表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ゲームで伝説の鍛冶師だった、元アラフォーおっさんの異世界転移奮闘記  作者: Maya
第一幕 第一章:そして始まる異世界生活
49/315

武具の真価

いつも読んで下さっている方、ありがとうございます!

初めましての方、ようこそ!

執筆終了しましたのでUPします。

それでは、お楽しみください。

台所を借りれたので今回はタネを作っておいたメンチカツを作ってみる。


十分に温まった、たっぷりの油にメンチカツのタネを投入していると良い匂いが辺りに漂い始める。

そうしてお米を炊き、キャベツを千切りにする。


暖かい味噌汁が飲みたかったので昆布から出汁を取った味噌汁にわかめと豆腐の具を入れて作った。


揚がったメンチカツを盛り付けてメンチカツ定食の出来上がりだ。


出来上がったら御飯をよそいアンナとラフィアに手伝ってもらい、待っている二人に食事を渡す。


「アーサー、この茶色くて丸いのは何だい?」


「そこの瓶の「ソース」を掛けて食べると凄い美味くなるので試してみて下さい。」


「りょ~、アーサー君の御飯はなんでも美味しいからねぇ~。」


「アーサー様の作った物であれば米の一粒さえ残しませんわ!」


「じゃあ、頂こうぜ!」


相変わらず大絶賛された。


そうして食べ終わると借りている台所でアンナとラフィアと共に食器を洗っている。


「アーサー君には体でお返ししないとダメなぐらい借りが貯まってるのよね~。」


「左様ですわ!私は一度可愛がって頂いているんですが・・・。」


二人共俺の方を艶っぽい目で見て来る。

さすがに今日はこれからの事があるのでダメだろう?


「まあ、次もチャンスはあるよね~。」


「そうですわね。」


っほ、何とか大丈夫な様だ。

食器を片付け終わると皆で相談を始める。


「さて、じゃあ、アンナに斥候を頼むとしてどうするかだね。」


ラフィアが力のある言葉を唱える。


「・・・ナイト・サイト。」


多分、持続時間の関係でアンナにだけ暗視の魔法をかけたのだろう。


「先に行ってるよ~?」


「頼みます、アンナ。」


「りょ~。」


アンナが走っていく。

さすが猫人、素早いね。

あっという間に走り去っていった。


「さてと、行こうかね。」


ダンが言うと皆で肯いて歩いて行く。

しばらく歩くと夜になったからだろうかあちこちにレイスにが浮かんでいるのが目に入る。


「アーサー、アイツらは放っておいて良いぜ。」


気にしている俺にダンがそう言って来る。

どうやらノンアクティブの様だ。

そう思って歩いていると合流地点に着いた。


アンナを待っていると暗闇の中から突然アンナが現れた。

真っ黒だったので接近するまで気が付かなかった。


バレると不味いので当然明かりはつけていない。

皆が驚いているとアンナが話し始める。


「表門に完全武装の見張りが六人。弓矢を持って屋根に上っているのが四人。他の人達は倉庫の人質を売り払う準備をしているようなんさ~。」


思った通りだったがギリギリ間に合った様だ。


「裏門は見張りが二人。それとちょっと離れて人質の倉庫の前に二人の計四人いるんさ~。」


離れているが四人なら何とかなるだろう。


【じゃあ、裏門には俺とラフィアさんが行きます。本格的に人質にでもなったら手が出せなくなりますからね。】


「分かりましたわ。アーサー様のお供、完璧にこなして見せますわ!」


「じゃあ僕達三人で正面を受け持とう。」


「そうだな、騒動を起こせば裏手も油断するかもしれないからな!」


「じゃあ~、あーっしは隠れて援護かな~?」


「そうだね、お願いするよアンナ。」


「りょ~。」


「じゃあ、奴隷商人が来る前に早い所倒してしまおう。」


「「「ぉぅ。」」」


小さな声で皆が言った。

ラフィアは力ある言葉を唱えて皆に暗視の魔法をかける。


「おお、相変わらず便利だよね。ありがとう、ラフィア。」


「さすがに暗視魔法は良いな。これで昼間の様に戦えるぜ。」


「これで100発100中なのさ~。」


「明るくはしましたけれど持続時間もありますわ?油断は禁物ですわよ?」


【では行動しましょう。】


「また後で会おう、アーサー。」


【ジャスティンさん達も『アリステリア様』の加護を!】


そう言って砦に向かう。

裏口と思われる場所にたどり着くと「探知」と言ってスキルを発動させる。


裏門二人、倉庫前に二人、ん?倉庫の中にも一人いるな?

これは不味い。


『ラフィアさん、倉庫の中にも一人いるみたいだから。先に片づけてきますね。』


『分かりましたわ。少々お待ちくださいね。』


ラフィアは力ある言葉を唱える。

プロテクションの魔法だ。


「これで大丈夫だと思いますが、気を付けて下さいましね。」


そう言って頬にキスをしてくれた。


「貴方に『アリステリア様』の御加護があらん事を。」


【ありがとう。】


俺は行動を開始する。

隠蔽スキルを使い隠密スキルを発動させる。

倉庫になっている所まで近づいて行く。


ランタンの明かりのみなので相手には気づかれてはいない。

これはアース・エレメンタルで範囲等の実験して確認出来たので人間でも大丈夫だろう。


そして見張りの後ろに行き当身する。

無言で意識を失うが倒れられると困るので柱にもたせ掛ける。

そしてすぐさま隠蔽スキルを発動させる。


「なんだ、疲れたのかよ?」


と、言っている盗賊にも当身を食らわせる。


「きゅぐ。」


コイツも同じようにしておく。

振り返ると倉庫の扉に向かう。


ドアノブに手を掛けると嫌な予感がする。

罠があるのかもしれないと思い「罠解除」のスキルを使う。

鳴子の罠が仕掛けてあったので罠を外す。


ドアの音を立てない様に開けて素早く中に侵入する。

隠密スキルが大活躍だ。


暗視の魔法が効いているので中にいた見張りの男を難なく昏倒させる。


そうすると何人か気づいたのだろう。

ザワザワと声がして来る。


『静かにしてね、君達を助けに来たんだ。もうすぐ助けるからちょっとだけ我慢してくれるかな?』


そう言うと小声で何人も「ありがとう。」と声が掛かって来た。

泣いている人もいる。


男を縛り上げ猿轡をする。


そして裏門の見張りの男、二人も昏倒させるとラフィアを呼ぶ。

男達を縛り上げている間に、ラフィアが人質の冒険者達の縄をダガーで切って行く。

また、人質になっている人達の何人かにラフィアの暗視魔法をかけてもらう。


暗視魔法のかかった人達に暗闇で見えない人達を先導してもらいラフィアの案内で合流地点に行ってもらう。

全員に掛けるとラフィアのマナが無くなる為だ。


昏倒している男達を縛り上げていると表門の方が騒がしくなって来た。

何人かの足音が聞こえて来たので隠蔽スキルを使い待ち伏せる。


四人の男が来たが問題ない。

隠蔽からの隠密スキルのコンボで相手を昏倒させて四人とも縛り上げる。


さあ、ジャスティン達の援護に行くかな。


そうして俺は隠蔽スキルを使い隠密スキルを発動させる。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


「さあ、ダン!久しぶりに正面突破ですよ!」


「武具を作ってもらっておいて良かったな!」


「張り切りすぎないようにね~!捕縛優先なんさ~?」


「分かっていますよ。アンナも援護を頼みますよ!」


「まーっかせなさい~!」


「そうだ、アンナは戦闘が終わったらラフィアのいる合流地点の方に向かって下さいね。」


「りょ~。」


そうして歩いて門へ近づいて行く。

十m程近づくとさすがに分かったのか騒がしくなってくる。


「行きますよ!」


「おうともさ!相棒!」


ギリギリと弓の引かれる音が響く。

後ろからアンナが弓を撃って来た。

それはまるで爆発したのかの様に両開きの門の片方を吹き飛ばしたのだった。

さあ開戦の狼煙は上がった!


近づいて来る男の横腹を剣の腹で打ち据える。

グシャっと嫌な音と手ごたえがして男が転がり回る。


「「「こちらです!」」」


挑発スキルを発動させると何人かの弓使いが僕に狙いを付けて来た。


「アーサー、君の事は信じているからね!」


そう叫ぶと門に突撃して行く。

ダンも一人倒したようだ。

そのまま次の相手を探している。

何かカンカン当たっている音がするがダメージは無いのでそのまま門に突っ込む。


「弓が効かねえぞ!化け物か!」


「化け物とは酷いですね、ハアッ!」


気合のもと相手を殴り倒す。

剣の腹で攻撃しているので骨は折れても致命傷にはならないだろう。


上から人間が降って来る。

地面に顔面で口付けをしたその男はそのまま動かなくなった。

矢が刺さっているのでアンナがやってくれたのだろう。


気にせず進む。


「表は陽動だ!裏口を見に行け!」


男の声が聞こえる。

だが裏口にいるのはアーサーだ。

彼なら上手くやってくれるだろう。


男が振ってきた剣を力を込めて弾き返そうとすると男の剣が斬れた。

震えてしまった。

これ程の物を託されたのか!

これは負けられないぞ!


そうして三人目を殴り倒した。

ダンは身軽に避けていて同じく三人目を倒した所だった。


そうして四人目に向かって行く。

ダンが背中を守ってくれる。

伊達に長年背中を預けていない。

分かってくれている!

そうして四人目を殴り倒す。


「ハアッ!」


五人目を倒した所で周りが静かになっていた。


そう、盗賊達が降伏したのだ。


「僕達の勝ちだ!」


「うおおおおおー!」


ダンも雄叫びを上げている。

裏口からアーサーが来た。


僕はこの勝利を生涯忘れないだろう。


そしてアーサーがこの武具を作ってくれていた時のミカ様のつぶやきを思い出していた。

(アナタ、光栄に思いなさい。アタシを超える鍛冶師が此処にいるのよ。)


「アーサー!」そう叫んで行っていつの間に来たのか盗賊を縛り上げている彼に近づいて行く。


「僕達の勝利だ!」


と、言って手を差し出す。

アーサーはしばらくして手を握り返してくれる。

ダンの方を見ると彼もアーサーに握手を求めている所だった。


アンナの姿が見えないのでもう合流地点に向かっているはずだ。


【ジャスティンさんとダンさん、疲れている所を悪いんですが。もうしばらくそのまま周りを見ておいて下さい!】


「どうしたんだい?」


何かあるのかと聞いた所。


【受取人が来ない。途中で逃げているのなら良いんですけれど・・・。】


そうだ!

取引相手を見ていない!

それにどんな奴かも知らない!


そうして僕とダンは油断せずに辺りに気を配るのだった。

此処まで読んで下さってありがとうございます!

先にいつものを。

評価、イイネ、ブックマーク等々、毎回ありがとうございます!

戦闘描写などいかがだったでしょうか?

まだまだ話は進んで行きますので頑張って執筆いたします!

それでは 次話 生死の境目 でお会いしましょう!

お疲れさまでした!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ