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英雄魔女の旦那  作者: ryuu
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最終戦争 前編

 最上拓斗は思い出した自分の過去の記憶をたどり力を行使し、国会議事堂前に転移する。

 国会議事堂前では何が起こったのか。

 多くの自衛隊員、警察などの国防機関の職員が死んでいた。臓物を引き抜かれ、血を流した無残な死体。

 中には焼け焦がされたような死体にバラバラにされたものまで存在する。

 怖気も走るような光景に最上拓斗共にワープした女たちは喉を引きつらせて嗚咽を始める。

 いくら、死体を見慣れた彼女たちであってもこの光景は悲惨な現場であった。


「ひどいな」

「ひどいなんてもんじゃないわよ。これも、例のゾンビの仕業なの?」

「いいや、コイツはゾンビが行ったもんじゃないだろうな。おおよそイールの開発した魔道生物の仕業に近い。まぁ、中にはいればわかるだろう」

「そうね」


 結衣に続けて全員が頷いた。

 目の前には瓦解した国会議事堂がある。

 瓦解していれば入口は存在はしないはずが中からはかすかに何者かの気配を感じ取っていた。

 拓斗は歩いた。


「た、拓斗!? 何処か入れる場所があるの?」

「ああ」


 拓斗はまるで見えているかのように歩いていく。

 国会議事堂の瓦礫の山を前に立ち止まる。

 さすがにこの前ではいつ瓦礫が崩れて下敷きにされてもおかしくなかった。


「ちょっと、そんなところにいたら危ないわよ」

「いいや、危なくはないさ」


 拓斗は手を伸ばす。

 国会議事堂の瓦礫は映像がぶれるような現象が生じた。

 結衣を含めて、局長やサルア、ミルフィア、イリアが動揺した。

 なにせ、突然拓斗が触れた場所が瓦礫だと思っていたものが瓦礫ではないものに変わったのだ。

 そこにはただ、半壊した国会議事堂だ。

 崩壊したような国会議事堂ではなくまだ、いびつながらも形は残ってる姿で保ってる姿。


「どういうこと?」

「幻影だ。俺も記憶を取り戻したことでこの幻影の存在に気付いた。国会議事堂は確かに爆発してしまったが完全に瓦解したわけではなかった」

「で、でも、中で自衛隊が確認して政府の役人の死亡を――」

「それも催眠の魔法でそうさせられたにすぎない。実際には国会にいた議員は生きてる。だが、どこかで監禁され眠らされてる可能性がある。そもそも、奴らの狙いは国会地下に眠る異次元転送装置。ここを完全に瓦解させたら下の装置にまで影響が出るはずだ。ずっと、それに気が付かなかった。どうして装置は稼働で来ている? 国会議事堂が完全に崩壊して下が無事なはずがない」


 拓斗は自分なりの推論をまくしたてて語る。

 結衣にはその推論に関しては理解できること理解できないことがあった。

 でも、彼の推論に関してはこの現状から結びつく答えなのだとわかる。


「このまま入ろう」

「ちょっと!」



 拓斗はそのまま歩みを進めて中に入る。

 拓斗はそこで足を止めて――


「やはりか。もし、希ちゃんとともに行動をしているのならば彼女たちはどうなったのだろうかと思っていたよ。まさか、こういう形にされてるのは憎らしいほどにうざい」


 議事堂の正面から入ろうとした時、中から二人の美女が現れる。

 一人は金髪のエルフ、もう一人は黒髪ボブカットの二人。ミリア・スフィリアと藍堂凛である。

 二人の瞳には陰りが差し込み、正気がないように見えた。

 まさに、その通りで二人は容赦なく武装部隊の特殊兵装である武器を手にして斬りかかる。

 ミリアは弓の弦と剣が一体化した武装で弦を剣にして斬りかかり、藍堂凛は黒と赤の刀身をもつ炎を纏う刀で斬りかかる。

 咄嗟に二人の攻撃を止めに拓斗陣営から二人が飛びだした。

 サルアとミルフィアだ。

 二人は異空間から武装部隊の特殊兵装を生み出し、相手と武器同士を交差した。

 サルアの武器は扇形の双剣、ミルフィアの武器は三又の槍である。

 相対する形はサルア対ミリア、ミルフィア対凛の形となっていた。


「ここは私たちに――」

「まかせてくださぁい」


 二人が操られてる仲間の二人を相手に先を促してくれた。

 しかし、拓斗は一瞬ためらったがその手をイリアが引いた。

 二人の意志を無駄にしてはいけないと訴えるように強い眼差しが突き刺す。

 拓斗は結衣と局長とイリアに目くばせを行って先を急いだ。

 しかし、議事堂内の中央玄関の階段手前で、イリアだけが足を止めた。


「イリア、いくぞ!」

「官長、彼女たちは武装部隊です。そして、私はその補佐をする特別事務官ですっす」

「イリア……おまえ! さっき俺の手を引いたのはお前だろう! 勝手すぎるぞ!」

「すまないですっす」


 彼女は後ろを振り返り戦うサルアたちを見て駆けだした。


「え、イリアさん!」

「あの馬鹿! 結衣、局長行こう! 彼女は仕事を代わりに引き受けてくれた!」


 本当だったら自分が行きたい衝動心を必死に抑え込んだ。

 これも全部が彼女たちのためになると信じて。


「え!? で、でも、彼女一人で二人分の補佐は難しいんじゃないの!?」

「いいや、イリアならできる。俺は信じてる」

「た、拓斗……」


 拓斗は助けたい思いでいっぱいだった。

 でも、イリアに任せることを胸に決め結衣とイリナスに向かい宣告する。


「行こう地下へ」



 

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