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転生したら人権のない被差別種族だった件  作者: ニャンコ教三毛猫派信者
第一章 ボーイ・ミーツ・ボーイ
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総集編

何から話したものか。ともかくこれまでの俺の冒険は、とてつもない密度で進行していた。

俺はその冒険をざっと振り返り、いったんここらで話をまとめようじゃないか。


俺はトーマ。この世にはノイトラという人種がおり、彼らは男女両方の機能をもつ。

が、基本は全員女の子みたいな見た目だ。俺もその一員。

ノイトラはみんな差別されており、ゲットーという隔離地区で生き、十二歳になったら孤児院に行く。

そして孤児院で十八歳になったら”兵隊”にとられるという話であった。


俺はそこでレオラ、ミシェルなどという同じノイトラの仲間と三か月過ごしているうち、自分の出生を知った。

それによると、俺の母は特殊な血筋のノイトラで父親は普通に人間の男だとのこと。

父親の名はトーマス・ドラクスラー。王政を打倒するという名目で活動する”革命軍”の幹部だという。


その後さらに話を聞くと親父は革命軍のボスとして知られる”アラン=ミシェル・ロラン”という男とは幼馴染で家族同然に親しい。

そして彼と一緒に革命軍を始めたのでボスの直属の幹部というよりは、ボスとも対等な関係であるらしい。


俺は親父や母などに会い、自分自身の運命を知った。

俺はノイトラの王であるということを。なにやらフワっとした称号だが、これはちゃんとした理屈がある。


まず俺は母方の血筋から王としての”因子”を受け継いでいた。

それにより俺は”服従遺伝子”が壊れた不良品にして、完全無欠の王になったということらしい。

ノイトラは古代の超技術によって生み出された人間に絶対服従する奴隷の種族。

全員”服従遺伝子”が組み込まれており、それが壊れた俺だけが人間へと反逆できる”王”といことだ。

ノイトラは超技術によって凄まじいエネルギーを発揮できるが、それは封印されており、俺から、つまり王からの命令によってはじめてそれが発揮できる。

俺の命令の権限は人間からのそれより強いため、ノイトラは俺からの命令さえあれば


この世界は十九世紀くらいの技術水準だが”神”とそれがつながる”王政”によって、文明は意図的に低く抑えられている。

本来の技術力は想像を絶するものだ。ノイトラはなんと”無からエネルギーを生み出す”とされており、その力の発動は王の命令か、もしくは神と呼ばれる者の命令でなければ出来ないという。

まあ、とはいってもそれに関しては俺たちは技術が低いので全然解明されてるわけではない。


無から生み出すというのもどこまで本当かは不明だ。

何しろ技術は根こそぎ失われてるからな。神でもない限り誰も本当のことはわからない。

ともかく俺たちノイトラは、王である俺にすべてがかかっている。

その俺が必要だったから親父は俺を作った。俺は親父に遠巻きに監視されていたらしい。


周りにも結構、実は革命軍のメンバーだったという人物が潜んでおり、彼らによって俺の運命は導かれていた。

俺はまず、失われた技術を学ぶのに必要な”古代文字”を扱えるセシルと出会った。

彼はもちろん革命軍の保護下にあり、俺と出会うと、一緒に”古代兵器”が眠る遺跡へ侵入した。

するとそこには飛行機が存在し、さらにはサイボーグ女がそこにいた。

サイボーグ女はエースと名乗り、この世界の技術水準で存在するはずのないハイテクなサイボーグ女は下半身を探していた。


エースは俺という新たな味方を得て、下半身を俺に取り戻してもらい、完全復活。

この世界の外から来たというエースは俺と記憶を共有し、わずかではあるがこの世界の外の記憶を見せてくれた。

そんな折、俺がアンリという仲間と一緒にいるとアンリが突然妙なことを言い出した。


「敵が近づいてきている予感がする」と。


一緒に行ってみると全く見知らぬ女が俺たちのほうへ近づいてきたかと思うと、自分はこの世の”神”と名乗った。

それの真偽は不明だが、もう少し詳しく言うとこの女は『エグリゴリ』と名乗り、自分はこの世の監視者だと自称。

そして横のアンリにこのように言った。


「お前は数年前に”兵隊”として徴兵されたノイトラのアンリだな」と。


そう、孤児院で十八になったら兵隊としてとられるといわれていたが、それは神の兵隊である”天使たち”になるということだったのだ。

ノイトラはこの世の奴隷。この世を支配する神の天使になる運命。

俺もこの神からは「私の天使になれ」と言われるも、当然これは拒否。


神は「どうせ誘わなくてもお前たちのほうから私のところへ来る」と、確かにごもっともなことを言った。

そして続けて、アンリには神の天使だった時代に外の世界を知ったので、それを俺に教えてやれと要求。

アンリは俺に今までそれを言わないほうがいいと思って隠していたが、ついに言った。


それによるとこの世界とは次のような構造になっているのだという。


まず狭間の世界。外の世界と内側の世界の間にある狭間の世界。

ここに神がいて、天使たちもいる。そして外の世界。

この外の世界に関する情報はないに等しい。そこへ行ったものはいない。


最後に内側の世界。今俺たちがいる世界だ。

神はほとんど中には干渉せず、中では人間たちが何も知らず戦争などやっている。

そしてノイトラは意図的に迫害され、管理され、減りすぎないように徹底。

その後、大きくなったノイトラは子供を産み育てる役割として、隔離地区ゲットーに閉じ込められるか、あるいはアンリのように狭間の世界の天使として献上されることになる。


そして外の世界のノイトラたちはなんと、内側の世界の太陽を作り、内側の世界に存在するすべてのエネルギーを供給しているのだという。

すべてだ、すべて。ノイトラを作った古代世界の技術力は改めて桁外れだ。


たとえばノイトラの王である俺が生まれ、彼らが”服従遺伝子”によって神や人間に逆らえないようになっているところへ反逆の命令を下せたとしよう。

そうすればその莫大なエネルギーを押さえつける支配者へ向けることが出来る。


そもそも生きていくためのエネルギーのすべてがノイトラによるものなのだ。

この世界の農民は太陽から降り注ぐエネルギーを作物が受け、それを自分たちが世話していると思っているが、その太陽すらもノイトラが作っているのだという。


内側の世界の人間はノイトラが反逆を起こせば手も足も出ないということだ。

だが、ノイトラにとってもそれでは反逆した意味がない。

俺たちはそのような矛盾を抱えたまま戦いを続けていくのだった。


これがこれまでの物語だ。自分でも何を言っているのかわけがわからない。

頭が混乱している。要点だけさらにまとめるとこのようになる。


この世には内側の世界と狭間の世界があり、力と実績のある親父の助けをもって、俺はすぐにでも狭間の世界へ行く。

この世界を支配する神は、俺たちの戦いに興味がない。余裕なのだ。

だから別にそれを邪魔してはこない。むしろ邪魔してくるとしたら王政だ。

王政は神とは協力関係にあり、内側の世界に干渉しない神に天使と呼ばれるノイトラを献上する現場の実行機関だが、一枚岩ではない。


むしろ王政は神への反逆を企てているし、ノイトラの王である俺を利用するのか、消すのかは知らないが、無視は出来まい。

要点はこれだけだ。

俺は外の世界へ行き、この世界をもっと深く知り、そして隠された古代の超技術へ触れる必要がある。

そうすればノイトラの反逆はその他すべての人間との全面戦争などといった形にならずに済む。

俺はそんな風に血が流れるのは嫌だ。古代の超技術は確実に狭間の世界にあるはずだ。

俺はそれを希望に、外を目指す。









自分の作品って毎回こういう風に隠された世界の秘密みたいなのが徐々に明かされていくんですが、こうして総集編を作ってると毎回思う。

意味不明である。ちゃんとついてこれてる人いるのかな。

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