まさかの登校初日
主人公の高校生活初日です。
書き始めなのでまだまだな所がたくさんあります。
高校生の時必ずある様なもの。
第一話です
僕は今、非常に困っている。
「何この状況……どうしよう……」
思わず呟いてしまった。なぜなら……クラスには男子が一人しかいない。つまり僕だけ。学校初日なんなら来たばっかりだけど家に帰りたくて仕方がない。元不登校には厳しすぎる状況だ。
中学時代学校に行ってなかった僕は世間で言う不登校や引きこもりと言われるものだ。僕の場合は皆が想像するような深刻な問題故に起きたものではないのだけど、今の状況が大変なことに変わりはない。
とりあえず、僕が不登校だったことについて今は置いておこう。初めに述べた通り、今僕は非常に困っている。
クラス唯一の男子。そこだけ聞いたら羨ましく思う人もいるかもしれないが、そんなことは無い。だって考えてみて欲しい。コミュニケーション能力皆無の元不登校が異性相手にまともな対応ができるわけがない。これはもうぼっち確定だ。
「ねぇ、あの子可愛くない?」
「分かる。超可愛い」
そして周りはこんな調子だ。既にもう可愛い子探しが始まっている。というかもう会話できてるのすごいな。グループができてるじゃん、嘘でしょ。
そもそも自己紹介の時間なのになのに誰も聞いてないとか大丈夫なのかな。こういうのって割とどうでもよかったりするの?
自意識過剰なのかもしれないけどさっきからめっちゃ目が合う。……え、男に可愛いとは言わないだろうし。あ、もしかして僕が女顔で身長も低いから女の子っぽく見えて女子に間違われてるとかじゃないよね?
結構傷つくよ、それ。絹ごし豆腐並のメンタルだからね僕。
話を戻そう。僕が困っていた理由、それは朝からこんな感じで忘れてしまっていた『自己紹介』という一番最初の難関があるからだった。僕は夢咲だから最後の方なんだけど、周りがちゃんとした自己紹介していくからだんだん緊張してしまった。なんて言えばいいんだろう。引きこもりで、不登校でしたなんて言えないし無難に名前だけでいいのかな。
「えっとぼ、僕の名前はゆ、夢咲 透です。よろしくお願いしましゅ」
最悪だ。何故ここで噛むんだ。初日から笑いものにされそうな気しかしない。後で弄られるんじゃないかな。いや、そもそも話しかけてもらえるかどうかも怪しいぞこれ。
「「か、可愛い……」」
小声で半笑い気味に何か言われたけど、次の人が何事も無かったみたいに進めてくれたから助かった。もうすごい恥ずかしかった。絶対顔赤くなってる。
「……です。……で、趣味は……」
聞く限りでは誰も失敗してないし僕だけ噛んだらしい。恥ずかしい。過去に戻りたい。戻れたらすっごい練習してから自己紹介に臨むのに。ああ、その辺にタイムマシンとか落ちてないかなー。
「柚山 優です。お願いしましゅ」
既視感ある噛み方だな。数分前の僕を見ているみたいだ。めちゃくちゃ親近感湧くなぁ。一緒にタイムマシンを探しに行きたい。
え、何あの髪色。派手すぎる! なのに噛んだのを照れてる。ギャルっぽいのに、反応は完全にお淑やか系女子だ! 意外すぎる。人は見かけによらないね。
「……でした……です」
それにしてもなんで男、僕一人しかいないんだろう。
大体こういうのって男女比同じくらいに調整するんじゃなかった?
「……○○中学校の……だ」
口調が男らしい人がいる。でも見るからに女子だよね。髪長いし。ちょっと青っぽい黒色の髪。クールビューティという印象だ。
「……部の……で……ました」
あーあ、このクラス本当に女子しかいない。そういえば僕がここに来たのって近くに借りれるマンションがあったし、周りも都会的だから不便はないだろうっていう雑すぎる理由で選んだからここの学校について詳しく知らないんだよね。とりあえず偏差値も高いし進学校っていうくらいだから大学行くとしても困らないだろうとか考えてたあの時の自分が憎らしい。もう少し考えればよかった。
それにしてもこの状況はおかしいだろう。まさか女子ばかりのクラスなんてそうそうないだろう。一体どうしてこんなことに……? ああでも、来年になればクラス替えとかあるだろうし大丈夫だよね。
「えー、という訳で特進クラスに振り分けられた皆さんはこれから三年間クラス替えのドキドキを経験せず過ごすことになるので頑張って下さーい。じゃ係を決めるぞー」
…………え!?
待ってちょっと今聞き捨てならない言葉が聞こえた気がするよ? どういう事だ、そんなこと知らないんだけど!?
このクラスで三年間か。もう学校行くの無理。不登校に戻りたい。最初からぼっち確定の友達のいない学校なんて地獄でしかない。どうやって友達を作れと言うんだ。助けて、神様ー。
「……じゃあ、このクラスの委員長は夢咲。副委員長は鈴原に決まりなー」
は? 今の僕の聞き間違いだよね。僕が委員長になるわけない。だって立候補も何もしてないんだから。大体、先生がそんな適当に決めるわけが無い。
「夢咲。あとは委員長のお前に任せるから」
「えっ、なんで僕が委員長なんですか!?」
聞き間違いじゃ無かった。しかもいつの間に決められてたみたいだ。酷くない? 生徒の自主性はないのかな。やりたくない人にやらせてどうすんのねえ、仮にも先生でしょ? そんな投げやりでいいの!?
「男子は夢咲しかいないからな」
「女の子でもいいじゃないですか」
「その女子達からの推薦なんだよ。男なら黙って受け入れろ」
「そんな……少しは僕の意見も聞いてくださっ……」
「やってくれるのか。悪いな」
「そんなこと言ってないですよ!?」
酷い。酷すぎるだろう。こんな教師で良いのか。もうちょっといい教師雇えよ。職権乱用じゃない? 女の子からの推薦って、多分皆やりたくないから押し付けただけでしょ。新学期あるあるの一つ、役職の押し付け合いが起きたんでしょ。
「……はぁ」
結局そんな感じでホームルームは終わってしまった。もちろん僕が委員長だ。担任の先生はせいぜい頑張れよーとか言って去っていった。今日は高校初日、つまり入学式のあとのホームルームで終わりなのでやるべき事は自宅へ帰るということだけだ。本当に慌ただしい日だった。というか驚いてばっかりの一日だった。もういい、さっさと帰って早く寝よう。
「初めましてだけど……夢咲くんよろしくね。一緒に頑張って行こうね!」
「………え?」
席を立ったら誰かに話しかけられた。彼女は僕の名前を知ってるみたいだけど、僕はまるで分からない。一緒に頑張ろうとは一体なんのことだ。
「あれっ?えっと……あ、副委員長の鈴原だよ。委員長を引き受けてくれたみたいだから挨拶しようと思ったんだけど……」
ああ、それで話しかけてくれたのか。そういえば僕、委員長だっけ。勝手に押し付けられただけだからそんな言い方しなくてもいいのに。多分育ちがいいんだろうなこの子。とりあえず挨拶は返しておくべきだろう。
「そっか。よろしくね。鈴原……さん?」
「うん!……ふふっ なんか他人行儀だね。さん付けじゃなくていいよ」
さん付けって他人行儀なのか。じゃあ下の名前で呼んでみた方がいいのだろうか。あ、でも下の名前知らないや。
「あー、じゃ鈴原ちゃん?」
「それでも良いけど……もしかして私の名前知らない?」
「うん。今日初めてあったし」
「それもそっか。自己紹介してたけどみんな聞いてなかったもんね。私は琴音だよ。鈴原琴音!」
「分かった。琴音ちゃん、よろしく」
「うん。じゃあまた明日ね!」
「ばいばーい」
なんかとても真面目でいい子そうな優等生ぽい子だった。それにしても明日から委員長なんて気が重い。
それに加えて、同性が一人も居ないクラス。僕のこれからの学校生活どうなるんだろう。不安しかないけど頑張らないと本当にやばいことになる。もう『不登校』にはもう戻れないしとりあえず明日から……普通の学校生活を送る為に頑張ろう。
読んでくださってありがとうございます。
まだこれから続くので読んでください。
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