第9話 勇者召喚
久々の投稿ですね。
当時の書き溜めなので作者自身中身がわからないまま投稿しています。
勇者召喚の日、ダウハーマ帝国の重鎮が集まっていた。
「まさか本当に地下にこんな所があるなんて」
ここはダウハーマ帝国王宮の地下深い場所。
そこにはどでかい召喚陣があり、先に来ていた10人くらいの魔術師たちが召喚陣の周りで準備をしている。
「古文書によれば、この召喚陣で勇者を召喚したと」
「そうか」
辺りを見渡していると
一人の魔術師が近づいてきた
「召喚の準備が整いました」
どうやら準備が整ったらしい。
「よし、今すぐに召喚しろ」
「はっ」
その魔術師は元居た場所に戻っていった。
『-----------』
『-----------』
ぶつぶつと呪文を唱えている。唱えるたびに陣が赤く発光して・・・
パン!!!
最後にひときわ強く発光して・・・そこには30人ほどの青年がいた。
「どこだここ?」
「私たち、学校にいたよね?」
「あれ?どこ?ここ」
数人の青年が言う
「勇者たちよ、よくぞ召喚に答えてくれた!私はこの国の大臣であるバリスと言うものだ!お前たちはこれから来るであろう魔王を討伐してもらう」
これを聞いた青年たちは数秒の沈黙の後
「は?なんだよ、誰だよてめぇ、早く元の場所に返しやがれ!!」
「え?どうゆうこと?え?え?」
「これって俺TUEEEE展開じゃね!?、よっしゃー神様ありがとう。FUUUUUUUU!!」
叫ぶ者や混乱するものやテンションの高い者などさまざまだった。
なかでも落ち着いているものが聞いてきた。
「これってどうゆうことですか?俺たち、何もわからないですけど」
「それについては後で説明する。とりあえず私たちについてきてくれ」
召喚した青年たちを連れて王のいる場所に来た。
「殿下、勇者たちを連れてまいりました」
「うむ、ご苦労だった・・・・・・・勇者諸君、召喚に応じてくれたことに感謝する。私はこのダウハーマ帝国の王、ゴルザド・ダウハーマという。まずはそなたらの名前を教えてくれんか?」
そういい青年たちは次々に自分の名前を名乗っていく。
「それで俺たちは何をすればいいんですか?」
どうやらこの青年は、テンマ ユウト というらしい。
「おぬし達には、魔王を討伐してほしいのじゃ」
「え?でも俺たち何も持ってませんけど?」
私は不思議に思い、ユウトたちに
「そんなことはないはずだ。全員「ステータス」と唱えてみろ。何か特別なものが書いてあるはずだ」
ユウトたちが「ステータス」と唱える。すると
「うおー、すげー。これってゲームみたいじゃんか」
「え?なにこれ、すごい」
みんな口々に「すごい」など言っている
「全員「ステータス」は開けたな。下の方にスキル欄があるはずだ、そこに何か書いてあるはずだ」
「スキル?・・・え!ナニコレ!「勇者」「隠密」「魔力操作」って書いてあるんだけど?」
「え?わたし「勇者」「刀」「縮地」「見切り」って書いてある」
みんながそんな事言っているとひと際盛り上がっているところがあった。
「え?すごい!なにそれ天馬君」
「スキル数多くない?」
「天馬君なんかやったのか?」
複数人に囲まれているのはさっきから落ち着いているユウトだった。
「いや、俺は何にも・・・」
そこには
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スキル
勇者 覇気 鑑定 縮地 並列思考 限界突破Ⅱ 魔力操作 (未開放)
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と書いてあった。
私は他の青年のステータスを見ると
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スキル
勇者 身体強化 精霊 付与師
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だったりとスキル数は2~4が多かった。
「さて、ステータスは見終わったかな。とりあえず今日は休むといい、食事や寝床や部屋に関してはこちらで準備をしている、明日から訓練を始めるからゆっくりするといい」
「勇者様方、こちらです。ついてきてください」
使いの者が勇者たちを連れてこの謁見の部屋を出ていく。
天馬達が見えなくなった時
「本当に彼たちで大丈夫でしょうか?」
王に聞く
「彼たちに任せるしかないのだ。彼たちの護衛を頼む」
「はっ」
私は彼たちの護衛をするために部下に命令をする。
「ここになります」
俺たちを連れてきた場所は、まさに高級ホテルのような場所だった。
「うぉー、すっげー。マジでVIPみたいじゃん」
「早く中に入ろうぜ」
使いの者に続いてみんなが中に入っていく。
「では勇者様方、私はこれで、食事になったらまた呼びに来ます。それまでごゆっくりくつろぎください」
俺は帰ろうとする使いの者にどうしても聞きたいことを聞いた。
「ほんとに俺たちがこんなところに住んでいいんですか?」
「はい、なにせあなたたちは勇者様なのですから、当然です。・・・では」
定型文のような返事が返ってきた。
そう言って使いの人は行ってしまった。
「本当に俺らが勇者みたいになってるんだな」
俺がそんなことを考えていると
「天馬君!また、考え事をして!・・・そんなに考えてるとバカになるぞ!」
後ろから背中を叩かれた
「イテッ!・・・なんだ綾音か」
「えへへ~」
綾音は俺の幼馴染だ、名前からは考えられない破天荒タイプだ。
「まあ、そうだな。今はゆっくりしよう」
中に入ったここは、そこには広く丸いスペースがあり二階もあり、二階には下の広いスペースを囲うようにドアが等間隔で設置されている。
とりあえず俺は頭を整理するために適当に部屋に入った。
部屋のなかはベットはもちろんシャワー室やベランダがあった
「とりあえず、もとの場所に戻れないか試してみるか」
俺はスマホを取り出して電話をかけてみた。
「だめか・・・」
どこにかけてもつながらなかった。
「電話はかけても圏外、ネットはつながるどころかWi-Fiがない、本当に俺たちはいわゆる異世界転移をしてしまったようだな」
みんなから勉強君と言われている俺だが、実はラノベとかに興味があったりする。
「はは・・・「異世界転移」を知らないとこの状況はなかなか呑み込めなさそうだな」
いつも「ラノベの何が楽しいんだろう」と思っているおれが初めて読んで良かったかもと思った。
「はぁ~・・・あいつらは元気だな」
ドアの向こうからクラスメイトのはしゃいでる声が聞こえる。
「はぁ~、今日はいろいろあって疲れた」
俺は横になって休むことにした。
天馬たちが転移した少し時間が経ったころアトリスは。
寮でぐーたらしてた。
ちなみにエリスは隣の部屋にいます。
今日は学校が休みの日だ。
「いや~休みは暇だな~なんか珍しいのないかな~」
俺は探知で面白いのがないか周辺を探した。
「へぇ~、面白いこともあるもんだな」
俺は探知で面白いものを見つけた
「どうしたんですか?アトリス様~」
「ルナ~?僕が別の世界から転生したってなったらどうする?」
俺は一応聞いてみた
「どうもしないです!私は一生アトリス様の傍にいます」
くぅ~!我ながらものすごくかわいい娘に恵まれたな~(スライムだけど)
「じゃあ、今からは行くとみんなにバレるから夜に会いに行くけど一緒にくる?」
「はい!アトリス様とならどこでも」
その夜、俺はエリスに置手紙を書いて、ルナと懐かしのクラスメイトに会いに行った。
俺とルナが転移してきたのは王宮の来客用の建物だった
「やっぱここか~、まあ、勇者として召喚されたってところかな」
ここは建物の広いスペースだった。なかなか広いな~
「あ!あいついるかな?八神のやつ」
俺はあいつの気配を探った。
しばらく探ると
「お!いたいた、そこだな」
俺は八神の気配のする部屋に入った。
部屋の少し奥に進むと寝ている八神がいた。
「この方がヤガミという人なのですか?」
ルナが聞いてくる。
「そうだよ、本名は八神 煉前世の友達だよ。んじゃあ、ルナちょっと小さくなってくれ、二人で話したいんだ」
「わかりました、アトリス様」
そう言ってルナは小さくなって俺の胸ポケットの中に入った。
「よし、じゃあ起こすかな」
俺は八神を起こそうとした・・・が。
「ん~と、どうやって起こそうかな?・・・あ!そうだ、あれやってみよう」
俺は八神の近くにある窓にかっこよく座った
「月明かりに照らされてる俺・・・くぅ~これがやりたかった~」
アニメでよく見るシーンみたいでテンションが上がる。
・・・ゴホン
喉の調子を整えて
「八神・・・八神・・・起きろ」
八神を起こす
「ん・・・ん?・・・誰?」
起きた起きた
「よ!久しぶりだな、そっちじゃ何日経ってるがわからんけど、俺の事覚えてるか?」
「ん?・・・龍人?・・・龍人なのか?・・・暗くて顔がよく見えない・・・」
若干ねぼけてない?
「そうだよ。今から顔見せるけど、俺の顔見て驚くなよ」
俺は窓から移動して八神の近くに行き、明かりを点けた。
「本当に龍人か?・・・でもあいつは死んで・・・」
まだ若干寝ぼけてる八神が俺の顔をまじまじみてる
数秒後
完全に目覚めたらしくもう一度俺の顔をよく見ている
「どうだ?俺の事覚えているか?」
「龍人?・・・龍人!!!お前生き返ったのか?」
はぁ~よかった「誰?」って言われたらどうしようかと。
「まあな、俗に言う異世界転生ってやつだ」
「うん・・・たしかに龍人だ。顔と声は全然違うけど雰囲気としゃべり方は一緒だ」
俺は早速聞いた
「なんで、八神たちはこの世界に来たんだ?」
「なんか気づいたらここにクラスごと転移させられて、なんか「勇者様、魔王を倒してくれ」っていわれたんだ」
予想通りの返事だった。
「だろうな、がんばれ!!」
適当に返した。
「軽ッ!!俺たち友達だろ、もっと気遣ってよ。お前らしいっちゃお前らしいけど!」
「( ̄∇ ̄;)ハハハ。まあ、八神たちが勇者なのは本当だ。現にスキルに「勇者」って出てるしな」
俺はこっそり八神のステータスを見た。
「なあ龍人、俺たちはどうすればいいんだ?元の世界に変えるにはどうすればいい?」
八神が珍しく困った顔をしている、こんな八神を見るのは初めてだ。
「そうだなぁ、勇者なのは本当だし、頑張れとしか言いようが・・・あ!そうだ」
俺は、小さくて薄く透明な物を作った。
「なんだ?・・・それ、魔法ってやつか?」
「ん?ああ、そうだ。八神たちも練習すればできるようになるよ」
八神は初めて見る魔法に見とれている。
「これ、やるよ」
俺は作ったやつを八神に渡した。
「なに?・・・これ」
「それは直接俺と通話ができる物だ、何かあったらこれで俺に連絡してくれ。しょーもないことで使わないでくれよ、あくまで緊急用だ」
「あ・・・ありがとう」
なにげに八神になにかをあげるのは初めてだ。
「おう!」
それから俺と八神は朝まで前世のことや今の八神の世界のことを話した。
「あ!龍人、そろそろみんなが起きるからみんなに会いに行くか?」
「いや~今はめんどいな、またいつか時間があったらな?あいつらに俺がいること言うなよ」
「めんどいか・・・お前らしいな、わかったよ」
「まあ、そんな感じだ。ということで俺はもう帰るから・・・・・・ああこれやるよ、お前刀好きだろ、俺の作った特注だ、大事に使えよ。んじゃな」
俺は前からこの時のために作っておいた刀を投げ渡して寮に帰った。
俺は転移で寮に戻ってきた。そこには
「アトリス君~~~」
エリスがいた。
「エリス、もう起きたのか?」
「どこに行ってたのよ!」
「ああ、ちょっとね、昔の友人に会いに行ってた」
「ふ~ん」
いい機会だエリスに俺が転生者だということを言っちゃおう
「なあエリス?俺が転生者、前世を記憶を持ってたらどうする?」
「ん~、別にどうもしないわ、アトリスはアトリスだもん」
「そうか、ありがとう。実は前世のクラスメイトがこの世界に勇者として召喚されたんだ。久しぶりだから会いに行ってたんだ」
「ふ~ん、そうなんだ。ってえ!?勇者召喚ってことは魔王が出るってことじゃないの?」
「ん?ああそうかエリスはまだ知らないのか。うんそうだよ魔王が出るよって言うかもう存在してるよ。」
「え?じゃあアトリスの友達・・・死んじゃうんじゃない?」
「ああ、大丈夫だよいざとなったら助けるから」
「まあ、アトリス君がいるから大丈夫だよね」
俺たちはいつものように過ごすのだった。
アトリスが八神の部屋から帰った後、八神は。
「龍人のやつ、勝手に帰りやがって。聞きたいことはもっとあったのに」
俺は龍人からもらった刀を眺めていた。
「かっけーな」
俺は刀を鞘から抜いた。
「うわーすげー、かっこよ!」
俺は刀を持ったまま部屋を出た。
「おー八神!おはよう」
声のした方を見るとそこには赤井 俊がいた。
「ああ、おはよう」
赤井俊は俺と龍人の友達だ、一緒にゲームとかで遊んでる。
「その刀、どうしたんだ?」
「ん?ああ、これ朝起きたら部屋にあったんだ」
龍人のことは誤魔化しといた。
「へ~、それより飯いこうぜ、もうみんな行ってるみたいだよ」
「行こう行こう」
俺と赤井は朝飯の食いに下の階の奥にある食堂に行った。
「うおーやべー、なんじゃこりゃ」
そこには、見たことないような料理がずらりと並んでいた。
「これ・・・どうかな」
俺は一番近くあったパンみたいのを食べてみた。
「・・・・・・うまい!!」
俺が予想以上のうまさに舌鼓を打っていると
「勇者様方、おはようございます。本日10時から訓練場にて訓練が始まります、その時間までには朝食を済ませておいてください」
使いの者が知らせにきた。
「なあ、赤井?今何時?」
「ああ、そういえばここに来てから一度も時計を見てないな・・・」
赤井が回りをキョロキョロしてる。
「あった、えっと今8時30分だって」
「そうか、ありがと」
俺は簡単に朝食をとって、9時30分ぐらいまで自分の部屋でゆっくりすることにした。
10時近くになった。
「はぁ、訓練か。なにすんだろうな」
俺は重い腰を動かして部屋をでた。
「え~っとそういえば訓練場ってどこだ?」
俺は近くのメイド?みたいな人に聞いた
「あの~訓練場ってどこにありますか?」
「はい、訓練場ですね。訓練場はここを出て真っすぐ行けばつきますよ」
「ありがとうございます」
「訓練がんばってくださいね」
俺は訓練場に向けて歩き出した。
訓練場に着くと
数人のクラスメイトと騎士みたいな服装をした人と壁際に数人いた。
「あ!八神だ。おはよう」
「おはよう」
俺は適当に返事をして、適当に座った。
数分すると全員のクラスメイトが集まった。
「おーい、八神」
「おお、赤井来たか」
「八神来るの早ーよ」
「お前が遅いんだよ」
俺と赤井がそんなことを話していると。
「さて、勇者様方」
騎士みたいな服装をした人が話し出した。
「私がお前たちの指南役をするこのダウハーマ帝国騎士団長ジグリッドというものだ、以後よろしく」
この人はどうやらジグリッドというらしい。
「まずは、一つ謝っておこう。突然訓練をしだすと言って申し訳ない。本当はもう少し時間をおいてからの予定だったが、最近魔物の出現頻度が早くなっていてな・・・」
少し間をおいて。
「まあいい、話を進めよう。とりあえず君たちは武器と言うものに触れたことがないようだな」
そう言ってジグリッドは近くにいた数人の騎士にある物を持ってこさせた。
「お前たち、これが武器と言うものだ!」
そこには武器図鑑にありそうなものがずらりとならんでいた。
「見たことはあると思うがこれは剣だ」
そう言ってジグリッドが取り出したのは、いわゆる両手剣と呼ばれるみんな知っているような剣だった。
「これは近接武器だ。相手に切り付けて攻撃するものだ」
こんな感じで一通りの武器の説明があった。
「以上が武器の名前と使い方だ。それでお前たちには一番使いやすい剣を各自一つずつ渡す。大事に使うように」
そう言って回りの騎士の人たちがクラスメイトに剣を渡している。
「以外に重いんだな」
隣にいる赤井が剣を貰ってつぶやいている。
俺も剣ををもらってしばらくして。
「全員に行き渡ったな。まずは素振りをしよう。素振りは剣を使う上での基本的な動きだ。これがしっかりできないと相手に良いダメージを与えることができない。まず私が手本を見せる、しっかり見ているように」
そう言ってジグリッドは素振りを2・3回した。
「素振りのコツは体の軸を真っ直ぐにすることと、脇をしっかり締めることだ。では、しばらく各自でやってみてくれ、しばらくしたら全員で合わせて素振りをするぞ」
そういってジグリッドは壁際で座り込んでしまった。
「八神、こんな感じか?」
赤井がぎこちない動作で素振りをしている。
「わかんねぇーよ、素振りなんてしたことないんだから」
俺も素振りをしてみる。
「ん?・・・・・・なんかちがうんだよな~」
一応、見様見真似でやっているがなんか引っかかるな。
「ん?なんかしっくりこないな。・・・・・・違うな、なんだ?」
どうやら赤井も同じことになっているようだ。
「ん~~、違うな~、なんか無駄な力があるような」
今度は力を抜いて素振りをしてみる
「ん~~、違う。今度は力が足りない」
今度は肩周辺の筋肉だけを動かすイメージで素振りをしてみる。
「お?きたんちゃう?」
いろいろ動かしながら素振りをしていると
「お?きたきた?しっくりくるようになった」
一応はできるようになった感じがする。
ちなみに赤井は
「ぜんぜんできねーよ」
素振りに苦戦してるようだった。
「肩辺りの筋肉を使うイメージでやってみろよ」
「肩ねぇ~」
赤井が肩を意識しながら素振りをしていると徐々によくなっていった。
「お~、できたできた」
どうやら赤井もコツをつかんだようだ。
「よし、お前ら。全員で合わせて素振りをするぞ。私の動きに合わせて素振りをしてくれ」
『1,2,3,4,5・・・』
全員で合わせて素振りをする、中にはまだコツをつかめてないのか首をかしげているクラスもいる。
3時間後
「よし!今日の訓練はこれで終了だ。午後は自由の時間だ、街に出るなり好きなことをしてもいいぞ」
ジグリッドは疲れた素振りも見せずに訓練場を出ていった。
「ハァ・・・ハァ・・・なんであのおっさん疲れてないんだ?」
あれから休憩を挟みながら素振りをしていた、おかげで所々が筋肉痛になりそうだ。
「ハァ・・・呼吸ってやつじゃないの・・・ハァ・・・」
「ハハッ・・・呼吸ね~・・・」
クラスメイトも9割がぐったりしてる。
その中でも
「なんで・・・雫ちゃん・・・平気なの?・・・」
「なんでって言われても、私、家が武士の家だから小さい頃から剣道をやらされてたから」
「いいな~剣道やってるって」
面識はないが名前は九重 雫だったはずだ。
「あるあるだな、クラスで地味な子が意外と武道習ってるっていうの」
「・・・だな(キリッ)」
「なあ、この後街に行ってみないか?」
俺はふと街に行ってみたいと思った。
「ああスマン、ちょっと疲れすぎて動ける気がしないわ、スマンな」
「そうか」
とりあえず俺は赤井と自分たちの部屋に戻った。
「八神、ほんとに街にいくのか?」
「うん、この世界を知りたいなって思って」
「そうか、無理すんなよ。俺はもう疲れたから寝る」
赤井は自分の部屋の中に入っていった。
「俺も、準備しようかな」
俺は自分の部屋に入って汗びっしょりの服を洗濯機のような物に入れ、シャワーで体の汗を流して王宮から支給された服を着た。
「おし!行くか」
俺は部屋を出て街に向けて歩き出した。
街にて
「す・・・すげー」
そこには、ほんとにファンタジーみたいな建物があった。
「ほんとに異世界なんだな」
俺は適当に散歩して戻ることにした。
そのころ、アトリスは
「キャー“鬼面”様~」
持て囃されてた。
俺、アトリスは最近出た大型の巨獣を倒してギルドに報酬をもらいに来たところだった。
「はぁ~、なんでこんなに人がいるんだ?」
俺はいつも受付してもらってる受付嬢のローゼに聞く。
「アハハ・・・まあ“鬼面”さんは神出鬼没ですからね~」
まあたしかに、俺も年齢の都合上学校に行かないと行かないからな、どうしても「冒険者」をする時間がないんだよな。今日も学校が休みだから来たけど。相変わらずの人気だ。
「はい、これが報酬の50万ゼニーです」
「ありがとう」
俺は報酬の50万ゼニ―を受け取る、だいたい円にすると50万円くらいだ。 わかりやすいね
ついでに、基本的に俺は強い奴としか戦わないから。財布の中がタンマリになってる。
「後で高級レストランでも行こうかな?」
俺はそんな事をいいながら人気のない場所に行き、被っていた般若の仮面と羽織っていた黒いローブを脱いで異空間にしまった。
「ふ~、そろそろ自分の武器を作らないとな~」
いままで、俺はずっと魔法で戦っていた。だけど最近武器を使いたいんだよな~。
「でも時間がな~」
なかなかいいデザインが思い浮かばなくて困ってるんだよな。
俺がそんな事を考えながら街を歩いていると。
「奴隷はいらんかね~、奴隷はいらんかね~、今なら可愛い子もいるよ~、召使いにするもよし、夜のおもちゃにするのもよし、ストレス発散のサンドバックにするもよし、何をしてもいい奴隷はいらんかね~」
奴隷の店があった。この世界の奴隷は、犯罪者やお金がなく自身の身体を売った者がほとんどだ。たまに、本当に攫われて奴隷にさせられた者もいるそうだが。
「奴隷か~、欲しいけど、寮だからな~」
俺は一応、奴隷屋に入っていった。