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ゲームで伝説の鍛冶師だった、元アラフォーおっさんの異世界転移奮闘記  作者: Maya
第一幕 第一章:そして始まる異世界生活
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晩餐会、その後

いつも読んで下さっている方、おはようございます!

初めましての方、おはようございます!

これで晩餐会編終了です。

それではお楽しみください。

〆の挨拶をした給仕さんから報告が来る。


「皆様とても喜んでおいでです!大成功です!」


厨房から歓声が上がる。


「君の料理はとても斬新だ。大変勉強になったよ。ありがとう。その、先ほどはすまなかったね。」


マギラスさんに頭を下げられた。


【お気になさらないで下さい。逆の立場でしたら私も同じ事をしたでしょうから。】


そう言うと握手され肩を叩かれた。

厨房で働いている人たちは給仕さんを含めると十二人いたので皆さんに感謝を伝える。


【皆さんのお力によって今夜の晩餐会は大成功致しました。心よりの感謝を!ありがとうございました!】


俺が言うと誰かが拍手をしてくれた。

その拍手がだんだん増えて行く。

全員が拍手をして成功を祝うのであった。


片付けをしているとステファンさんが来て伯爵様が呼んでいるとの事だった。

お呼びなら仕方ないね、片付けの途中だが皆さんに伝え厨房を後にする。


エプロンを外しバックパックへ、代わりにジャケットを取り出し着る。

これで準備は整った。

さあ、皆と会おうか。

そして晩餐会の会場に行くと拍手で迎えられた。


爺さんが喜んで感想を言って来た。


「あんちゃん、楽しませてもらったぞ。特に生魚は驚いたのう。あれと酒が無いと食べた気にならんかもな!ふぉっふぉっふぉ。」


レガイアさんが同じく感想を述べる。


「プリン、至高にして究極。あの黒い部分もまた美味かった。いやそれだけではない、言葉にできないぐらい貴殿の料理は美味かった。」


マリーナさんが料理の秘密を聞こうとでもしているのか・・・。


「ヘファイストス君、君はどこであれ程の料理を教わったの?さぞや熟練している人よね?その人を我が家へお迎えしたいわ。是非教えて頂戴。」


少年が自己紹介とともに感想を述べる。


「私はザイード・フォン・オーカムと申します。御爺様に鍛冶師と聞いておりましたが、料理人でもあったのですね。全てがとても美味しかったです。」


アレックスさんは相変わらずだった。


「ヘファ殿、あの酒はまだあるかい?良かったら持たせてくれるか?あの魚料理とすごく合ってて美味かった。あったら土産に頼むぜ。」


皆が口々にそう言ってくれたので嬉しいね。


【皆様の口に合ったようで光栄の至り、今夜は家族共々お誘い頂き、ありがとうございました。皆、喜んでおります。】


そう言って頭を下げる。

そうするとルイスが頭を下げる。

それを見たリズ達が同じく頭を下げる。

アリスも下げていた。

偉いぞアリス。

皆から拍手が降り注いだ。


うーん、自己紹介されたが、あの子は初めましてだよな?

冒険者A、もといマグヌス君はどうなったのだろう?


拍手が収まるとドリュカス様がルイスを見て言う。


「代表して言おう。ルイス嬢。」


「は、はい!?」


ルイスが立ち上がる。


「この礼と言う訳ではないが何かあった時は『オーカム家』が支えてやるでな。何かあったら遠慮なく頼るがええ。」


「伯爵様、光栄でございます。その際は是非お願い致します。」


「あんちゃんもな。あと家族の皆も頼って来るが良い。力になれる事があれば全力でお支えしよう。」


おお、貴族様の後ろ盾を得られてしまったぞ?

まあ、まずはミスリルの剣を直さないといけないけれどもね。


時計は二十一時の鐘を響かせる。


「うむ、大変有意義な時間であった。これで散会とする。あんちゃん、また酒でも飲もう。」


「ええ、その際は奢らせて頂きますよ、爺さん。」


その言葉で解散となった。

アリスとリズとベスとマオが抱き着いて来る。


「ヘファさん、とっても美味しかったのですー!」


「お兄さん、一生アタシを養ってよね!」


「とっても美味しかったの・・・ありがとう・・・。」


「美味しかったです!ヘファさん、ごちそうさまでした!」


皆が口々に言ってくる。

俺は嬉しくなって順番に皆の頭をグリグリと撫でつける。


「とても美味しかったわ。ありがとう。」


ルイスも寄って来てそう言って抱き着いて来た。


「見よ、レガイア、ザイード、アレこそが家族の在り方だとは思わんか?」


「左様ですな、父上。」


「左様でございますね、御爺様!」


マリーナさんとアレックスさんが微笑みながらその様子を見ていた。

ステファンさんが馬車が到着いたしましたと言って来たので、また帰りの馬車を頼んでおいてくれたのだろう。


お言葉に甘えその場を辞する。


するとアレックスさんが寄ってきて耳打ちして来た。


『ヘファ殿、あの酒はないのか?』


囁いて来た。

仕方がないなぁ。


【特別ですよ?伯爵様と飲んでくださいね。】


そう言って二樽渡すと喜んで担いで奥の部屋に行ってしまった。

明日に響かせないようにね、アレックスさん。


皆さんが前回と同様に門の所まで見送りに来てくれた。

なんかすごく高級そうな馬車だった。

そしてステファンさんが小袋を渡してくる。


【これは?】


「大旦那様からの報酬でございます。」


【そう言う事なら遠慮なく。】


と言ってありがたく受け取る。

バックパックに入れると金貨が五枚入っていたのが分かった。

相変わらず太っ腹だな。


【伯爵様、長生きして下さいよ!】


「あんちゃんも息災でな。」


皆が馬車に乗り込む。


【それでは失礼致します!】


「ああ、また会おう、あんちゃん。」


「ヘファイストス殿、インゴットが揃ったら使いを出すので頼むぞ!」


「ルイスちゃん放したらダメですからね!」


【皆さん、ありがとうございました!】


最後にお礼を言う。

そして馬車から皆が手を振っていた。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


馬車を見送るとわしはレガイアに言う。


「ミスリルインゴットを早急に手に入れよ、いいか?必ずじゃぞ?」


「かしこまりました、父上。」


よりによってこの時期に王都で品切れしているとはな・・・。


「で、どうじゃお前から見たあの御仁は?」


「信頼に足る人物と見ました。公国の件を頼んでもよろしいのでは?」


「実力はどうかの?」


「アース・エレメンタルを一撃で屠る御仁です。必ずや期待に応えて下さるかと。」


「ふむ。」


わしは考える。


「ではレガイア、公国から何もなければあの御仁に七日後に依頼を出せ。その頃までは公国の騎士団も持つじゃろう。」


「何故七日後なのですか?」


「こちらの都合で頼むのじゃ。只の気まぐれよ。家族と長くいさせておいても罰はあたらんじゃろう?」


「それでは我が騎士団にはそう通達をしておきます。」


「良い様にな。」


「かしこまりました、父上。」


そう言ってわしは屋敷に戻る。

途中で振り返る。


「すまんのあんちゃん、少しばかり利用させてもらうぞ?」


そう言って屋敷に戻る。


レガイアも思う所があるのだろうが、今回ばかりは期待をせねばならんじゃろう。


そうして、あのまだ若いあんちゃんに創造神の祝福があらん事を祈るのであった。

此処まで読んで下さってありがとうございます。

寝ようと思っていたのですがきりの良い所までと思い執筆していたらこの時間でした。

明日は休みなのでゆっくりと眠ります。

次話から違う展開が始まりますので、お付き合いください。

それでは次話 どうやら貴族様が泊っているらしい(仮 でお会いしましょう。

それではおやすみなさい。

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