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学校生活1

 余命宣告を受けて3日後、学校に登校することにした。

 学校では基本1人で居るため、クラスで顔見知りは居ても話すことは無い。学校までの道のりはそう長くはない。家を出て5分の最寄り駅で2駅行けばすぐだ。自転車で行けないくは無いのだが、出来るだけ体力を使うのは避けろということで電車を使っている。

 現在の伊吹は入院中の身である。ただ、余命宣告を受けて死ぬ日を待つよりかは残された学校生活を謳歌したかった。

 正直なところ、学校をあまり好きではない伊吹にとっては病室の方がまだ寛げるのかもしてない。しかし、静枝、伊吹の母親が「学校に行ってきたら?」―悔いのないようにとは言わずとも表情でわかった。「そうだね」と納得した伊吹は今日を最期の学校生活として、いつも通り味わおうとしたのだ。


 学校に着くと、直ぐに教室へ向かう。教室は2C。2年Cクラスを表している。校舎は比較的綺麗な方だ。トイレも特に異臭はしない。

 構造は大きく分けると、北校舎が生徒用教室かある。南校舎が職員室を始め、音楽室や多目的室が設けられている。グラウンドは広い訳では無いが、野球部、サッカー部、陸上部が同時に部活できる程度には広い。

 学校側から見てグラウンドの右手に見えるのが武道館だ。その手前に体育館があり、放課後にそれぞれ部活動を行っている。

 伊吹の通う学校は、野球部やサッカー部、バスケ部などの王道のスポーツはあまりレベルが高いとは言えず、まずまずといった感じだ。

 勿論、強い部活動もある。それは、剣道部だ。剣道部が強いと言うよりかは、伊吹と同期の、

「確か名前は、赤金(あかがね)優里(ゆうり)だったっけ。あいつって結構モテるよな。」

 年の為補足……。赤金優里。この名前だと性別がハッキリしないだろうが無論男である。伊吹と教室は違う。

 なんて思いながら、教室まで足を運ぶ。


 教室へ着くと──……まぁ、何もすることはないが、何もしないのはあまりに退屈なので、スマホにイヤホンを差して音楽を再生する。伊吹は好きなバンドやグループが居ない為、ジャンルがバラバラにリストに入っていて協調性がない。

 伊吹にとってはそんなのはどうでもいい。自分が好きな曲が次々と流れてくるのだから。

 キーンコーンカーンコーン──チャイムがなると同時に先生が「おはよう」と言いながら教室に入って来た。日直の合図で起立し、挨拶をして座る。先生が色々と話をして、朝のHRは終了する。色々と言ったのは伊吹が聞いていないからだ。

 今日の日程は全6時限ある。1時限目から国語総合、数学Ⅰ、日本史、総合物理、体育、音楽となっている。体育は出来ないため休む。それ以外は特に問題ない。普段通りの生活を送れるはずだ。


──フラグっぽい発言をした伊吹であった。

寝過ごしました。

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