秘密兵器
皆様、おはようございます!
いつも読んで下さってありがとうございます!
執筆終了いたしましたのでUPします。
それでは、お楽しみください。
皆と別れジャスティン達のいる宿屋へ向かう。
もちろん真っ赤なフード付きのマントは着ている。
宿に着くと扉を潜り中に入る。
「アーサー!こっちだぜ!」
ダンから声が掛かる。
おお、ダンがいた!
来てくれたんだね!
前に座っていた六人掛けのテーブルに近づいて行く。
【ダンさん、探し物は見つかりましたか?】
「おう!見つけたから此処にいるんだぜ?」
【・・・それは良かった。】
そう言って握手をする。
「アーサー、済まないが先日の件から話してくれるかい?」
ジャスティンがそう言って来たので俺はアーゼ様の誘拐事件の事を話し始めた。
「「「ベヘモド?」」」
【ええ、倒したバルロンデーモンが最後にそう呟きました。後、偽装したと思われる手紙にもその名前が書かれてありました。俺はその暗躍している悪魔だろう者がこの一件に大きく係わっていると思っています。】
「アーサー君~、悪魔と断言するのはバルロンと言う中級の悪魔が関与していたからなのかな~?」
【そうです、アンナさん。悪魔は召喚でもされない限り人族の言いなりにはなりません。しかも相手は中級です。人間では召喚は無理でしょう。なので、それ以上の悪魔であると判断致しました。】
「そうですわね。中級の悪魔族を召喚出来る悪魔・・・上級悪魔の可能性が高いですわね。」
「その悪魔族を倒すって事なんだろう?親玉さえやっつければ良いんじゃねえか?」
「ダン、そこにたどり着くのにどれだけ大変なのか、が抜けていますよ?」
「そうなんさ~。で、アーサー君。この戦いを有利にする物は何か無いのかね~?」
アンナが期待を込めた目でそう言ってくる。
期待には応えないとね。
【そこでこれを作ってきました。ジャスティンさんにはロングソード、ダンさんにはツヴァイハンダー、アンナさんには1000本の特効矢、ラフィアさんには6thまでの特効スペルブックです。】
それぞれをバックパックから取り出す。
「アーサーよ?ツヴァイハンダーだったら使えるけれどよ。これだと秘密兵器って訳にはいかないんじゃねえか?」
「ダン、アーサーなら、通常のロングソードでは中級悪魔にはダメージは通らないのは知っているはずですよ・・・と言う事は?」
【そうです。ただの武器ではありません。悪魔特効の武器です。】
「「「何だって!?」」」
「アーサー、お前いくら使ったんだよ?伝説級の武器じゃねえか!?」
大げさな、属性武器等で最大に錬成している訳でもないのにね。
やはりゲームとは価値観が違うね。
まぁ、この武器があれば中級どころか上級にも通用するだろう。
それに、練成の素材はそんなにお金は掛かっていないしね。
【お金はそんなに使っておりませんよ?ただ、これは皆さんが無事に帰れるかどうかの物なので、お金なんかは出し惜しみしませんけれどね?】
「アーサー、君って言うヤツは・・・。」
「本当かよ、ミカ様でも作れないんじゃねえか?」
「こりゃ~、負けられないね~。」
「アーサー様、ありがとうございます!」
アンナとラフィアにも装備を渡して行く。
特効矢は重いのでとりあえず五十本渡した。
なんか皆がキラキラしている目で俺を見て来る。
ラフィアの顔なんか怖いぐらいだ。
【ま、まあ、そこは俺の伝手ですよ。これで公国を救いましょう。防具に関してはこちらを。】
更に、青く染め上げたローブを四着取り出す。
先日作ったスペシャルな奴だ。
「このローブは何だい?アーサー。」
【このローブは魔法の抵抗値を上げる物です。インプのファイヤーボール程度なら防いでくれます。赤悪魔のライトニングだと多少の火傷はしますが追加効果の麻痺はつかない程度に防いでくれるでしょう。】
「おいおい、これは・・・。」
「ええ、ダン。貴方の思っている通りですよ。」
「すごい物なんさ~。」
「さすがですわ!アーサー様!」
ラフィア真剣にね?
【これで前に揃えた装備一式で中級悪魔まででしたら攻略できるでしょう。もし上級が出てきたら俺が相手をします。】
「流石のアーサー様でも上級は厳しいのでは?」
【ラフィアさん、貴女の勇者を信じて下さい。】
「そう言われては!信じましょう私の勇者様を!」
何か祈り始めた。
大丈夫なんだろうね、ラフィアさん。
【それと、死ぬつもりはありませんので。皆さんに『アリステリア様』の御加護を!】
「「「御加護を!」」」
そう言うと俺は出て行こうとするのだが・・・。
「アーサー様、今日は可愛がって頂けませんの?」
「そうだよ~?アーサー君。決戦なんだから英気を養わないといけないよね~?」
【いや、ちょっと時間が!?】
珍しくラフィアが食らいついて来る。
「そんな事言わないで下さいまし!」
「そうだよ~?それでお姉さん達はやる気が出るんだからさ~?」
そんな二人を止めてもらおうと頼みの綱のジャスティンとダンを見る。
【ジャスティンさん、ダンさん止めて・・・あれ?】
いつの間にか二人がいない。
計ったな二人共!
「さあ、行きましょう!」
「来ると良いんさ~!」
【お、俺にはやる事がー!】
そうして昼間から二人とイチャイチャした。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
時計の鐘が十六時を知らせる。
二人を満足させるのに時間が掛かってしまった。
急いで着替える。
早くギルドに戻らなければ。
眠っている二人に毛布を掛けると宿屋を出る。
ギルドに向かって走る。
もちろんいつものマントは途中でしまっておく。
ギルドに着きカウンターのお姉さんに挨拶をして鍛冶場に戻る。
【ただいま、ミカ!】
ズゴーン!
鞘付きのロングゾードで後頭部を叩かれた!
【お、お、お、ぉ、ぉ、ぉ・・・。】
「いつまで掛かってるのよ!この大馬鹿!」
【いってーな!しかたねえだろう!いろいろと話してたんだよ!】
「最後の晩餐になるかもしれないのに!時間に合わせるぐらいの甲斐性を見せなさいよ!」
【なんで甲斐性なんだよ?】
「アンタってホントに馬鹿?」
【馬鹿、馬鹿、五月蠅いんだよ!】
「ルイスさんと過ごすんでしょう!さっさと片付けなさい!」
【お、おう・・・。】
片付けを始める。
おのれミカ。
帰ってきたら覚えてろよ!?
只今の時刻は十六時五十分。
俺は未だその脅威を知らない。
此処まで読んで下さって、ありがとうございます!
まずはいつものから!
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大変にありがとうございます!
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調子に乗っていたらこの時間だった。
窓の外を見る。
うん、未だ暗い。
眠り時だ。
と言う訳で眠ります。
それでは 次話 ニョロニョロの魅力 でお会いしましょう!
お休みなさい!




