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ゲームで伝説の鍛冶師だった、元アラフォーおっさんの異世界転移奮闘記  作者: Maya
第一幕 第一章:そして始まる異世界生活
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新しいギルドマスター

いつも読んで下さっている方、初めましての方こんばんは。

執筆終了しました。

それではお楽しみください。

振り返ると精悍そうな戦士の人が立っていた。


男性で身長は180cm程だろうか?

必要最小限のスタッド製の防具を着こんでいるが、あちこちから筋肉が見える。


なんとなく雰囲気がアレックスさんに似ている。

そう思っていると声をかけられた。


「おう、お前さんがダフィーをやったのか?」


【やったって言われても・・・確かに倒しましたが?】


「次は俺と戦え!」


【必要性を感じないので済みませんがお断り致します。】


「戦え!」


【俺は冒険者ではありませんので、これ以上は戦う理由がありません。】


「理由ならある。貴様が強いからだ!」


人の話は聞こうよ?

この人脳筋だ。

しかもバトル・ジャンキーかよ!?

そう言って問答無用で、でかい戦闘斧を構える。


ちょ、待ってよ。

訓練用じゃなくて鉄装備じゃねえか!


「さあ、得物を出しやがれ!」


そう言って訓練場に歩いて来た。

仕方が無いなとバックパックから相棒を取り出し鞘から抜く。


【手加減はして下さいよ?】


「馬鹿を言え、そんな必要ないだろう!」


そして模擬戦?が始まる。


「それでは、始め!」


開始と同時に突っ込んで来た。

大上段に構え振り下ろされた戦闘斧を左に避けてかわす。

地面の抉れる音がし、土煙が上がる。


切り込むと怪我をさせちゃうからなぁ。


すると男性が挑発気味に言って来る。


「遠慮はいらん、かかってこい!」


そう言って来たので少し本気を見せておくかと構えを取る。


「ほう、それは何て言う流派のなんて構えだ?」


【流派はありませんよ?ただの上段の構えです。】


訓練場に緊張感が走る。

皆、黙って見ているようだ。


「行くぞ!」


と、言ってその男が飛び掛かって来る。

とりあえず付き合ってみるかな?


キン!


カキーン!


剣と斧が交錯する。


「やるじゃないか、アーサーとやら!」


【手加減してくれてませんね?】


「残念だが俺の辞書には手加減と言う文字は無いんだ!」


【それは残念です。今度戦う時の為に書き加える事をお勧めしますよ?】


カキーン!


その男は少し間合いが空いた所で話しかけて来る。


「貴様手を抜いているな?」


【これは模擬戦ですよね?なら力を出す必要はありませんよね?】


「それなら本気を出せるようにしてやる!」


そう言うと男は構えを取る。


「サクリファイス・ウェポン!」


ほう、騎士道の魔法だね。


「くらえ!ライトニング・ストライク!」


武士道の技だね。

両方ともスキル値が五十からの技だったはずだ。

癖でゲーム脳がこの人の『スキルの構成ビルド』はどんな物だろうと思ってしまう。


俺は動かない。

凄い勢いで男が迫って来た。

その名の通り稲妻のような斬撃が迫って来る。


右上から斧が振り下ろされる。

タイミングを合わせその斧を少し力を入れて上段から構えた剣で左へ払う。


ガギイッ!


斧だけがかなりの勢いで左に飛んで行く。

その絶妙なタイミングを繰り出すのは剣術と戦術スキルのおかげだ。


ドガッン!


どうやら斧は訓練場の壁に突き刺さった様だ。

土煙が上がっている。


「馬鹿なっ!」


そのまま剣の腹で袈裟切りを食らわせる。


男性が吹っ飛んで行く。

十m程飛んだだろうか。


立ち上がろうとしているが立てないのだろう。

辛うじて膝を突き宣言する。


「ごふっ、お前の勝ちだ!」


と、口から血を流しながら言うと訓練場全体から聞こえるような歓声が響く!


「「「うおおおおおー!」」」


「ギルドマスターを倒しちまいやがったよ!」


「あの小僧、本当に何者だ!?」


「本来なら真っ二つだぞ?マスターめ無茶しやがって。」


「さすがアーサー様!ギルドマスターまで倒すなんて!素敵ですわ!」


うん、ラフィア。

少し控えようか?


膝をついている男性に駆け寄り高品質の上級ポーションを渡す。


【済みません、大丈夫ですか?】


ポーションを渡すと、その人はポーションを一息で飲み込む。


グイッ!


「ああ、しかし強いなお前。オーガ殺しが言うだけはあるな。」


上級ポーションで治る程度の傷だったか。

犯人はジャスティンかと、ジャスティンの方に顔を向けると素知らぬ顔をしている。

相変わらずダンとアリスはいないようだ。

本当に何をやっているんだろうね?


ダンさんよ?

アリスは大丈夫だよね?


ポーションを飲み終わるとその人が名乗ってくる。


「回復ポーションは助かった。俺はオーカムの冒険者ギルドのギルドマスターをやっている『ゼパム・フライド』だ、よろしくな!優秀な冒険者は大歓迎だ。」


【俺は冒険者ではありませんが、ここでは『アーサー』と名乗らせて頂いています。こちらこそよろしくお願いします。ちなみに本業は鍛冶師です。】


「ここでは?偽名か?殺しや盗みはしてないんだろうな?」


【私が信仰しています『創造神アリステリア様』の名に誓ってしておりませんよ。】


「そうか、その剣も業物なんだろう?先程の攻撃を刃で受けていたら真っ二つだろうな。」


【それで、なんで俺に戦いを挑んできたんですか?】


「『オーガ殺し』がお前が強いというので挑んでみたかったのと、その腕を見込んで頼みたい事がある。付いてきてくれ。」


なんか雲行きが怪しくなってきたぞ?

地図が欲しかっただけなんだけどな。


頼みって事は依頼って事かな?

まあ、話だけでも聞いてみるか。

そうしてギルドマスターの後について話を聞きに行くのであった。


・・・ダンさんよ、アリスさんは大丈夫なんだろうね?

ここまで読んで下さってありがとうございます。

次話 オーガの牙 (仮 でお会いしましょう。

今日は早く寝ます。

おやすみなさい。

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― 新着の感想 ―
[一言] 「・・・ダンさんよ、アリスさんは大丈夫なんだろうね?」 本当にアリスのことが心配なら、「ちょっと待ってください連れの子供が見当たらないので、どうしてるのか確認してからお話を聞かせてもらいま…
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