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決戦、ミアスマ

いつも読んで下さっている方々、こんばんは!

執筆終わりました!

それではお楽しみください!

【『アリステリア様』本日も頑張りますのでよろしくお願い致します!】


朝の祈りを済ませるとバートさんが報告して来る。

その笑顔は輝いていた。


「報告致します!本日は凍死者0名、感染者二十六名です。重傷者おりません!」


これでこの万能薬作りという地獄から解放される。

念の為にと思い万能薬を100本程余分に作成する。


やり遂げた。

やっと終わった。

錬金術の最適化は当分良いだろう。

それ程の数を作った。


天幕へ行く。

アンナとラフィアが迎えてくれた。


「終わったんさ~?お疲れ様~。」


「お疲れ様ですわ!」


そう言って労い、抱き付いて来る。

先程作った万能薬で最後の風邪の人達も治るだろう。


兵士達の体調が良くなれば午後には決戦のタイミングだ。

俺はそれまで寝ておく。

するとアンナとラフィアが左右から抱き着いて来て頭を抱えてくれる。

丁度、胸でサンドイッチの形だ。


【あの、・・・嬉しいんですけど良いんですかね?】


「アーサー君は頑張ったんさ~。これぐらいの役得は良いと思うよ~?」


「左様です。体を休めるのも仕事なのですよ?」


【そっか、じゃあちょっと・・・休ませて・・・もらうよ・・・。】


「お疲れ様なんさ~。」


「お疲れ様ですわ、アーサー様。」


寝ている俺は二人が頬にキスをしてくれた事に気付かなかった。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


「歩兵行進!前へ!」


バドラック様の命令で歩兵達が行進して行く。

陣内の守りも考えて4000を残し約3500の兵での移動だ。

もちろん目的地は敵の本拠地である遺跡だ。


先遣隊としてオーガの牙には馬が与えられ、祭壇を壊すように指示を受けている。

五人で草原を進んで行く。

ラフィアの手綱さばきがとても上手かったので聞いてみる。


【ラフィアさんって馬に乗れたんですね。】


俺がそう言うとエッヘンとでも言うように答えて来る。


「もちろんですわ!乗馬の経験ならジャスティンにも負けませんわよ!」


「あーっしはどっちかっていうと歩く方が安心するんさ~。」


アンナのスキル構成なら偵察歩兵重視なのだろう。

ダンが「同じく。」と言って馬を操っているが手綱さばきが怪しい。

まあ、感覚派のダンの事だ。

そのうち慣れて来るだろう。


「皆、そろそろ見えてくる頃ですよ。気を引き締めましょう。」


ジャスティンがそう言った事で皆が緊張感を持つ。

何せ悪魔が召喚される祭壇の破壊と言う重要な目的があるのだ。

これを潰せば後は遺跡のミアスマだけが問題となる。

それにベルゼバブの復活には程遠い事だろう。


こちらの準備は万端だ。

俺達は大した抵抗も無く障害も無く祭壇にたどり着いた。

祭壇に着くとジャスティンが指示を出してくる。


「アーサーとアンナは全方位の警戒を!祭壇は僕とダンで壊します。ラフィアはフォローをお願いします。」


「「「応!」」」


ジャスティンに言われて持って来たつるはしを二個バックパックから出すと二人は祭壇を壊し始めた。


「うん、良い調子ですね。このままだと夕方までには壊せそうです。」


「そうだな、相棒。剣と鎧の性能が楽しめると思ったんだが残念だ。」


「ダン~?それはフラグと言うのだよ~?」


「それは何ですのアンナ?」


「アーサー君曰く・・・探知に反応~!」


アンナがそう言うと崖の上から悪魔族が現れた。


【あれがミアスマです!】


俺がそう言って指さすと皆が視線を送る。

でも悪魔族の数が少ない様だ。

バルロンが三十体程とインプと赤いヤツは400と言った所だろう。


【フードの小僧、決着を付けに来たよ!】


コイツは策を弄するタイプの悪魔っぽいので正面から来るのは変だなと思っているとミアスマがヒステリーを起こしたように言って来る。


【この鬼畜フードがっ!何をしやがったんだい!貴様が何かやったんだろう!】


【鬼畜フードって俺の事?風邪を流行らせてその間に進攻しようとしたんだろうけれど無駄でしたね。】


【だから何をしたんだと聞いている!】


余裕が無さそうだった。

なので煽り返してみる。


【側近さんがそんなに短絡的では、ベルゼバブというやつも大した事が無さそうですね。あと2~300年封印されていたらどうですか?】


【余裕ぶりやがって!お前達!此処から魔法で仕留めろ!】


ミアスマがそう言うと悪魔達が一斉に呪文を唱え始める。

相手は崖の上を上手く使っている。

だが、お粗末な戦法だ。


【こんな安い挑発に乗るなんて、ずい分余裕が無いじゃないですか?】


【五月蠅い五月蠅い!そんなものはどうでも良いんだ。お前だけでも道連れにしてやる!】


【それでは決着を付けにそちらに行きますね。】


【来てみろフード野郎!】


「では、皆さん、行きますよ!」


「「「応!」」」


ジャスティンの合図で戦いが始まる。

先制攻撃を受けた。

魔法が一斉に俺の方へ飛んで来た。

本当に俺だけを狙っている。

ジャスティンが指示を出す。


「散開!」


と、言うと皆が馬を走らせる。

散らばった後ジャスティンとダンが駆け出して行く。

恐らく丘の裏側に回り登れる所を探す為だ。

こちら側が崖なので裏から攻めるのだろう。

俺にファイヤー・ボールとライトニングの魔法が降って来る。

魔法が炸裂するが耐性スキルが発動したので周りの地面が炎に包まれるだけだった。


【こんなものですか?下級魔法は通じませんよ?避けるまでも無いですね。】


そう挑発するとギリギリと音がする。

アンナが弓を引き絞っている様だ。

しかも威力MAXで。


「ぶっ飛ぶと良いんさ~!」


そう言うと矢を解き放つ!

ミアスマに向かって一直線に矢が飛んでいく。

それは背中をかすめるように飛んで行った。

どうやら背中の羽を消し飛ばしたようだ。


「外れちゃった~。けれどこれで飛べないんさ~?」


「っく、小娘が!」


アンナに向かって力ある言葉を唱える。


【エネルギー・ボルト!】


エネルギーの塊がアンナを襲う。


「ひょいっとな~!」


そう言ってアンナは軽々と魔法を避ける。

魔法を避けた!?

必中だと思っていたよ。

・・・認識を改めよう。


「いつまでもそんな所にはいないんさ~!」


【どいつもこいつも馬鹿にしやがって!】


ミアスマは次の詠唱を始める。

俺も詠唱を始める。

魔法スキルが最適化してくれていたおかげでミアスマよりも早く詠唱が終わる。


【・・・10th アンチ・イビル・サークル!】


ミアスマを中心に悪魔達が消滅していく。

この魔法でミアスマの周りを固めていたバルロンがすべて蒸発した。


【ギャアアアァァァァ!】


ミアスマにも効いている様だ。

体が溶け掛かっている。


【馬鹿な人間ごときが10thだと!?】


【戦いは見ていなかったのですか?思ったよりも確認を怠っていたようですね?】


【五月蠅い!グレーター・ヒール!】


ミアスマの傷は羽以外、治ったようだ。

そうすると丘の裏手から馬で駆け上がったジャスティンとダンが切り込んで行く。

ラフィアには念の為に回復要員としてアンナの側にいてもらっている。

アンナが残りの悪魔族を次々と射る。

ジャスティンとダンがインプと赤い悪魔を次々と倒して行く。


【ミアスマ!もう貴女に手は残っていない。これで詰みです!】


【フード野郎!貴様だけでも!】


そう言うと崖を飛んで来ようとしたのだろうだが頼みの翼はアンナによって消し飛ばされている。

そんな事も分からないのか崖から飛ぶ。


「「「あ!?」」」


翼が無いので当然飛び降りた形になる。

それが上級悪魔ミアスマの最後の戦いになった。


ミアスマの落下した所へ行く。


【クヒュー・・・クヒュー・・・。】


苦しそうな様子を見て上級悪魔でも落下ダメージは入るんだなと思うと言ってやる。


【ミアスマ、介錯して差し上げます。】


【ベルゼバブ様・・・申し訳・・・。】


首を撥ねてやる。

アンナが側に来て報告して来る。


「アーサー君、悪魔族は後二十体ぐらいだよ~。ジャスティンとダンに任せれば全滅させる事が出来るんさ~。」


そう言うと黒い靄になっているミアスマを見る。


【色々と策をめぐらせて来た悪魔でしたね。手ごわかったです。】


「そうだね~。でも最後はあっけなかったんさ~。」


【そうですね。でも強敵でした。】


「そうさね~・・・。」


すると黒い物体が落ちていたので拾う。

これは何だろうか?

上級悪魔を倒すと出て来た核の様な物体だった。


バックパックにしまう。

『虚無の核』?

魔法ギルドにでも調査依頼を出すかな。

念の為に生贄の祭壇を壊しておく。


「終わりましたね・・・。」


ジャスティンがそう言うと皆が肯く。


こうしてこの戦争は終結するのであった。

此処まで読んで下さり、ありがとうございます!

それではいつものから!

評価、イイネ、ブックマーク、等々。

誠にありがとうございます!

大変に励みになります!

それでは 次話 戦後と功労賞(仮 でお会いしましょう!

お休みなさいませ!

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