本物の竜種
皆様御疲れ様です。
投稿できるようになりましたので上げます。
お楽しみ下さいませ。
楽しみにして下さっていらっしゃる皆様、大変にお待たせいたしました。
「何ですって!?」
「鑑定をかけられる者はいないか?」
「鑑定なら私が!」
「すぐに鑑定をしてくれ、確認が取れたら俺は仲間の所に戻ります!」
「『鑑定』。」
「「「・・・。」」」
「皆、その方の言う通りです。この竜、いえ、亜竜はホワイト・ウィルムです。」
「っく、やられましたね。」
「って事は・・・奥にいるかもしれないんだな?」
「ジャスティン、偵察するんさ~?」
「アンナ、頼みます。」
「あいさ~!」
そう言うとアンナは飛び出して行った。
「では、私も戻ります。」
「御苦労様です、情報ありがとうございました!」
そう返事をするとジェフさんは走って戻って行った。
「「「・・・。」」」
「氷竜ではなかったと・・・。」
「アーサーが言ってたやつじゃねえのか・・・。」
「兄貴達どうしたんだよ?」
「氷竜ではなかったのですね、それなりに強かったと思いましたが・・・。」
「相棒、ひたっている暇はねえぞ?」
「そうですわ、ジャスティン。」
「兄貴。まだ強敵がいるんだ。それに、皆と合流すればアタイ達だけじゃないんだぜ?」
「奥にいるのは、これより強い竜種ですね。まだまだ鍛錬の成果を、実力を見せられると・・・?」
「その通りじゃな、ジャスティンの坊主よ。その為の鍛錬で、坊主の装備なのであろう?」
「左様ですね、ジュウベイ様。ですが、僕は弱気になった訳ではありません。」
「ちょ、ちょっと待って下さいませ。各部隊のいる所に亜竜がいるとして・・・何故このような事をする必要があるのでしょうか?」
「どう言う事ですか、ラフィア?」
「・・・亜竜では足止めにしかならなかった?時間稼ぎ?・・・何の為に?」
「ラフィアの姉さん、考えをまとめながら進もうぜ。どうせ行かなきゃなんねえんだ。」
「そうですね、亜竜の死体は後続のドリュカス様の部隊に任せましょう。」
「今は行動あるのみだぜ!」
「まずは、アンナを待ちましょう。」
「そうだな、お?雪が・・・吹雪が晴れて行くぞ?」
「これは・・・皆さん、やってくれたようですね。」
「これで吹雪の結界は無くなりましたわね。」
「後はアンナの姉御の情報次第っすね。」
「良い情報ならば、よろしいのですが・・・。」
「まあ、待ってみようぜ。そんなに時間はかからねえだろうさ?」
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
【・・・いますね。】
「旦那様?これは・・・足跡でございますか?」
「主君、この巨大な足跡が氷竜なのか?」
雪道を十分程歩いた所に足跡を見つけた。
だが、先程の亜竜とは大きさが違う。
【氷竜のようですね・・・ここまで来ているようです。】
「まさか、偵察ですか?」
「相手は竜種、警戒されていると言う事かな?」
【そうですね、相手は頭も回ります。油断なきようにしましょう。】
「「はい!」」
足跡から割り出すに、十五mぐらいの巨体であろうか?
ここまで巨大になっているのか。
ゲームとは違う・・・か。
変な偏見を持つのは止めよう。
敵も成長するようだからね。
ドラゴンとはこの世界に来てから初めて戦うのだが、どれ程の強さなのだろうか?
ワクワクして来た。
強すぎると言う竜種。
お手並み拝見と行きましょうか!
「旦那様、嬉しそうですね。」
「そうだね、セリス。だが、油断はせぬようにな。」
「分かっているさ、クレア。」
セリスさんや、貴女も嬉しそうですよ?
そんな機嫌の良いセリスとクレアに言う。
【セリスやクレアの日ごろの鍛錬が実っているかを知れる良い機会です。二人には期待していますよ。】
「旦那様・・・。」
「主君・・・。」
そう言うと二人は嬉しそうに俺を見つめて来る。
戦わせてあげたいのだが、その敵、今回で言う氷竜の強さが分からない。
俺がメインで戦えば良いのだが、付いて来た二人は後方援護だけで満足できるだろうか?
・・・無理だな。
自分達の鍛錬の成果を見せたい、と言うだけで盗み聞きをしてまで、ついて来ようとしていたのだから。
【吹雪がおさまったとはいえ、結界のせいで積もった雪が邪魔ですね・・・。】
「主君の魔法でどうにかならないかね?」
「旦那様、お願い致します。」
【うん、やってみるよ、4th ファイヤー・ウォール。】
ボアアアァァァ!
「これは炎の壁の魔法か?」
「鎧を着ていても感じる、熱気がここまで来るとは、流石ですね、主君。」
【ですが、これは効率が悪いですね・・・。】
「左様ですか?」
【うん、ちょっと他の魔法を試してみようかな。】
「魔法にも色々あるのですね。」
「その様だな。」
【では、二人は俺の後方に・・・織成魔法 5th 「ワイルド・ファイヤ」!】
ボアアアァァァ!!!
「炎が・・・まるで踊っている様に!?」
「しかも範囲が広い、これならば雪が溶けるのも早いぞ!」
【溶かしながら進みましょう。セリス、クレア、二人で先頭に立って下さい。】
「かしこまりました、旦那様。」
「任せたまえ、主君。」
【炎には注意ですよ?】
ここから先は相手のテリトリー、油断はしない。
その意味が二人に伝わったのだろう。
空気に緊張感が出て来た。
敵であるフロスト・ドラゴンやグラキエースと呼ばれるドレイクもどき・・・。
どのぐらいの強さなのか、大変に興味がありますね。
魔法を発動させながら、奥へと緊張感を維持する。
白の結界もおさまったので、各部隊は第一段階の氷柱を破壊できたのだろう。
雪を溶かしながらの前進は時間がかかる。
雪と泥濘を炎で処理しながら進んで行く。
炎のフィールド魔法を駆使しながら慎重に前へ。
【探知。】
大きな反応が四つ・・・今度こそ氷竜だろうか?
うん?
でかい反応が一体近づいて来た!
早い!
・・・そうか空を飛んでいるのか!
【上空警戒!】
そう、それは突然だった。
「ギャオオオォォォン!!!」
「「なっ!?」」
【鑑定!】
二人は空を飛ぶその巨体に圧倒されている。
白く美しい輝き。
鱗が日の光を浴びてキラキラとしている。
これが竜種か!
思ったより大きいと思ったらその巨体から洗礼の氷雪ブレスが来る。
「ゴアアアァァァー!!!」
「なんっ!?」
「っく!?」
【二人共、氷雪ブレスの範囲外へ!間違いありません、氷竜です!】
「旦那様、ブレスの範囲が広すぎます!」
【前進しなさい、奇襲は受けましたが、まだ勝敗が決まった訳ではありません!】
「了解だ、主君!」
「はい!」
氷竜が空中にいる為まずは地上に落とさなければ!
クレアがサイスの柄を上手く使いその勢いでブレスの範囲内から脱出する。
【・・・8th、フライ!】
空を飛び、氷竜に肉薄する。
空を飛ぶ氷竜が、慌てた様に俺の方へその首を巡らせるが俺は背中に向けて突っ込む。
ブレスの範囲を抜ける。
そしてその翼を狙う!
【まずはその翼を頂きましょうか!】
そのままの速度で刀を背中の翼と翼の間に突き立てる。
「ギャオオオオン!」
氷竜は暴れるがフライの魔法をコントロールしとり付いた左の翼から斬り付ける!
斬り付けるだけにしたつもりだったのだが、その翼を根元から斬り裂く事に成功した。
「ギャオオオォォォン!」
【二人共離れなさい!】
「「了解!」」
ズドオォン!
「ギャオオオオォォォン!」
氷竜を地面に落とす事に成功した。
まだブレスを吐いていたがその方向はセリスの方へ向いていた。
【セリス、ブレスを吐いている口のほうが範囲は狭いはずです。噛みつかれないように進みなさい!】
「分かりました、旦那様!」
役目を終えると氷竜から離れる。
くうっ、両手の感覚が・・・。
慌てて万能薬を飲み込む。
「フシュウウウゥゥゥ・・・。」
【ブレスの切れ目です、攻撃を!】
「はい!」
「任された!」
離れると陸戦になったと同時に魔法を唱える。
【・・・7th ファイヤー・ストライク!】
ゴアッ!
氷竜の足元から火が立ち上る!
「ギャオオオォォォン!!!」
これは効いたようだ。
間髪を入れず、クレアが突撃する。
「氷竜とやら、ブレスのおもてなしのお返しに私の攻撃はどうかな?」
ザシュッ!
クレアの攻撃は足を深く斬り裂く。
「グルオオォォ!?」
そのままサイスを回転させて、クレアが螺旋状に左前脚を傷付ける。
「氷竜よ!敵はクレアだけではないぞ?」
その後に続くように、セリスが傷付いた個所を突くと左前脚は血塗れになる。
「グルアアアァァァ!!!」
【俺も続かないとね、「アーマー・イグノア!!!」】
ザシュッ!
「シャギャアアァァ!?」
これで左前脚は使えないだろう。
それを見た二人は追撃する。
「『パワー・バッシュ!』」
ズドンッ!
クレアの強打がさらに傷付ける。
「『フィフス・トラスト!』」
ドドドドドッ!
「グルオオオォォォウ!?」
【おっと!?】
右前足の爪の攻撃を受けそうになるが、攻撃された左前脚の踏ん張りがきかなかったのであろうか。
前足を上げた事でバランスを崩した氷竜がそのまま転倒する。
ドザッ!!!
「シャギャアアァァン!」
【好機です!セリス、クレア、攻撃を!】
すると氷竜は後ろ足を軸に変更したようだった。
何とか体勢を立て直した氷竜がセリスを見る。
セリスのいる位置へ頭が回りそのまま噛み砕こうと迫る。
だが雪原とはいえセリスのスピードも上がっている。
華麗に範囲外から脱出しその間にクレアが右後ろ脚を切り裂く。
「ギャオオオォォォ!!!」
その鳴き声が呪文だったのかクレアに向かって魔法が飛ぶ。
バジッ!
「ぐおっ!?」
6thのエネルギー・ボルトのようだ。
その攻撃は予想していなく、クレアに直撃する。
「ぐうっ、そう言えば魔法も使えるのでしたね。」
クレアはベルトのスロットからポーションを取り面を上げあおる。
ダメージを回復させたのだろう。
ドラゴンに突っ込んで行く。
今度は尻尾でセリスを警戒している。
前足一本の犠牲で、氷竜は動けないようだ・・・これこそ好機!
【セリス、尻尾の注意をひきなさい、クレアは正面から攻撃を!】
「はい!」
「かしこまった!」
背中に飛び乗るとその翼に狙いを定める。
【うおおっ!!!】
ザシュ!
「ギャオオオォォォン!!!」
今度は右の翼をを根元から叩き斬る。
その間にクレアは右前足に斬り付ける。
「ゴアアアァァァ!!!」
何かの魔法か?
【上か!!!】
と、空から星が降ってくる。
標的は・・・俺か!
雪に足を取られるがこればかりは逃げるしかない。
ドガンッ!
ゴガッ!
ドグオッ!
次々と飛来する隕石。
体術を駆使し、何とかかわせたようだ。
一鳴きでメテオ・スウォームとは・・・。
流石竜種、だが俺を標的にしたのは失敗だったね。
その間にもセリスとクレアの攻撃は続いている。
「偉大なる氷竜、そろそろ眠る時だぞ!」
クレアのサイスが一閃する。
氷竜の首を切り裂いた。
放っておけば、これは致命傷になるだろう。
「グルウウウァァァ!」
氷竜の傷が治って行く。
今のはグレーター・ヒールの呪文だったようだ。
クレアの切り裂いた傷が治る。
先程の攻撃でクレアが攻撃の主軸だと思ったのだろう。
氷竜の狙いはクレアになったようだ。
【クレア、正面を任せます!】
「かしこまった、主君よ!」
意図を汲んだクレアが氷竜の正面に立つとサイスを旋回させドラゴンを煽る。
「やっと私の方を見たか、氷竜よ!だが、判断が遅い。それに、主君を自由にさせたね?」
「グルルルァァァ・・・。」
クレアの方に集中している今が好機!
氷竜の身体を駆け上がりその首へと迫る!
【っふ!】
キンッ!
狙い通りに首に一撃を入れる。
「ゴルア・・・ァ!?」
ッチン
納刀した。
氷竜に背を向け、対峙しているクレアに向かって歩き出す。
【御苦労様でした、クレア。おかげで竜種の強さも分かりました。】
「いえ、この程度ならば主君に出て頂かなくとも、我らで片をつけられましたな。」
【言われるほどの強さではありませんでしたが、これを大人数で討伐していたのでしたら、余計な被害が出ていた所でしょう。】
そう言うと共に氷竜の首が落ちる。
竜種だけあって生命力が高い。
頭が斬られたのに身体はまだ暴れていた。
だが、それも長くは続かなかった。
動きが完全になくなる。
「旦那様!」
後方からセリスが走って来る。
【セリス、よくやってくれました。後方からの援護、非常に助かりましたよ。】
「いえいえ、それで、コヤツはどうされますか?」
【もったいないので、血だけ取りましょう、後は爺さんの回収部隊に任せます。奥にはまだいるかもしれませんし、肝心な討伐対象もいるようですしね。】
「左様ですか、中々に強かったですな。」
「そうだね、セリス。だが鍛錬の成果が出ていたようだ。」
「うむ、だが、まだいるかもしれん。警戒を怠らない様にしようぞ!」
「ああ、その通りだ、セリス。」
【樽の設置が終わりましたよ。無理をせず、少し休憩と致しましょう。】
少し離れた所に、バックパックから椅子を二脚とテーブル、お茶のセットを取り出すと湯を沸かし始める。
二人に椅子に掛けてもらい、お茶を入れるとセリスが聞いて来る。
「旦那様、この類の竜種はどのような素材や物になるのですか?」
【竜種は捨てる所が無いと言われるほどの素材の宝庫です。例えば「竜の血」は神秘魔法の秘薬にもなりますし、竜の牙や骨は魔剣の素材にもなります。それに鱗です、属性鎧の元になります。】
そうだった。
エリクサーとかの素材にもなるから血と心臓は欲しいんだよね。
「捨てる所が無いとは・・・贅沢な物ですね、旦那様。」
【これで爺さんやレガイアさんに質の良い鎧を作る事が出来る。何せ、竜種の竜鱗鎧ですからね、ミスリルとは比べられませんが、その辺の鎧より良い物が作れます。】
「成程、それはよろしいですな・・・旦那様。そ、その、ですな、その鎧は父上にも作って頂けるのだろうか?」
【もちろんですよ、落ち着いたら作る事に致しましょう。】
「ありがたい、これで少しは親孝行が出来るであろうか?」
「ふふ、皇帝陛下は涙を流して喜ぶであろうな。」
「そこまで喜んでくれるのであろうか?」
【セリスからのプレゼントとしてお送り致しましょう。なあに、きっと喜んでくれますよ。】
「そうか・・・そうだと、う、嬉しいな。」
頬を赤くしている。
セリスは親思いで可愛いですね。
そう言う娘だからこそ、魅かれて嫁さんにさせてもらったんだけどね。
ルイスにナナリー、サーラやフェイ、そしてセリスにクレア・・・今世の俺は幸せ者だな。
それに愛娘からのプレゼントだ。
喜ばないはずはない。
後、義理だが一応息子の作った物だからね。
・・・喜んでくれますよね、陛下?
お茶を飲み暖を取ると樽の様子を見に行く。
既に樽は満杯だった。
蓋をしバックパックへと入れる。
そして新しい樽を設置しておく。
他の所には氷竜は現れなかったのだろうか?
【まあ、合流すれば何か分かるでしょう。】
「旦那様、そろそろ動きますか?」
【そうだね、二人は大丈夫かな?】
「大丈夫だ、主君。」
「まだまだ行けますぞ、旦那様!」
【では、片付けて前進しましょう。油断は無い様に。】
「「はい!」」
二人がそう言うと雪を溶かし警戒しながら前進する。
竜種の強さは俺の想定を超えていなかった。
この調子で討伐対象にも完勝できれば良いのだがね。
ここまで読んで下さり、ありがとうございます!
まずは、いつものから!
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皆様には感謝しかございません!
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お楽しみ頂ければ幸いです。
次話 氷竜との戦い(仮 で、お会い致しましょう。
それでは、御疲れ様でした!




