時間のズレ
「「「ただいま。」」」
俺と信長と秀吉は、蘭丸の待つ俺のアパートに帰ってきた。
俺の手には、長瀬さんからもらったトマトとバイト代がある。
ちなみにバイト代は、まさかの時給2万円という驚愕の儲けだ。
それを三人で2時間働いたため、3人の合計利益は12万円だ!!
とりあえず、俺は台所へ向かい、貰ったトマトで料理を始める。
俺が作っている間、信長達は・・・
「王手だ、秀吉!!!」
「ギャー、また負けた!!!」
「信長様、次は私と勝負してください。」
将棋をしていた。
俺がその勝負を見ながら料理をしていたら、
「やべっ、コンソメ落とした!!」
いろいろやっちまった。
結局出来たのがトマトのスープ=ミネストローネだ。
「「「いただきます。」」」
かなりトマトがある。後1ヶ月は持ちそうなぐらい…。
ミネストローネを食べ終わり、取り敢えず明日仕事なので寝ることにした。
朝
俺は最悪の気分で目が覚めた。
理由は、昔の夢を見たからだ。
まだ寝起きなので、眼を擦っていると。
「あれ、信長様若返りました?」
ちょっと間抜けな秀吉の声が聞こえてきた。
こたつに突っ伏している信長を見てみる。
確かに、髭が減って、顔が若くなっている。
まぁ、時間を飛び越えて来たならそんなこともあるだろう。
そう思いながら、昨日作ったミネストローネの残りを火にかける。
「…」
あれ、若返るってすごくない?
いや、何で若返ってるの?
おかしくない?あり得なくない?
「何で!!」
「うわっびっくりした。」
もう一度信長の顔を見る。
「・・・確かに若い。」
「若返ってもいいじゃん。」
まぁ、否定はしないけど。
「それじゃ、わしは長瀬さんのところへ行ってくる。」
と、秀吉がこたつから出る。
俺もそろそろ京都府警へ出勤しないと。
「それじゃ、信長と蘭丸は留守番頼む。」
「それは無理だ。」
と、言って信長が立ち上がる。
「ここへ行ってくる。」
信長が取り出したのは、『自衛隊募集』と書かれたビラだった。
「「「と言うことで、蘭丸留守番よろしく☆ヽ(▽⌒*)」」」
「はぁ・・・。」
こうして、俺たちは家をあとにした。