりハードなものになることさ。1年間がまるまる空いたんだ。となれば、基本だけで収まらず、応用や発展……多少危険を伴う内容まで踏み込める」
「ああ、そういうことですか」
考えるまでもなく、デリアさんは初対面。私のことを殆ど何も知らないのだ。一般的な8歳といえば遊びたい年頃。まさか私にとっての娯楽がレベル上げであり、レベルを上げるためなら多少の無茶は許容していることなど分かるはずもない。
「着いたから、静かにしとけよ」
沈めた声で私にそう注意すると、扉の前に立つ侍女に要件を伝えた。侍女はすぐに養母様の部屋の扉をノックし、返事を確認すると入室していく。
それからすぐに、扉がまた内側から開かれた。
「どうぞ、お入りください。レイシア様がお待ちです」
「ああ、ありがとう」
開かれた扉から中に入れば養母様は椅子に座ったまま、ニコりと微笑んだ。
「いらっしゃい、デリアさん。早かったわね」
「ええ。ひとまず一週間は様子を見る予定だったのですが。まさか初日になるとは」
「そこまでですか、シュナは」
そう言うと養母様は私の方をちらと見た。
「あなたが来たということは、教育内容の変更でしょう? シュナが魔法でも使ったのかしら」
「魔法を使えるだけであれば、予定通り基本を教えるだけなのですが。シュナ嬢は基本がこれ以上無いほどできているようですから、魔法を教えるべきかと」
「基本を、ね。わかったわ。では学習予定は一年前倒しで、また残りの学習内容についてはまとめておいて頂戴」
「承知しました。それでは失礼いたします」
それだけの会話であったが、基本ができているとデリアさんが報告したとき、養母様が笑った気がした。
そもそも養母様が私に侍女としての貴族教育をする理由もわかっていなければ、私の存在をどう見てるのかもわからない。養母様の考えはわからないことだらけなのだ。
魔法の基礎ができることで、私はこれから何をさせられるのだろうか。
先の見えない不安は、レベル上げでもして忘れようと、一旦自分の意識から外すこととした。