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友達
「瀬川さん、ちょっといいかな。」
声を掛けてきたのは後ろの席の女の子。
「あ、えと……。」
名前なんだっけ……?
「臼井毬子って言うの。」
臼井……毬子ちゃん……。
「毬子って可愛い名前だね。毬子って呼んでいい……?」
「いいよ。毬子は藍って呼ぶね。」
毬子が私の肩に触れる。
《友達出来た……今度こそ……いじめから……》
「……っ。」
「瀬川さん?」
《瀬川さんは毬子の過去を、今を知らない。だから……きっと大丈夫だよね……。》
「あ、ごめんね。馴れ馴れしく触って。」
「だ、大丈夫だよ!」
「ありがとう。ねぇ、藍はなんで転校したの?」
「父の仕事の都合で……。」
「そっか……。これから仲良くしよ!」
「う、うん!」
毬子……過去に何かあったのかも。
これは助けてあげたいな。初めての友達だし……。
でも、心の声が聞こえるなんて信じてくれないだろうな……。
「なぁ、誰見てんの?澪。」
「え、いや別に。」
「瀬川?あいつ可愛いよなー。ヤりてぇ。」
「変態発言は伏せて。じゃ、僕用事あるから。」
藍……やっと見つけた。




