前哨戦
いつも読んで下さっている方々、こんばんは。
執筆終わりましたのでUPいたします。
それではお楽しみください。
そして準備を整えた俺達は夜を迎える。
日が沈んでから一時間も経っていないだろうか?
突然に銅鑼が鳴る。
ゴーン!ゴゴーン!ゴーン!ゴゴーン!
この銅鑼は・・・いつも通りのバルロンだね。
俺達はいつものようにバドラック様の所へ行き出陣を許可してもらう。
今回はジャスティン達に先に出てもらった。
敵を集めてもらう為に誘導してもらったのだ。
集まっているバルロンデーモンを確認し見張り台の上から呪文をを唱える。
そして力のある言葉を解き放つ!
【・・・10th アンチ・イビル・サークル!】
白い魔法陣と共に白い女神様が現れ五十体程のバルロンが消し飛ぶ。
10thともなると強い魔法なのだがクールタイムが長いので連発が出来ない。
台の上から見ているとジャスティン達が接敵したようだ。
皆、良く頑張ってるね。
しばらく見ているとバドラック様が見張り台に上って来た。
いつもの様に愚痴を言って来る。
司令官のバドラック様が一番苦労されているのだろう。
「公王様方め・・・毎度の事ながら未だに帰還して頂けん・・・しかし普通の悪魔族ならば善戦できる様になって来たのだがな。」
【そこは役割分担ですよ閣下。彼らは強敵と戦ってこそ伸びるのですから。】
「アーサー殿は達観しておるな。だが、あのままだと囲まれるぞ?」
【左様ですね。魔法で道が出来ましたので包囲網の敵左翼を叩いてきます。】
「分かった。見守る事しか出来ん・・・頼むぞ。」
【先程も申し上げました通り、そこは役割分担ですよ。割り切りましょう。では、行って来ます。】
「そなたに、戦の神の加護があらんことを!」
そう言って見張り台から飛び降りると戦場に向かう。
皆の所に急いで駆けていると!?
あれ?
何かヤバイ!
嫌な予感がすると思って慌ててバックステップする。
すると、そこにいなかったはずの悪魔が現れた。
【ほう、これを避けるか。】
また嫌な予感がする。
更に転がる様にバックステップをする。
【こちらも避けられた。このフードの男だな。主が言っていたのは。】
主?
誰の事だ?
見ると五m程の悪魔が二体立っていた。
相手はこの青いのと黄色いのかな?
そのまま戦闘に入る。
どうやらテレポートの魔法を使って移動している様だ。
下級魔法の詠唱破棄かよ!
厄介すぎる!
こいつら上級悪魔か!?
まあ良い。
戦い方を学ばせて頂きましょうかね?
フッっと消えては現れる二体に翻弄される。
斬ろうとすると「フッ」ッと消える。
そして背後に現れて攻撃される。
避ける。
または受け流す。
この繰り返しだ。
っく、このままではジャスティン達が囲まれてしまう。
焦る俺を戦術スキルが平静に戻してくれる。
落ち着いた思考にしてくれる。
知性評価スキルが教えてくれた。
要するに現れたら斬れば良いんだ。
モグラ叩きと一緒だ。
わざとバックステップをする。
そして振り向きざまに斬る。
手ごたえがあった。
振り向くと黄色い方の悪魔の左肩から下が無くなっている。
仕留められなかったがダメージを与えた様だ。
【そんな馬鹿な!もう順応したのか!】
【っく、グレーター・ヒール!】
青い悪魔が力のある言葉を唱えると黄色い悪魔の左腕が元に戻る。
っち、厄介な。
これ以上長引かせてはいけない!
そう思って無詠唱のテレポートの魔法を発動させる。
【【馬鹿な!人間ごときが詠唱破棄だと!?】】
貴方がたに学ばせて頂きましたよ!
魔法スキルと知性評価スキルが最適化してくれた。
これでこの戦法も見切った。
貴重な経験をありがとう!
【ありえん!前の勇者にも出来なかった事だぞ!?】
青い悪魔が言って来る。
ほう、こいつらは勇者と戦った事があるんだね?
しかし、何百年前の話をしているんだろうか?
聞いた話だが、確か勇者は200年前にいたって話だったけれど。
俺の後ろに青い悪魔が現れた。
その時には振り向いて斬りつけている。
【馬鹿な!】
青い悪魔の首を叩き斬った。
【グオオォォォォォォ!主よ!】
そう言って青い悪魔が崩れる様に黒い靄になった。
何か黒いものが落ちる。
【次は貴方ですね。黄色い悪魔の人、パターンは覚えたので行きますよ?】
剣で指すと俺は言う。
【馬鹿な!こうも簡単に!?】
そう言って黄色い悪魔の人がテレポートする。
焦っているので、当然、俺の予想通りのポイントに現れた。
その背中にテレポートする。
【この強さ!主よ!こいつこそ勇者よりも化け物です!】
首を切り落とす。
【これで人間だ・・・と・・・は。】
そう言って黒い靄になる。
また黒いものが落ちる。
主ってミアスマかベドラムのどちらかかな?
二個の黒い核の様な物を回収してからジャスティン達の方を見ると半包囲される所だったので宣言した通り左翼を叩きに行く。
しばらく左翼で暴れていると暗闇の奥の方から十m程の巨大な鹿頭の悪魔が足音を響かせながら近寄って来る。
バルロン達を倒しているとその悪魔が語り掛けて来た。
【っけ、戦場にガキがいるぞ?こいつが強いって?どう見てもただのガキだろう?おい、さっさとやっちまえよ?】
何を言っているんだろうと思っていたのだがさっきのやつらの事だろうか?
バルロンを切り裂きながら言う。
【青いのと黄色いのならもう倒しましたよ?】
【お前、俺の言っている事が分かるのか?】
驚いている様だが無視してバルロンを斬って行く。
するとイラついているのだろう語気を荒くして言って来る。
【何故出て来ない?エモニ!クリスフィ!殺れと言っているんだ!】
中央を見るとジャスティン達も優先してバルロンを葬っている様だ。
そんな鹿頭に再度言う。
【だから倒しましたよ?】
バルロンを倒しながら繰り返す。
【そんな馬鹿な事があるか?あれでも上級悪魔だぞ?そんな簡単には・・・。】
クールタイムが終わったようなので呪文を唱え、力ある言葉を解き放つ。
【・・・10th アンチ・イビル・サークル!】
ジャスティン達の目の前にいる五十匹程のバルロンデーモンが消え去って行く。
【10thだと!そうか!お前がミアスマの言っていたフードのヤツか!】
バルロンを倒しながらそいつに言う。
頭の弱い悪魔なのだろうか?
【なら貴方がベドラムで間違いないですか?】
【何故俺の名前を知っている!?】
【この国の伝承では一般的に知られているようですよ?】
そう、バドラック様が知っていたからね。
ミアスマの名前を語っていたので当然の事だろう。
【っふ。ならば掛かってこい小僧!俺が相手をしてやろう。】
【・・・ちなみに、貴方程度の悪魔ならそちらの四人が相手をしてくれますよ!】
【程度だと?俺を侮辱するのか!?】
あら?
この程度の挑発に乗っちゃうのかね?
沸点低いな。
丁度良い。
ジャスティン達の鬱憤を強敵と言うもので晴らしてもらおうかな?
【では少々お待ちくださいねっと!】
バルロンデーモンをどんどん片づけて行く。
後は100体ぐらいかな?
何故か挟撃はしてこないようだ。
コイツには作戦も何もないのか?
そう言えばゲームのベドラムも・・・。
確かにその性質は厄介だけれど気が付けばジャスティン達には良い経験だろう。
しかし、こんなのを部下に持っていて大丈夫かベルゼバブさん?
そう思うとバルロンを斬り倒しながらジャスティン達の方に向かうのだった。
此処まで読んで下さって、ありがとうございます!
まずはいつものから!
評価、イイネ、ブックマーク等々。
毎回の事ながらありがたく思っております!
執筆にも力が入ります。
戦記物の独特の表現が出せればいいかなと思いながら先達の小説を読んだりしております。
ただ気が付くと真似っこになってしまい自分の書きたい物が違う!
と、日々勉強させて頂いておる次第でございます。
それでは 次話 決戦、ベドラム(仮 でお会いしましょう!
お休みなさい!




