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まさかの新幹線ジャック

俺(朝信)と信長と蘭丸は新横浜行きの新幹線に乗っていた。


信長と蘭丸もこの時代になれてきたようだ。


俺たちは指定席車両の一番後ろにある三人座席に座っている。


京都を発車して5分ほど、そろそろ名古屋に止まる頃に異変が起こった。


止まるはずの名古屋駅を通り過ぎたのだ。


降りようしていた客がざわめく。


「信長と蘭丸はここで待っててくれ。」


俺は何事かと、信長と蘭丸を残して運転席に向かった。


途中、名古屋で降りれなかった乗客が通路に溜まっていたが、なんとか通り抜けた。


そして、運転席と座席を分ける扉を開けたら目の前に、白髪に無精髭を生やしたおじさんがいた。


そのおじさんの右手にはナイフが握られていた。


ん?ナイフ?


すると、いきなりおじさんが俺の首に腕を回し、ナイフをなれた手つきで首もとに滑るように当てようとしてきた。


だが、俺は現役の警察官だ。


襲われた時の対処法も学んである。


ナイフが首もとに来る前におじさんの腕から抜け、おじさんの腕をつかんでナイフを取り上げた。


そして、少し距離をとる。


俺はおじさんの顔をみる。


おじさんの左頬が何故かめくれている。


おじさんも頬がめくれている事に気付き、めくれた部分を、剥がした。


そして右頬に傷痕のあるオールバックの男の顔があらわになる。


その顔に俺は驚愕した。


その顔は国際指名手配されている凶悪犯にそっくりなのである。


その男の名前は玉村 狂樹


殺人、強盗、脅迫、ハイジャック等を起こし、凶悪犯として世界にその名をとどろかした。


その凶悪犯が俺の目の前にいるのだ。


目的は多分、この車両のジャックだろう。


流石に怖い。


運転席で、彼の仲間に銃を突き付けられ脅されている運転手が見えた。


さっきの異変もこいつらの仕業だろう。


しばらくの沈黙の後、車内はパニックに陥った。


乗客が一斉に隣の車両に移ろうと立ち上がり走り出した。


しかし、玉村は冷静に冷たい目で逃げ惑う乗客を見つめていた。


遂には先頭車両にいるのは、俺と運転手と玉村とその仲間だけになった。


すると、玉村の右手が動いた。


しかし、俺は運転手が人質にとられているため下手な真似ができない。


玉村はポケットからマカロフを取りだし、俺に銃口を向けた。


俺は両手をゆっくり上げた。


「お前は何者だ?」


玉村が低い声で聞いてきた。


「奈良県警 織田 朝信。」


「警察か。じゃあ、死ね。」


玉村はためらわず、冷たくそう言い放った。


マカロフの銃口が俺の額の方に移動してきた。


俺は咄嗟に玉村のマカロフを掴み銃口をそらしつつ抵抗した。


しばらく争っていると、


バンッ


と、銃声が響き渡った。


銃口から出た弾は仲間の銃を持っている右腕を貫いた。


その痛みにより、腕に力が入り仲間の拳銃も弾を発射した。


弾は運転手の右肩を骨を砕きながら貫いた。


運転席で二人の断末魔が、響き渡る。


その間に俺は玉村を投げ飛ばし、壁に叩きつけた。


流石に効いたらしく、玉村は衝撃で動きをとめた。


すると、先頭車両と二両目をつなぐ扉があいた。


「おいおい、何事だこれぁ?」


「ちょっと信長様。やめましょうよ?」


入ってきたのは信長と蘭丸だった。


「ちょっと、座席で待ってろと言いまし『ドーーン!!』」


ここまで言いかけたとき、車両を繋ぐ連結部分から大きな爆発音がした。


一両目と二両目の間に大きな隙間ができる。

そしてどんどん離れていった。





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